• クエリ毎のセッションを分析してみた

クエリ毎のセッションを分析してみた

Googleは検索クエリを3つのタイプに分けて捉えていますが、私が個人運用しているサイトで、クエリ毎のセッションを追っていくと、各種類のクエリに合わせてセッションやユーザー動態もそれぞれの特異性が見られるようになりました。ですので、そこで気付いた点をふわふわっとご紹介したいと思います。

PDCA

対象クエリの種類

冒頭で申し上げましたGoogleが捉える3つのクエリの種類。今さら改めてご説明することもございませんが、Informational Query(情報収集型クエリ)とは、要は「知りたい検索」です。Transactional Query(取引型クエリ)とは、要は「行動予定検索」です。そして、Navigational Query(案内型クエリ)とは、「行きたいサイトが決まっている検索」です。

私はこの中で、Informational Query「知りたい検索」とTransactional Query「行動予定検索」に着目しました。

「知りたい検索」の動態

「知りたい検索」というクエリを私の中で分類するなら「行動予定はない検索」として捉えている感じです。例えば「求人」「購入」「募集」「見積り」「比較」等は行動を予定している印象を受けます。こういった単語が含まれていないクエリが「知りたい検索」の対象だと考えています。つまり、例えば「看護師△求人」なら、「看護師の就職や転職の行動を予定している検索」という分類をしますが、「看護師」であれば「看護師について知りたいことを検索」するという分類で捉えるようにするというわけです。こういったクエリには「違い」「仕組み」「とは」等の単語が含有されているケースも目立ちます。そして、こういったクエリで来訪するランディングページは大抵コラム的ページや説明的なページです。

実際、来訪するページは知りたい情報に対して細かく説明するような内容で、比較的文章量も多くなっています。そしてこういったランディングページの滞在時間やページ遷移をGoogle Analyticsで検証すると以下のような傾向が見られました。

「知りたい検索」の動態傾向

  • 直帰率が高い(直帰率:平均70%以上)
  • 1ページの滞在時間が長い(滞在時間:平均75秒以上)

もちろんサイトの特性によっても異なりますが、このクエリに対するセッションは、想像通りとはいえ顕著すぎてびっくりしました。普通に考えても直帰率は高いでしょうし、ページ単位での滞在時間も長い方だとお分かりいただけるでしょう。つまり、「知りたい検索」は文字通り知りたかったわけで、知ることが出来さえすれば去っていくということが分かります。

「行動予定検索」の動態

対して、もう行動したがっている検索、後はどこにするか検討しているだけの検索があります。それは信用性だったり、価格だったり、取り揃えだったり、アフターケアだったり、様々な比較検討要素があるとは思いますが、こうした検索にも検証すると以下のような傾向が見受けられました。

「行動予定検索」の動態傾向

  • 直帰率が低い(直帰率:平均47%以下)
  • 1ページの滞在時間が短い(滞在時間:平均20秒以下)

こちらもランディングページのユーザー導線によっても異なりますが、とにかく自分に見合ったものを探すためにセッションする傾向があります。つまり、1セッションあたりのPV数が多いわけです。サイトのPV数/セッションの全体平均よりも大体2PVほど多いです。やはり、「行動予定検索」は行動を起こすまで様々なサイト内ページを速い時間で遷移するようです。

納得の動態

こうした動きからもPDCAとして、次回どういう施策をしていけば良いのかが分かってきます。

「行動予定検索」は比較検討しているわけですので、短時間でサイト内の各ページ(案件詳細ページや運営者情報、個人情報保護方針等)を見て、行動を起こすか決定しています。比較するので、一旦は離脱してまた戻ってくるケースも大いにあるでしょう。とにかくセッションが速く、1ページの滞在時間は短いので、いかに分かりやすくファーストインプレッションで導線を明確化してあげるかが大事になってきます。ページ遷移後にがっかりさせるのかびっくりさせるのかはUIやコンテンツ次第ですが、ユーザーが求めている案件や商品情報は分かりやすく配置してあげた方が良いということは充分に分かりました。

対して、「知りたい検索」はどんなに次の行動を促しても直帰する人は直帰するでしょう。しかし、こうしたユーザーがいつ「行動予定検索」に変貌するか分かりません。ですので、手土産を用意してあげると良いと思いました。手土産とは、ここで言う「安心感」や「サイト名の記憶」「ブックマークの促進」等です。SNS機能やコミュニティ機能があれば、また話は変わってくるとは思いますが、「知りたい」から「行動予定」に変わった時、サイトを思い起こして再来訪してくれるような印象や仕組みが構築できれば、長い目で見て有意義なセッションになるのではないかと考えました。

こういう動きもSEO

さて、このブログでは「セッション改善からSEO改善する」ことを色々とお伝えしてきましたが、実際私も個人運用サイトで確かめてみて(なかなか時間が無くて自分のサイトはPDCA出来なかったのですが…)、実感しました。ここで気付いた課題解決法をいつ実行できるか分かりませんが、また実行出来たら結果をご紹介したいと思います。

皆様も是非、クエリ毎のセッションを細かく分析してみてください。課題抽出とその解決法を実行できれば、まわりまわってSEO効果を発揮すると思いますよ。

カテゴリー

新着記事

人気記事

過去記事