• サイトエラーに関する注意喚起

サイトエラーに関する注意喚起

GoogleのGary Illiyes氏がSearch Consoleで表示されるサイトエラーに関して多く寄せられる質問に関し、Search Central Blogにて注意喚起しています。Gary氏らしい独特な言い回しを感じますが、和訳してご紹介したいと思います。

各種エラーの解説

Gary氏がそれぞれのエラーの状態について例え話を通して分かりやすく説明してくれています。おそらくネイティブな人には分かりやすいのかもしれませんが、私たちのような日本人には逆に分かりづらくなっている気も…(笑)。でもとりあえず極力直訳してご紹介します。

要は、DNSエラーとは何なのか、ネットワークエラーとは何なのか、サーバエラーとは何なのか、クライアントエラーとは何なのか、について“冒険の書”みたいな感じで解説してくれています。

間違いの喜劇

時折、Search Consoleで表示されたサイトのエラーに関する質問を受けることがありますが、エラーの原因がどこにあるのか混乱している人に遭遇することがあります。この混乱は理解できます。サイトにアクセスする際に発生する可能性のある問題は数多くありますが、それら全て例外なく、アクセスを可能にしている特定のシステムに原因があるのです。以下の図解された短いストーリーで、サイトにアクセスする際のエラーに焦点を絞り、エラーに関する混乱を少しでも減らしたいと思います。早速、見てみましょう!
 

プロローグ

私は本が好きなので、幼い頃はどの子も宇宙飛行士や消防士になりたいと夢見ている中、お城の中に図書館を開きたいと思っていました。でも、誰かがその新しい図書館に行くときや、本棚に並んだ本を見ている光景を考えながら、考えられる様々な問題について考え始めたのです。というのも、私の城は遠く離れた場所にあり、毎年増築を続けているため(お堀で見えなくなり)、地元の地図製作者にいつも迷惑をかけているんです。
 

第1章:DNSエラー

お城なので、場所は少々わかりにくく見つけるのも簡単ではありません。でも大丈夫、誰しも地図で確認することができます。でも、もしその地図が古くてまだお堀が無い時のものだったり、古すぎて地図の文字が擦れてしまっていたらどうでしょう?

これがDNSエラーです(一般的に言われているDungeons N SnakesやDangerous Navigation Systemとは無関係です)。クライアントは地図(DNSサーバ)を参照しますが、様々な理由でその場所を見つけることができません。その理由は、地図がそもそも図書館の場所を記載していなかったり(DNS用語でNXDOMAINエラーと呼ばれる)、言語がユーザーにとって読みにくかったり(一般的にDNS用語でFormErrと呼ばれる)します。
DNSエラーはほとんどの場合、DNSサーバの何らかの設定、またはその設定不足が原因です。つまり、あなた自身がDNSサーバを管理しない限り(あなたが利用者のために地図を書かない限り)、DNSプロバイダー(または地元の地図製作者)に連絡してエラーを修正しなければなりません。DNSプロバイダがわからない場合は、ホスティングプロバイダーやドメイン名を登録したところに問い合わせてみてください。
例えばメガネを忘れて地図上の文字が見えない場合など、クライアント側にも問題があるかもしれませんが、地図自体に問題がある可能性が高いです。
 

第2章:ネットワークエラー

勇敢な利用者がお城の図書館への道を知っても、実際にそこに辿り着くのは本当に大変な冒険になります。地下牢の中を進んだり、お堀に潜むピラニアの海を渡ったり、時にはドラゴンと戦ったり。

この例えを実際に当てはめると、クライアント(ブラウザ、クローラーなど)とサーバー間のネットワークコンポーネントがトラフィックをブロックしているのです。ブロックは、例えば主要なルータがダウンした場合のような偶発的な場合もあれば、ファイアウォールがトラフィックをブロックしているような意図的な場合もあります。
このような状況をデバッグするのは、残念ながらつま先をぶつけるのと同じくらい不快な作業です。クライアントからサーバまでの経路の中で、どのコンポーネントがブロックしているかを特定する必要があります。残念ながら、この経路には何十もの独立したコンポーネントが存在する可能性があり、そのほとんどはクライアント側でもサーバ側でも管理されていません。幸いなことにブロックは通常、サーバの直前かCDN側のファイアウォールによって引き起こります。ファイアウォールに触れることに抵抗がある場合は、ホスティングプロバイダかCDNに問い合わせるのが正しい方法です。
 

第3章:サーバエラー

たとえ利用者が図書館にたどり着いたとしても、図書館自体に問題があるかもしれません。例えば、図書カードを水没して本を探すことができなくなったとか、さらに悪いケースでは、利用者が図書館に向かう途中で戦っていたドラゴンが建物全体を燃やしてしまったとか。

これらは基本的にサーバエラーです。サービスに何か問題があり、訪問者が探しているコンテンツ(本)を手に入れることができないのです。原因がわからない場合は、サーバ管理者かホスティングプロバイダに連絡してください。残念ながらクライアント側では何もすることができません。図書館まで辿り着いても本を借りることなく立ち去るしかないのです。
 

第4章:クライアントのエラー

図書館に入ると、本の虫のような利用者が、利用できない(他の読者へすでに貸し出しているため)、または単にアクセスできない(禁書のセクションに保管されているため)小説をリクエストすることがあります。これらはクライアント側のエラーであり、ある意味、彼らは間違ったものを要求したことになりますが、間違ったというよりは単に今、本棚に対象の本が無いだけかもしれません。

また、利用者が探している本が禁書コーナーにあり、そのコーナーに入るには合言葉を暗唱するなど、何らかの条件を満たす必要がある場合もあります。

要は、すべてのクライアントのエラーは、技術的にはクライアントの責任で解決することができます。URLをリダイレクトする(代わりの本を推薦する)ことによってクライアントを助けることができますが、ほとんどの場合、クライアントの要求を満たすことは不可能です。
 

エピローグ

終わり良ければ全て良し。クライアントは、図書館に入り、本を見つけ、それを借りるために、これら全ての経路をクリアすることができれば、大好きな吸血鬼の物語を、やっと楽しむことができるのです。あなたがサイトオーナーなら、あなたのコンテンツでも良いでしょう。
エラーとGoogle検索との関係についてもっと詳しく知りたい方は、Googleのドキュメントをご覧ください。私の今回の棒人間のイラストを気に入った人や活用アイデアをお持ちの人は、@googlesearchcまたはコミュニティフォーラムでチャットしてください。

引用)Search Central Blogより和訳

結局、DNSにせよネットワークにせよサーバにせよクライアントにせよ、エラーの原因はGoogleには無いのにも関わらず「サイトエラーの注意喚起が出てるけどどうすれば良いの?」という問い合わせがGoogleに多く来るから、それは各種サーバ会社やホスティング会社に問い合わせしてくれぃ!って話だと思います。Googleは関係ないぞ、と。

企業がサイト運営しているのであれば情報システム部や運用に、個人でサイト運営しているのであればドメイン取得時やサーバ取得時に使用している会社等に、それぞれ問い合わせると良いでしょう。まぁでもお近くのSEO担当者に(「Search Consoleで表示されているこれは何?」と)聞いてしまうのが一番手っ取り早いですが(笑)。

より良いWebサイトにするために

より良いWebサイトにするためには表示速度やレスポンス速度等、Webサイトを配信している環境を整えることも大事ですね。私は、こういった環境も含め、世の中のWebサイトがもっともっと分かりやすく、そして使いやすくなるべきだ、と思っています。そのために私がやっている企業サイトの運用支援が社会貢献になり、より良いWeb業界への献身にも繋がると思っています。最終的にどうすれば良いか個別にご相談いただいたり、そこで新しいビジネスに繋がることは(仕事上)私にとって重要ですが、その前提として、より良いWebサイトへの意識や方法論、考え方を皆さんに知っていただくことはもっと重要だと考えています。

そこで今回、『Webサイトは読み手のためにある』という20ページ程の資料を作成し、どなたでも無料でダウンロードできるようにしました。資料内で使用している写真(とはいえ私の顔写真しかないのですが…w)は全て無断で転載することを可能にしています。ぜひご利用くださいませ。
 
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