• 施策キーワードを復習しましょう

施策キーワードを復習しましょう

先日、ある施策キーワードで大幅に順位下落したサイトページがありました。その結果、当該サイトが何かしらの低評価を受けたのではないかと相談を受けました。しかし、施策キーワードにエリア要素が入ると上位表示しているとのことです。さて、どういうことが起きたのでしょうか。今回はこんな話をご紹介したいと思います。

検索キーワード

エリアワードはクエリの特性を変える

Googleのインテント理解は高まっておりキーワードを形骸的に分析する時代は終わっています。代わりに、私たちには検索心理を読み解く分析力が必要になっています。にも関わらず、こういう相談が来るのは…簡単です。自分達のサイトページだけを形式的に検証するだけで、検索クエリから(ユーザーが真に求めている)情報を把握しようとしていないだけです。

例えば、「しみ△しわ」で検索してみると分かりますが、検索結果には「しみしわ対策」におけるグッズやテクニックを紹介してくれています。しかし、ここにエリアワードを入れて「しみ△しわ△東京」と検索した途端、全て治療のクリニックサイト(紹介)ページが並びます。

「しみ△しわ」検索結果画面

つまり、Googleの今の解釈として「しみ△しわ」と検索する人はシミやシワ(※ここでは分かりやすくカタカナ表記に変えます)に関して、何かしらの不安や懸念を持っている人だということです。だからこそ、対策グッズや改善の裏技、シミやシワが起こる原因等、様々な選択肢を紹介しているわけです。言い換えれば「しみ△しわ」はInformational Query(情報収集型クエリ)だと解釈しており、「シミやシワに関する情報を欲しているのだろう」と検索ユーザー心理を定義づけているのではないでしょうか。もちろん、一部ではクリニック紹介もしていますが、基本的には情報紹介サイトページが検索結果に並んでいます。

しかし、この検索クエリに「東京」が入ると話は変わってくるわけです。Googleは「シミやシワに関する場所を探している=シミやシワを東京で治療したい」という解釈をしています。いわゆるTransactional Query(取引型クエリ:行動を起こしたい)であると定義しています。ですので、こうしてズラーッとクリニックサイトが並ぶわけですね。逆にここに関するクリニック紹介サイト一覧でも登場しようものなら…Googleとしては選択肢の多いサイトページ(Googleは“大は小を兼ねる”概念でいるので)上位表示するのではないでしょうか。

つまり、エリアワードが入るだけで、急にGoogleのクエリに対する解釈は変わり、検索結果内での提供サイトページが変わるのです。

それぞれで上位奪取したい場合はどうすれば?

この検索結果画面から分かるのは、「しみ△しわ」のようなInformational Queryに関しては、極力以下の要素を紹介すると良いでしょう。これに関しては「検索心理を読み解くって?」のを参照ください。

  • 症例の原因
  • 症例の改善策(自分で出来るバージョン)
  • 症例の改善策(グッズ紹介バージョン)
  • 症例の改善策(治療方法の選択肢)
  • 症例の改善策(治療方法の代表クリニック例)

もちろん、情報の出どころを明確にした上で、しっかりと詳しくライティング(コンテンツ化)する必要があります。情報量と検索心理ステータスに合わせた選択肢を設けてあげることが非常に重要です。

対して「しみ△しわ△東京」のようなTransactional Queryに関しては、E-A-T(Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trustworthiness:信頼性)と治療方法の選択肢(及び当該サイトの治療法)がポイントです。実際に治療する施術(サービス)なので、サイト内の情報設計だけでなく、リンクやサイテーション、レピュテーションに対する知見も必要です。

つまり、自ずとInformational Queryは中立なメディアや媒体サイトページの方が検索上位になりやすく、Transactional Queryはサービス(や施術クリニック等の)サイトページ(または、その比較サイトページ)の方が検索上位になりやすいということです。

サイト種別で判断しているわけではないはず

こうしてご紹介すると「そもそもサイトの種別で出来る出来ないが決まるのではないか」という判断をする人もいますが、私はそうは思っていません。Googleは飽くまでもコンテンツを見ているわけで、そういう意味ではコンテンツ種別を見ているはずです。実際にInfomational Queryでサービスサイトページが上位表示している例は数多くありますし、Transactional Queryでメディアサイトページが上位表示している例もあります。ただ、コンテンツ化しやすい立場かしにくい立場かがあるだけです。

今一度施策キーワードを復習して

今年8月から10月までの間にGoogleのコアアルゴリズムアップデートは続きましたし、順位変動は多くありました。その順位変動を受けたサイトオーナーは、自分のサイトページだけを見て解決しようと躍起になりがちですが、今一度施策キーワードに隠れるユーザーの検索心理を偏見や先入観無く、紐解いてみてください。

そこにヒントが隠れていると思います。

カテゴリー

新着記事

人気記事

過去記事