• Discussions and Forumsの行方

Discussions and Forumsの行方

最近、SEO界隈で世界的に権威を高めているLily Ray氏ですが、この度、彼女が𝕏にてGoogle宛に否定的とも取れる質問を投げかけていまして…それに対してGoogleが回答しているやり取りがありましたのでご紹介します。

内容としては、(日本には未導入である)英語圏の検索結果に表示される“Discussions and Forums”枠です。これは以前にもご紹介していますが、一般的な意見や議論がされるサイトページから抽出して検索結果画面に上位表示するものです。これの表示方法についてLily Ray氏が真っ当な質問をしています。Googleの回答はいつもの感じですが…(笑)、建設的で良い内容だったので取り上げたいと思いました。

𝕏でのやり取り内容

まずは、𝕏でやり取りされていた内容を和訳してご紹介していきます。

真面目に@searchliaisonに質問させてください:

6年以上前から、QRG(Quality Raters’ Guidelines)を通して、Googleは(例えば“減量”等のような)YMYLクエリが最高レベルのE-E-A-Tを必要とすることを公言してきたと思います。6年以上前から、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)やハーバード大学のようなサイトがこれらのクエリで上位にランクインしており、さらにGoogle独自の“症状検索”に関するナレッジパネルも、メイヨークリニックやハーバード大学の情報を使って収集されていると思われます。

にもかかわらず…Redditがアフィリエイトスパムや詐欺師によって蹂躙されつつある状態で、それをはっきりと目の当たりにしているのに、なぜGoogleはこれらのE-E-A-T関連の医療検索結果の上に“Discussions and Forums”のカルーセルを表示しても問題ないと考えているのでしょうか?

Discussions and Forumsカルーセルが目立つ位置にあるのは、このようなYMYLクエリだけではありません。

これはGoogleにとって大きな危険性を孕んでいるのではないでしょうか?

引用)@lilyraynycより和訳

 

対するGoogleの回答がこちらです。

そのユニット(Discussions and Forums)は、自動システムが関連性と有用性があると判断すれば表示されます。誰かの人間が“その対象クエリにはDiscussions and Forumsを最初に表示するように”と決めたわけではありません。あなたならご理解されていると思いますが、このポストを読んでいる他の人は理解していないかもしれないので念のためお伝えしておきます。とはいえ、その懸念と問題意識には共感できますし自動化システムをどのように改善できるか検討すべく、ランキングチームにも伝えておきました。

ちなみに、𝕏で声の大きなSEO関係者の中には、検索結果にDiscussions and Forumsのコンテンツが増えることに対して本当に嫌悪感を抱いていることも存じ上げています。しかし、広く実際の検索者はこれを気に入っているようです。検索ユーザーは積極的にフォーラムの情報を求めていることも分かっています。検索結果の関連性を保ちつつ、誰もが満足できるような検索結果にするために、にDiscussions and Forumsを表示することは間違っていないと考えています。この重要性については、昨年こちらで詳しく説明しました:blog.google/products/search/google-search-november-2023-update

ランキングシステムのアップデートと同じように、完璧なものなど存在しません。過去にも話題にしたように、副作用も生じるでしょう:twitter.com/searchliaison/status/1725275274969759978

つまり、私たちの目標は物事を前向きに改善し続けることであり、このような建設的なフィードバックはありがたく感じています。

引用)@searchliaisonより和訳

 

いかにもGoogleっぽい回答のしかたですね。これを受け、Lily Ray氏が以下のように引用ポストしています。

ご返信ありがとうございます、一般的なユーザーがDiscussions and Forumsが好きだということはよく分かりました。

しかし、私が言いたいのは(あなたは理解していると思いますが)、たとえユーザーがこの機能を“気に入った”としても、今回のケースのような場合、実際にはかなり危険な可能性がある特定のクエリ(しかも多くのクエリ)が存在するということなのです。

引用)@lilyraynycより和訳

 

Lily氏が言いたいのは、Discussions and Forumsの機能そのものを排他的に考えているのではなく、Discussions and Forumsによってセンシティブなクエリ(身体や生活に影響するようなクエリ)でもテキトーな人のテキトーな発言が上位表示されてしまうことが危険ではないのか、ということですね。しかもそれを提示することで、プラットフォームとはいえGoogleが推奨してしまう形になることで、またGoogle自身が自分の首を絞めることになるのではないか(以前、同じようにテキトーな情報を上位表示したことで散々Googleが叩かれた)ということを示唆していると思います。
それに対してもしっかりGoogleは向き合う形で以下のようにリプライしています。

そのご指摘とご懸念は理解しました。しかし、私は“ユーザーがみんな気に入っているようだから、関連性に関係なく表示します”とは言っているわけではありません。とはいえ、改めてその点について考察します:

1)Googleは、Discussions and Forumsのコンテンツも含め、検索結果に表示されるあらゆるコンテンツには関連性があり、適切で有益であることを保証すべきだと思います。信頼性が重要な場合は、この種の情報を評価するシステムを用意しています:developers.google.com/search/docs/appearance/ranking-systems-guide?hl=ja#reliable-information-systems

2)ご指摘の例では、このDiscussions and Forumsコンテンツを、医療クエリにおいて関連性の高いコンテンツであるとして表示させる懸念は理解できます。繰り返しになりますが、以前にも同様の問題が提起された時と同じように、このフィードバックを検索チームに伝えました。おそらくは、今回のようなクエリにおいて、より軽率に表示させないようにシステム変更がなされるでしょう。また、フォーラム単位で“この中に登場する人々は体験談を共有していますが、その多くは医療専門家とは限りません”という注意メッセージや免責表示も効果的かもしれません。一方で、Discussions and Forumsは、検索者にとって、ある意味一定の役割は担っていると思われます。例えば、病気に苦しんでいる人たちは、可能性のある治療法以外で一般人の体験談を聞きたいかもしれません。ですので、どういう形で表示するのが良いか、Googleはこの機能改善を模索し続けるでしょう。

一般的なDiscussions and Forumsのコンテンツについては、確かに多くの人が気に入っています。だからといって、クエリに関連性がなければ常に表示するということでもありませんし、私は言ったこともありません。一方で、Googleシステムは動画でもニュースでも画像でも、それが役立つと判断した場合、表示するようになっています。Discussions and Forumsのコンテンツも同じです。

さて、先に述べたことに戻りますが、今回の懸念を理解し、感謝し、調査チームにそれを提起し、既にGoogle内の何人かはこの件をさらに検討しています。私たちの目標は常に、どうすればさらに改善できるかということです。ご意見ありがとうございました。

引用)@searchliaisonより和訳

 

つまり、GoogleとしてはLily氏の懸念に理解を示しつつ、それでも“ある意味においては、その辺の一般人の意見だって知りたい時もある”と述べています。おそらく時と場合による、ということを言いたいのだと思います。そして同じ検索結果表示でも、それが嫌だと思う人もいれば、有難いと思う人もいるわけで…完璧なんてあり得ない、ということを言いたいようです。ただし、完璧なんてあり得ないから何もしない、というわけではなく、そういう意見も尊重し取り入れ、より最適なものへ向かっていくと言っています。至極まともな意見ですね。ちなみに、Discussions and Forumsのコンテンツであっても、Googleは検索ランキングシステムの中に“信頼できる情報システム”というものを持っており、それが機能するはずだと言っていますね(実際に変な結果が出ちゃっているとしたら、それはその検索ランキングシステムの精度の問題である、ということだと思うのですが)。

まぁ、ここまでしっかり向き合って回答をされたら、それ以上は何も言いようがありませんね(笑)。

いずれの検索結果枠においても重視される品質

今回はDiscussions and Forumsにフォーカスされていますが、それが通常のブルーリンク枠であってもPerspective(視点)枠であっても何であっても同じですね。品質や信憑性、ましてや、Discussions and Forums枠のように有象無象の人たちが意見を交わす場を上位表示することにおいてはとても重視されるのがE-E-A-Tです。

やっぱり私は最近特に思うのですが、ブランドとして自己サイトや自分が権威性を立てていかないとならないと思います。結局「誰が言っているか」が大事であり、特定のキーワードの順位の上げ下げで一喜一憂するよりも、指名検索数を以下に増やせるかが重要なのではないか、と。良い意味で指名検索が多くなれば、そりゃあ当然、色々な検索キーワードでも上位表示されてくるってもんだと思います。

いまだに自分の身や社名、運営元を明かさないサイトもあるようですが、書籍等と同様、名乗れないようなら出版するな、ということなのかもしれませんね。

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