今後の短期的SEO傾向

色々とネットサーフィンしていましたら、面白い記事が3つ程ございましたのでご紹介しつつ、私の意見も添えていこうかと思います。SEO市場、SEO業者、外部リンクの3軸からの記事紹介です。

悩みどころ

ふわふわ

1.SEO市場予測

クロスフィニティ株式会社による2016年度版国内SEO市場予測 (2014-2018)が発表されました。SEO市場の予測や規模を分析・案内しているメディアや企業は少ないので、こうした記事は非常に有難く、参考になります。とはいっても、実際SEOという業務をどこまでにするのか、境界線が曖昧なので市場規模を知ることは難しいでしょう。例えば、ユーザーのために費用をかけて作成したコンテンツがSEO上のテーマ性に寄与した場合、これはマーケティング費用なのか、サイト運用費用なのか、SEO費用なのか分別することは当事者でないと判断できません。ですので、この市場予測は参考値とはいえ、私も毎回興味深く拝読しているのでございます。

クロスフィニティ社のデータ

▼サマリー

  • 2015年において、検索数でスマートフォンがPCを逆転し、SEO市場においてもスマートフォン関連が好調に推移。
  • 検索エンジンは「検索キーワード」よりも、検索行動に至る「ユーザーの意図」をより重要視するようになる。
  • モバイルフレンドリーやページスピードに見られるユーザビリティが重要になり、SEO関連サービスもUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)へ拡大していく。

 
引用)クロスフィニティ「2016年度版国内SEO市場予測 (2014-2018)」

 
気になるのは、サマリーの最後の部分――「SEO関連サービスもUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)へ拡大」のところです。実は私も…既にこの手のご相談と言いますか、業務が増えてきているんです!

私は、お取引先サイトのSEO上の分析を行いサイト構造を進言する際に、ディレクトリ構造やシステム部分の修正箇所等には当然触れます。そして改善できるところとできないところがあるのは重々承知です。むしろ100%改善できるサイトなんてほとんどない状態です。そうした場合、「内部リンク構造でこういう導線を設計することでページの親子関係を実現しましょう」とか「ユーザーに回遊できるよう、このページへはサイト内バナーをうまく利用しましょう」とかを再度進言するケースも多々あります。でも、いくら口頭や文字で伝えたところでイメージが湧きにくい…結果UI案を提出することが増えているんです。

私からはSEO軸ありきでUI案をご提出するのですが、それを受けたサイト運用ご担当者からは「ユーザーが一番見るコンテンツはこのページなので、できればこのページへのリンクを…」等と回答いただき、「ではこうしましょう」みたいな感じでやり取りを重ねていくため、結果的にはUXにまで広がっていきます。ここまでも含めてSEOという解釈をどこまでするかが焦点ですが(この解釈は私がするのではなくお取引先が決めることですので)、事実前述のサマリーを裏付ける活動になっています。

ふわふわ

2.SEO業者

さて、次にSEO業者についてです。こんな記事を拝読しました。

「以前は、SEO業者から毎日5件程度はしつこく電話がありましたね。どこも『弊社は絶対に上がる』というだけで違いがまったくわからない。

ただSEO対策は必要であろうと考えていたため、熱心に連絡をくれた業者に依頼することに。しかしながら契約後は連絡がなくなり、問い合わせをしても担当がころころ変わる。どうも営業マンが会社に定着しなかったようですね。月額10万支払っているのに、成果もでないし契約満了を持って解約をしました。

後で聞いた話ではトラブルも多かったようで、SEO事業は縮小。中国やインドが今後市場として開けると聞いたらそちらに飛びつき、人材紹介業が稼げると聞いたら新規事業を始めたりと迷走しているようです」(30代男性)
 
引用)T-SITE「しつこい営業をしていたイケイケSEO業者 現在は迷走中?」

 
なんか、ひと昔前の地方のSEO業者にありがちな印象を受けますね。もちろんそのSEO業者が悪質といいますか、紳士的でないといいますか、どうしようもないことは言語道断です。ただ、余裕を持ってもう一歩踏み込んで考えてみると、発注側にも課題点が感じられます。私が感じたのは以下2点です。

  • 熱心に連絡をくれた業者に依頼
  • 月額10万支払っているのに、成果もでない

 
私のお取引先のある社長は「発注力」という言い方をされていましたが…SEO業者の良し悪しを判断するのは「その施策方針が自分のサイトに対してどういう寄与をし、有益となるか」です。会社も営業担当もあまり関係しません。会社という部分で気にするのは与信であり、営業担当という部分で気にするのはコミュニケーションの円滑さです。判断材料は施策内容です。たとえそれが汎用的な施策に過ぎなくとも、その施策が運用サイトに(パズルのように)上手くハマってSEO上の効果を発揮してくれるイメージがつくかどうかが大事です。そのためには発注側が課題を明確化しておくことも大事ですし、逆に課題をどこまで指摘してくれるかも大事です。そして、(指摘された)課題を解決するためにSEO業者が行ってくるのは何か、発注側が行わなければならないことは何か、しっかりと長期的な運用プランを共有できるSEO業者であるかを判断しなければなりません。

また、「月額10万円=成果」という解釈はそもそも成立しているのか…私は「SEO費用とは何か」でも述べましたが、“お金で順位を買う”考えであれば業者側に任せっきりになるわけですから、何をしてくれている10万円なのかを明確化しておく必要があります。但し、何度も言いますが、私はこの考え方がそもそも不適切であると強く思っています。発注側にこの考え方がある限り、悪質と呼ばれるようなSEO業者が無くなることはないでしょう。

ふわふわ

3.外部リンク

Computerworld「SEOは今でもリンクがやはり重要」という記事から一部抜粋してご紹介します。興味深い箇所は以下の通りです。

「質が低いコンテンツをリンクの力で救済できるとか、関連度が低いコンテンツをリンクの力でランクインさせられるといった結果は得られなかった」としつつも、<後略>
 
引用)Computerworld「SEOは今でもリンクがやはり重要」

 
これはつまり、コンテンツ構築⇒外部リンクの順であって、外部リンク⇒コンテンツ構築の順ではないことを示しています。当然ですね。そこに有益なコンテンツがあるからリンクを受けるわけです。サービスそのものが有益だと思われるのであれば、外部リンク⇒サイト(トップページ)ということも考えられますが、基本的には外部リンクは結果論(=結果的な受動的付加価値)です。これが人工的な外部リンクや前述のSEO業者からの有料リンクだったりするから、おかしなこと(不自然)になるのです。

同時に以下の内容にも触れておきます。

「最も信頼できるベストなコンテンツを特定するための方法として、Webが備えている民主的な手段がリンクである、というのが、GoogleのもともとのPageRankアルゴリズムで中心にある主張だ。指標の種類が大きく増えた現在でも、Googleのランキング手法はこの主張が引き続き中心にあるようだ」

 Dallas SEO Geekという肩書きで活動するDavid Hood氏も、「多少なりとも競争があるのであれば、リンク構築を計画に取り入れなくてはならない」と話す。
 
引用)Computerworld「SEOは今でもリンクがやはり重要」

 
前半は全くもってその通りだと思います。原理原則の話です。しかし、後半は解釈によっては微妙な意見です。「リンク構築を計画に取り入れなくてはならない」という箇所です。果たしてリンク構築を計画立てることは可能なのでしょうか。

本当に繰り返しになりますが、外部リンクは私も検証したように、受動的付加価値です。ですので、KPIや検証には使えますが、計画立てるとなると少し意味合いが変わってくるようになります。「リンク構築をKPIにし、コンテンツ計画を立てる」というのなら話としては理解できるのですが、「リンク構築を計画」と言うと…ちょっと違和感を覚えますよね。言葉の綾として解釈すればそれで済む話なのかもしれませんが…。

ふわふわ

3軸をもとに今後を考えると…

SEO市場は活性化(激化)しつつも、不当な業者やSEO解釈は点在するのも事実なようです。では、どうしなければならないのか。もちろんSEO業者に「悪質なのは止めなさい」と言い続けるのも重要ですが、これは発注者がいる限り無くなりませんよね。ですので、やはり今後の市場性等も考えますと、所有運用サイト課題の明確化と発注側の“業者を見る目”をしっかりと養うことをオススメします。