電通の鬼十訓

今さら…な話ですが、毎年毎年若年層と接している機会がある私にとっては、再度啓蒙することも1つかな、と思いまして…。かの有名な”電通の鬼十訓”についてご紹介したいと思います。

※ その後2016年11月17日に電通は従業員向け手帳に「鬼十則」を掲載しない方向で進めていると発表がございました…。私も気を付けます…。

鬼

電通の鬼十訓

(http://www.sciencehouse.jp/materials/oni.pdf より引用)

一.仕事は自分から「創る」べきで与えられるべきではない
二.仕事とは先手先手と、能動的に「働きかけ」ていくことで、受け身でやるものではない
三.「大きな仕事」と取り組め、小さな仕事は己を小さくする
四.「難しい仕事」を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある
五.一度取り組んだら「放すな」目的完遂までは殺されても放すな
六.周囲を「引きずり回せ」引きずるのと、引きずられるのとでは、
  永い間に天地のひらきが生ずる
七.常に「計画」をして、長期に亘る計画をもっておれば、忍耐と工夫と、
  そして正しい努力と希望が生まれる
八.何事にも「自信」をもて。自信がないから君の仕事には迫力も粘りも、
  そして厚みすらもない
九.頭は常に「フル回転」八方に気を配って、一分のスキもあってはならない。
  サービスとは、そのようなものである
十.「摩擦を怖れるな」 、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、
  でないと君は卑屈未練的な人間となる

 
電通の社長に就いていた吉田秀雄さんが作成した鬼の十訓。今確認しても、一切色褪せることなく原理原則を端的に表現されています。ビジネスにおいては芸術的とも言えるこの考えに、私は今でも畏敬の念を持っています。

電通の鬼十訓

インターネットの普及により働き方すら変わった昨今。それでも新社会人中心に、我々にとっては非常に重要です。
一.は常に変化していくビジネス形態を先んじて、新規ビジネスにアンテナを貼り続けなければなりません。
二.は、言われた通りの仕事をしていても何も昇ることはなく、ビジネスコミュニケーションにおいてすら、この姿勢でないと取引先に不安感しか持たれなくなります。
三.と四.、五.、六.に関しては、一貫して同様の内容ですが、目先の仕事(も勿論大事ですが)それ以外に、いかに大きな人員や金額の動く業務に取り組むかで、社会人として飛躍します。また、自分の範疇で収まる仕事ばかりしていても同じことの繰り返しで成長しないため、自らを壁に向けるためにも大切です。そして逃げないことです。
七.は「人生どうなるか分からないからこそ楽しい」という意見と相反する印象も受けますが、そんなことはなく…むしろそれは反対の言葉ではなく、なんにせよ計画性を持つことで、自分の今のポジションを明確化し、成長の道筋とそのための課題を明確化していくことが重要です。結果、計画とは異なる結果になろうとも、予め計画性がなければ目指すゴールに近づくことすらできません。
八.と十.は、私の尊敬する人も常日頃から話していますが、「卑屈にならず謙虚にいること、驕らず自信をもつこと」と同じだと思います。特に社会人経験の少ない人に陥りがちな「私なんかが…嫌われるのも怖いし…」という最も建設的でない心理状態(「心持ちの話」参照)を回避するためにも大切な心得だと思います。

私も触発された時代がありました

私がこの電通の鬼十訓を初めて知ったのは、今から15年以上前。社会人2年目くらいの時でした。
ガムシャラに仕事に取り組みながら、毎日のように(仕事で躓いて悔しくて)泣きながら家に帰っていた時に知った言葉でした。当時相当感銘を受けた記憶がございます。すぐに自分自身にも”清野五訓”と称して、自分なりに作った教訓があったことを思い出しました。そこで今回、昔のファイルを漁っていたところ、10年ぶりに発掘しましたので(笑)、ここでもちょっとご紹介します。

一.「無理」と言うな。「出来ない」からは何も生まれない。
一.会社のせいにするな。見えないもののせいにするのは簡単なことである。
一.権利ばかり主張するな。権利は義務が生み出す報酬である。
一.アンテナを張れ。机の上にビジネスチャンスは落ちていない。
一.自ら境界線を作るな。評価は他人がするものである。

 
うーん…。
まだ22,3歳の頃に作った私にしては上出来かもしれません(笑)。インターネットの普及により、現在では机の上にビジネスチャンスが落ちているケースもございますので、今見ると何とも言えませんね。でもまだまだPCが1人1台支給されていなかった時代に新社会人だった当時の私は、一生懸命考えていたんでしょうね(笑)。

それにしても、何十年経っても心得として畏敬され続ける鬼十訓は凄いと改めて思いました。

カテゴリー

新着記事

人気記事

過去記事