Googleは米国現地時間7月9日、「IPTC photo metadata(日本語版:IPTC写真メタデータ)」ドキュメントにおいて、compositeWithTrainedAlgorithmicMediaプロパティを取り扱うようになったと発表しました。日本語版では追記されていませんので、英語版を和訳してご紹介します。要は画像に埋め込むIPTC写真メタデータ内にAIによって修正・加筆された写真画像であることをGoogleに知らせるプロパティです。
発表内容と解説
Googleでは2020年から「ライセンス可能」表示がスタートしており、このライセンス情報を画像にIPTC写真メタデータとして入れ込むことでGoogleが認識するようになっています。このライセンス情報等と同じように、IPTC写真メタデータには、デジタルソースの種類——つまりどういう経緯でデジタル作成された画像か、という情報も入れ込むことができます(詳しくは、Googleの構造化データドキュメントにおける構造化データまたはIPTC写真メタデータを追加するセクションをご覧いただくか、iptc.org(英語)をご覧ください)。今回、このデジタルソースの種類の中に、新しくcompositeWithTrainedAlgorithmicMediaというプロパティをGoogleは認識できるようになったとのことです。
Supporting a new IPTC digital source type
What: Added compositeWithTrainedAlgorithmicMedia to the IPTC photo metadata documentation.
Why: compositeWithTrainedAlgorithmicMedia IPTC NewsCode.
新しいIPTCデジタルソースの種類をサポート
が追加されました。理由: GoogleがIPTC NewsCode compositeWithTrainedAlgorithmicMediaを認識できるようになったため。
そして、Google Search Centralの構造化データに関するドキュメントの(英語版)IPTC写真メタデータセクションにおいて、以下の項目が追記されています。
- compositeWithTrainedAlgorithmicMedia:画像は、従来の素材に、機械学習によって描き直したりや描き足したりした素材が混合されたものです。
引用)Google Search Centralの一部より和訳
つまり、“従来ある写真素材をちょっと自動修正・補正したり描き足された写真素材です”ということをGoogleに伝えるIPTC写真メタデータ用のプロパティを追加した、という話です。ほとんどのサイト運用者やコーダー、デザイナーには関係ないかもしれませんが、情報発信メディアを取り扱っていたり、説明を補完するためにイメージ画像を使いやすい業界の人には知って置いたほうが良い内容かもしれません。
Googleは「写真画像が変に捏造された悪質なものではないかどうか」と監視しています。ですので、運用サイトの中には、普通に良かれと思って生成した画像であっても意図せずGoogleから摘発されたり低評価させられたりするケースも出てくるのではないでしょうか。そんな誤解を防ぐためにもこういったデジタルソースの種類を伝達しておけば、変な解釈はされないで済みますよね。
というわけで、知っておくと良いと思います。