少しマニアックな話なのですが…先日のGoogleのコアアルゴリズムアップデートに関して、結局解釈できるのは「またひとつ、より人間の目に近付いたランキングになった」ということで良いと思います。コアアルゴリズムは飽くまでもハミングバードであり、パンダもペンギンもRankBrainもHITSもその一部になります。そして、それはYMYLやE-A-Tも加味されていることでしょう。
コアアルゴリズムのアップデートはそういた様々な要素のブラッシュアップであり、恐らく精度の問題かと思います。同時にAIの強化かと…。そのAIの強化に対して、サイトオーナー側こそ機械的にコンテンツを捉えているのではないかという個人的感想のお話しをしたいと思います。
RankBrainの精度向上
先日、改めてGoogle側がRankBrainをTwitterで説明してくれていましたが、改めて端的に表現すると下記になると思います。
言うなれば、titleタグに検索クエリが記載されていようが、コンテンツに該当クエリが多く出現しようが関係なく、コンテンツの本質を理解しようとするわけです(勿論titleに検索クエリが含まれていれば検索結果では太字になるので、目立ちやすく、クリック率には有効ですが)。
さらに、それを裏付けるかのように、最近私が検索結果を色々見ていると、検索結果にランクインしているサイトの中でもページが以前とは異なっていたり(入れ違っていたり)、検索結果1P以内なのに同じドメインでクラスタリング表示(同じドメインで複数のページが連なって検索結果に表示)が生じています。
例を挙げると、実際にサイトのトップページに施策キーワードを入れ、それが今までランクインしていたECサイトがございましたが、最近は対象商品一覧のページがランクインするようになっています。おそらく、本当に検索クエリのニーズに直結するページがランクインするようにアルゴリズムが強化されているのだと思われます。
サイト制作の人間側は精度向上しているのか?
このように、GoogleはRankBrainを強化することで「所有者側がいくらページ単位で施策キーワードを意図しようとも、GoogleのAIからすれば、結局同じ内容のページ群という解釈だよね」というケースが増加したのではないでしょうか。そして同じサイト内に類似したテーマのページが複数出現したことになり、「検索クエリに対する対象ページがカニバリゼーションを引き起こす」結果となったのではないでしょうか。
そう考えると、サイト制作側…つまりコンテンツを制作する人間は果たして、ちゃんと概念レベルでしっかりページを作っているのでしょうか。ユーザーニーズを考えた最良のコンテンツページを用意している自負はあるのでしょうか。潜在意識的にキーワード記載によるページの棲み分けを行っていませんでしょうか。
サイトコンテンツページを制作する人は、今一度、各ページで何のことを言っているのか“キーワード”ベースではなく“文章”ベースで定義付けしていく必要があると思います。以下の点をおさらいしながら、ご確認ください。
- サイト構造上、内部リンクのアンカーテキストで考えると、同じアンカーテキストで貼るようなページが複数存在してしまう。
- もし自分のサイトが外部リンクを受けるとしたら、本当に施策キーワードが入ったアンカーテキストで施策ページに貼られるか自信がない。
- ランクインページがユーザーニーズに直接応えるストーリーになっているか疑問。
「アルゴリズムが、アルゴリズムが…」と言いながら、コンテンツページをテーマ性や概念ではなく、キーワード出現ベースで捉えていたのは、意外にも我々サイト所有者である人間側になってしまっているのかもしれません。
薄々感じてはいるものの、キーワード記載ベースでページ解釈している潜在意識も変えていかなければ、GoogleのAIに対応できないのかもと考えています。