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2022年のスパム対Google

毎年、この時期恒例のGoogleがここ1年で行ってきたスパム対策のレポート(所感?)の記事のご紹介です。2019年にやってきたことを2020年に、2020年にやってきたことを2021年に…という形式で発表されてきましたが、今回は2022年にやってきたことを2023年に発表されました。というわけで、どういった内容か和訳してご紹介します。ちなみに、Googleはスパムアップデート等が起こる度に、こういった発表内容を引用されていますので、読んでおいたほうが良いと思います。

Google Cap
 

ちなみに過去のスパム対Googleの記事はこちらです。

Googleからの発表内容

米国現地時間4月11日付けのGoogle Search Central Blogによる記事です。昨年から加速したAIによるチェックが増しているように感じられます。以下和訳します。

2022年、Google検索はスパムとどう戦ったのか

日々、Googleは何十億ものWebページを発見し、インデックスし、提供していますが、実は発見したページの大部分がスパムです。2022年、Googleはこれらのスパムによる攻撃を阻止し、すべての検索ユーザーにスパムのない世界を保証すべく、システムの更新を何回か行いました。
 

SpamBrainの改善点

SpamBrainはGoogleのスパム対策の中心的存在であり、2022年にはSpamBrainの対象範囲を向上させるために多くの改善を実施しました。SpamBrainは、2021年と比較して5倍、SpamBrainの発表当初と比較すると200倍ものスパムサイトを検出しました。SpamBrainのおかげで、Google検索からの訪問ユーザーの99%以上がスパムに遭遇しないようにすることができました。
 

不正なリンクやハッキングされたスパムに対処するために
また、SpamBrainを堅牢で多面的なプラットフォームとして改善し、様々な不正利用の種類に対応し、それらの対象範囲を広げるために複数のソリューションを立ち上げました。そのひとつが、リンクスパムです。12月にお伝えしたように、SpamBrainは、スパムリンク自体を構築しているサイトと、スパムリンクを他のサイトに充てるためだけに作られたサイトを検出するように研鑽してきました。SpamBrainの学習機能により、前回のリンクスパムアップデートと比べ、50倍以上のリンクスパムサイトを検出することができました。同様に、SpamBrainにハッキングされたスパムについてより詳しく教えた結果、ハッキングされたサイトの検出率が10倍向上しました。
 

スパム処理の高速化
SpamBrainがクロールする時点でスパムの検出数を向上させたことも大きな成功要因です。つまり、ページを最初に訪れたときにスパムをより多く識別し、最初から一切インデックスしないことで、その他有用なページのインデックスにリソースをより多く割くことができたのです。
 

ユーザーの安全性を高める

スパムの他にも、Google検索におけるユーザーの安全性を向上させるために、新しい詐欺対策ソリューションを展開しました。これらの新しいソリューションは対象範囲を向上させ、詐欺対策を初めて全言語に拡大しました。2021年との比較では、詐欺サイトへのクリックを50%削減することができました。
 

サイトオーナー向けガイドラインを刷新
スパム対策に加え、Google検索の基本事項の一環として、スパムポリシーを更新しました。これらのスパムポリシーは、最も一般的なタイプのスパムや悪用行為を対象として網羅しており、検索結果でサイトの順位を下げたり、全く表示させなくしたりすることができます。より適切で正確な表現でスパムポリシーを更新し、サイトオーナーが有害なコンテンツを作成しないようにするための新しい事例を盛り込みました。
また、AIが生成したコンテンツやAIが支援するコンテンツに関心が集まっていることを認識し、AI生成コンテンツに関するGoogle検索のガイダンスを公開しました。このガイドが、AIや自動化が有益なコンテンツを作成するために、どのように役立つのか上手く説明できていることを願っていますが、たとえAIであっても検索順位を操作することを目的として使用された場合、それはスパムのような自動生成コンテンツに対するGoogleの長年のポリシーに違反することになります。
私たちは、ユーザーがGoogle検索を通じて最も有用なコンテンツを見つけることができるよう、スパムを検出し、スパムを無効にするために常に努力しています。これらは私たちだけではできないことであり、ユーザーにとって有益なコンテンツや機能的なWebサイトを作成し、スパムや不正行為に関するフィードバックや洞察に満ちたレポートを提供してくださる皆さまに感謝しています。もし、スパムのようなコンテンツや操作的な行為に遭遇した場合は、私たちにご報告いただくか、Search Centralヘルプコミュニティにお知らせください。

引用)Search Central Blogより和訳

 

はい、今回は昨年のスパム対策を強化し、Google検索のスパムアップデートも踏まえた内容となっており、方向性は同じものの、その検出力が定量的にどれくらい良くなったかを表現してくれています。定量的な良さをまとめると以下の通りです。
 

  • SpamBrainは、2021年と比較して5倍ものスパムサイト、SpamBrainの発表当初と比較すると200倍ものスパムサイトを検出するようになった。
  • それまでのリンクスパムアップデートと比べ、50倍以上のリンクスパムサイトを検出することができた。
  • ハッキングされたサイトの検出率が10倍向上した。
  • クロール時点でSpamBrainを機能させたら無駄なインデックスをしないようになり、インデックス資産が広がった。
  • 詐欺対策の啓蒙によって、詐欺サイトへのクリックを50%削減することに成功した。

 

日本ですとそこまで悪質なスパムサイトは無さそうに感じますが、GoogleはGoogle検索からいかに検索ユーザーを守るかに注力しています。そして、スパムサイトをインデックスする資産ももったいないため、クロール時点で排除できるようにさえしているとのことです。

今後スパムアップデートが起こったら

検索システムのアップデート履歴を見ればわかる通り、現在は直近で2022年12月にスパムアップデートやリンクスパムアップデートを行っていましたが、そのうちまたアップデートが起こった時、Googleはわざわざ仕組みを話すことはもしないのではないでしょうか。

ですので、その際に「あれ?そもそもスパムアップデートってなんだっけ?」と思った際は、こちらの記事をご確認ください。

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