以前にも海外SEO情報ブログで取り上げられていましたFCFの廃止に関して、Googleウェブマスター向け公式ブログでも取り上げられていましたので、そのご紹介です。
FCFとは
以前にもご紹介しましたが、会員(有料)登録しないと読めない記事等(ペイウォールコンテンツ)に関して、Google検索から該当ページに入った場合は、1日3本まではその記事ページを全部読むことが出来る仕組みのことです。メディア側が検索エンジンにしっかりとインデックスさせたいあまり、Googleには記事全部を見させておきながら、ユーザーには記事の一部しか見せないとなるとクローキング扱いされてしまうため、こういったFCFの処置が施されていました。
新しくフレキシブルサンプリングに
そのFCFが今回廃止され、Googleは新しくフレキシブル サンプリング(Flexible Sampling)として2つの方法を提案してくれるようになりました。
フレキシブル サンプリングには2つの方法があるのですが、まずは大前提としてペイウォールコンテンツであることを構造化データを使用してGoogleに伝えなければなりません。ペイウォールでコンテンツを提供する場合は、隠す方の<div>にclass設定を行います(今回はidではなくclassで指定するようです)。class名は任意で問題ないのですが、JSON-LDのcssSelectorではそのclass名を記述してください。
詳細はGoogle Developersの定期購入とペイウォールコンテンツ部分に記載されています。これをしっかり設定しないとGoogleにクローキング扱いされてしまうかもしれませんので、いずれにしてもこれは設定が必須です。
メータリング
フレキシブル サンプリングの1つ目の手法がメータリング(Metering)です。これは期間と未登録での閲覧可能記事数を任意設定できる手法です。FCFの時には1日3本までという制限が決定されていました。でも今回のメータリングではその制限をメディア側で設定できます。それでも一応Googleでは1ヶ月に10件くらいから始めることを推奨しています。
リードイン
2つ目の手法がリードイン(Lead-in)です。これはメータリングのように1記事の全文を見られる回数が決まっているというものではなく、全ての記事において1部しか見られない機能です。最初から全記事で「ここから先は登録してね」とするパターンです。メータリングのようなお試し期間があるわけではない分、ある意味、提供情報における自信が窺える手法ですね(笑)。
ニュースサイトだけではない
今回ご紹介している対象は飽くまでもペイウォールコンテンツです。「有料登録しないと閲覧できないコンテンツ」と聞くと、真っ先にニュースメディアが思いつきますが、決してニュースサイトだけではないとは思います。私は求人サイトでも非公開求人コンテンツは対象になるかと思いますし、他にもB2Bで取引先企業だけが読めるコンテンツが法人サイトにあっても面白いとは思います。
ですので、インターネットサービスの一助としてこういった機能があるということはどんなメディア運用者でも知っておいて損はないでしょう。