• 検索順位orアクセスor獲得?

検索順位orアクセスor獲得?

最近、私が担当している取引先のご担当者様宛へのSEOレポートを改編しました。私のように直接的に現場もやりながらブログも書くというのは色々なリスクもありますが、「一般検索を最大化するSEO」でも触れております通り、大事な考え方はこうして記載させていただくことでご説明を割愛させていただきつつ、ご訪問時には次のステップのお話をさせていただいています。

都会

ご担当者様によってKSFは様々

さて、実際ご担当者様によってKSF(成功要因)は異なります。順当に考えればKSFは獲得であり売上であり、検索順位やアクセス数はKPI(成功指標)であったりします。しかしながら、お取引をする上で我々に求められる最終地点が検索順位であったりする場合もあるのです。私からすればそれは不思議な話ではなく、ご担当者様の中でKSFやKPIを全て設定している上で、表面化されている検索順位の上昇のみ私にご依頼されているだけなんだと思います。
従いまして、私にとってみれば検索順位が全てというケースも多々あるわけです。恐らく様々な事情があろうかと思いますので、そこのところはいつも深くは追求しておりません。

反面、私に求められるのがアクセス数の拡大や売上というケースもございます。「売上を上げるためにアクセス数を上げたい。そのために検索順位を上げたい」という形で結局全てにおけるKPIをそのままご相談いただくこともあります。そういった際は検索順位の上下変動レポートだけでなく、これからご紹介するGoogleAnalyticsや解析ツールを使ったレポートも重要になってくるわけです。

GoogleAnalyticsのどこを見るか

意外とGoogleAnalytics(以下:GA)に対して食わず嫌いな方もいらっしゃいます。ですので、今回は一部だけを抜き出してまずはどこから見るべきかご紹介することで、苦手意識・面倒意識を無くしていただければと考えています。

クエリとセッションの相関性を探る

まず獲得を無視して検索クエリ(≒キーワード)のポテンシャルを知る必要があります。GAにおける「集客>キャンペーン>オーガニック検索キーワード」から、以下の項目だけ抽出します。

  • 検索クエリ
  • ランクインページ(ランディングページ)
  • セッション数
  • 新規セッション数(新規セッション率)
  • 直帰率
  • ページ数@セッション

そうすると以下のような表が完成します(表はセッション上位30クエリのみ抜粋)。

クエリとセッション

GAにおけるこの表はnot providedやnot setが混じっており、正確なクエリも分かりませんし、各クエリにおける数値も全てとは限りません。傾向値と考えて良いかと思います。でも、この表だけでも様々なことが分かります。
例えば、指名検索(やNavigational Query)です。通常この指名検索が流入セッションの上位を占めることが多かったりします。したがって「指名検索であれば勝手に検索上位になるから放っておく」わけにもいきません。指名検索でも新規セッションが多ければ検索結果の多様化を図るべく、サイトリンクやスニペットを気にしていかなければなりません。同じキーワードにも関わらずランクインページ(ランディングページ)が異なる場合もありますので、セッション状況を見ながら強化すべきページを見直す必要も出てくるでしょう。
また、ベンチマークしているキーワードで検索上位にきているからと言って安心してもいけません。新規セッション率が低く、新しい潜在顧客の開拓が出来ていないことだってあります。その場合は施策キーワードを少し見直す必要もあったりします。

さらにGAで除外ワード設定も可能です。検索クエリ内において、例えば指名検索となるキーワードを複数除外設定することで、SEO施策キーワードのみに絞って検証するやりかたもあります。特に指名検索が混じりすぎていてパッと見で分かりづらいなんていう場合には有用です。

こうしてクエリとセッション状況の相関性を探ることで、真に施策すべきキーワード(とポテンシャル)が見出せるわけです。本来であればここに獲得数との掛け合わせも生じますが…ここでは割愛します。

クリックと検索順位の相関性を探る

さて、施策すべきキーワードとポテンシャルが見えましたら、次にそのキーワードのクリックと検索順位との相関性を探ります。これはすでに「一般検索を最大化するSEO」で紹介しているポートフォリオマネジメントの考え方になります。そこでも紹介していますのでここでは説明はしませんが、先ほどと同様にGAで「集客>検索エンジン最適化>検索クエリ」から、以下の項目を抽出します。

クエリとクリックと順位

GAの見づらい内容でも、こうして一部を抜き取って、エクセルでまとめるだけでも見やすくなると思います。そして解析に対する苦手意識もなくなってくると思います。是非こんな表を積極的に見る意識をつけていただけますと、私としましては幸甚です。

繰り返し説明する理由

最近こんな持論紹介記事が多く恐縮ですが、今は数時間単位で検索順位が変動する時代ですし、ベニス・アップデートや検索結果の多様性(Query Deserves Diversity)も視野に入れると、単純にレポーティングしている検索順位が全てではありません。ですので更なる検証や施策を考えるとこうした考え方が必要になってくるわけです。そのためにもGAを使って検索順位…というより一般検索流入という捉え方をした上でSEOを考慮いただければと考えています。

クエリ(キーワード)分析から一般検索流入数を最大化する場合は、私としましても結構な検証期間を要しますが、是非定期的にご相談くださいませ。

カテゴリー

新着記事

人気記事

過去記事