ライターvsデザイナーvsコーダー

ライター、デザイナー、コーダー、とWebの世界では役割が細分化されていますが、せめてライティングとコーディング、もしくはデザインとコーディングが1人で出来るようになったら、それだけで当該者の市場価値は非常に高まるだろうなぁ、と思います。しかし、なかなかそういった人材になり難いのも事実。今回はそんなふわふわっとした内容でございます。

タイピング

相容れない能力

ライターを強く希望するような人材は、(日本語や分かりやすい表現方法を模索・追求する傾向があるため)コーディングや実際にサイトページとしてアップする作業には、なかなか勉強に力を入れられない傾向がございます。逆も然りです。また、同様にデザインを追求している人はコーディング技術まで深く携わる傾向が薄い印象も受けます。だからこそ、会社やチームとして機能し、それぞれのスキルを有機的に持ち寄ってプロジェクトを成功に導くわけですが、「どうせなら、コーディングルールを分かってて改行や文章の書き下ろしが出来れば…」や「実際のコーディング方法やソースの美しさを理解しながらデザインしてくれれば…」という思いも生じがちだったりもします。

天才

しかし、そもそも(ルールや基準が設けられており)理系的に処理・解釈できるコーディング技術と、定性的且つアーティスティックな要素も重要視され、文系的に処理しなければならないライティング、デザイン技術は脳の働かせ方も大きく異なるのでしょう。結果的に1人の人間が両方の能力を発揮し続けるのは非常に難しいのだと解釈しております。

ライター育成方法

さて、育成及び教育についてですが、コーディングに関しては基礎からしっかりと勉強することを私は推奨しています。独学で学んでいた人のコーディングするサイトページは”マイルール”が多く、後に受け継いだコーダーにとって、非常に分かりづらい作りになっていることもしばしば。なので、基礎からしっかり学ぶために専門学校や教材の活用等、様々な教育機関を通して勉強することをオススメします。私にはコーディング技術はありませんが、取引先のサイトを受け継いだ時に、「えっ?こんな特殊なコーディングをしているの!?」とチームメイトから言われたりします。CSSでルール付けしてるとか、HTMLでルール付けしてるとかはどうにでもなるのですが、特殊なデザインを演出する際のコーディング方法等で、たまに複雑すぎる手法をしているケースもありまして、そういった時は第3者が見て触ろうとした時に躊躇してしまうこともあるのです。

また、デザイン力に関しては私自身にも課題があるように(本ブログをご覧いただければ分かるように)、こればっかりはセンスと経験と分析が必要です。特に取引先等、理屈で説明する場合には競合比較や市場性、ターゲット分析等を入念に行った上で、デザイン意図を説明しなければならないのですから。センス良くデザインしても、それを理屈で説明できるようにしなければ他社の納得は得られなかったりします。これに関しても教育というのは難しく、何度も何度も経験していくことで能力を上げていくことが重要かと考えています。

しかし、ライティング能力に関してはある程度の教育レールを敷くことが出来そうです。勿論、ライターとして立派な人員が教育者として存在することが前提ですが。
私の方では、ライター育成のロードマップを実戦形式で敷いています。例えば、最初にSNSやブログを個人として運用してもらいます。友人やフォロワー、PVが増えれば、それは定量的にWebコミュニケーション力があると考えられますし、自ずと「どういったことを書くと炎上(または反対意見)を生じさせやすいか」も学べます。その後スキルアップが確認できたら、次に自社SNSを運用することで、法人としてあるべき言葉遣いやコミュニケーション方法を学べます。さらにスキルアップが確認できたら、その上で自社メディアの執筆に取り掛かってもらい、その先には企業SNSの運用や企業サイト内のライティング…といった形でステージを準備しています。各工程の中では勿論、日本語能力や語彙力、文章構成力だけでなく、言い回しや文章全体が与える印象等も採点評価軸になっています。採点者はライターだけでなく、社会人歴の少ない若年層にも確認してもらい、分かりやすい文章かどうかも判断しています。こういったライティング教育の仕組みがケイパビリティを高めていけると考えています。
でも、このロードマップ、厳密にはライティング能力というよりも、Webコミュニケーション力の育成と呼ぶべきかもしれません…。

ライティングステップ

何が言いたい?

本ブログ名である「ふわふわビジネスブログ」という名前に甘え、本当にふわふわした事情をご紹介させていただきました(笑)。もし、同じようなお悩みや解決策、教育課程プログラム等をお持ちの方は是非ご教示くださいませ。いずれにせよ、それぞれの職種に合わせて肩書きや役割があるのは理由があり、「なかなか二刀流や三刀流は生みづらいレベルまでインターネット市場も成熟したのかなぁ」と考えさせられる事象でございました。

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