意外な流入クエリ

本記事のカテゴリの所在がどこに当たるのか分からず、とりあえず「SEO」カテゴリに入れますが、これはマーケティングとも言えますしエンゲージメント・ゾーン(愛着のある層)への囲い込みと言う意味でも使えそうです。一応検索が絡みますので、今回は「SEO」カテゴリに入れておきます。

最近、私がよく目にする一般の方(ここではSEOを知らない方と定義付け)の検索の仕方が面白かったのでご紹介しつつ、ちょっとしたご提案をさせていただきます。

はかない

検索ユーザーの実像

例えば個人向けデータ復旧サービスを行っている企業サイトはSEO施策キーワードとして「データ復旧」とか「ブルースクリーン」とかを候補に挙げます。しかし、実際に一般の方が検索するのは「パソコン画面が青くなった」とか「画面が青くなって戻らない」とか、文章と言いますか…思った単語を入力しているケースが目立つのです。口語体とでも言いましょうか。実際に「ブルースクリーン」という言葉を知らない方も多いとは思いますが、特にYahoo!検索だったりスマホ検索でこの傾向が強く見受けられます。
(※ ちなみに今例に挙げたデータ復旧サービスの企業サイトが本当に私が申し上げた通りかと言うと決してそういうわけではございませんので、予めご容赦ください。)

ふわふわ

試しに調査

例えば「彼氏が勃起不全(ED)なんだけど、どうしよう」的な心理を想定したとしましょう。その場合、この検索市場を見据えた企業サイトは「彼氏△ED」とか「彼氏△勃起不全」とかを施策キーワードとして捉えると思います。もっと言えば「ED」とか「勃起不全」とかという単語を当然のように想定すると思います。しかし、(仕事なので勇気を持って)私が周りの若い一般の方(女性)に「こういう場合なんて検索する?」と訊くと「彼氏が立たない」とか「なんで彼氏が立たないの」と検索すると言うのです。しかも、この場合変換が楽なこともあり「勃つ」ではなく「立つ」と検索するとのことでした。口語体の要素が強かったです。勿論内容が内容なのでスマホからの検索の方が多くなると思います。

検索数を分析

そこで、私がYahoo!キーワードアドバイスツールで確認(GoogleのキーワードプランナーではNAでした)してみると以下の数字が出ました。
 ・「彼氏△ed」での月間想定検索数(部分一致)は300(うち200がスマホ)
 ・「彼氏△立たない」での月間想定検索数(部分一致)は300(うち200がスマホ)
全く同じ数字です。決して同義語という理解ではなく、それぞれ個別に成立している検索クエリのようです。結局同数あるとはいえ、「彼氏△立たない」もバカにできない検索数です。

検索結果を分析

では、その同数ある検索クエリに対する検索結果表示ページ数はどれくらいか。
 ・「彼氏△ed」での検索結果件数は約173万件
 ・「彼氏△立たない」での検索結果件数は約88.7万件
という結果です。つまり、検索ニーズに対するWEBページ数は「彼氏△立たない」の方が圧倒的に少ないんですね。半分以下です。
さらに、検索結果画面を見ますと表示順位のジャンルは以下の通りとなります。

ed関係の検索結果

これも面白い結果ですね。企業サイトのような(SEO上ではなく一般的に)権威のあるサイトは「彼氏△立たない」という検索クエリでは出現せず、所在が明らかでない第3者的なサイトや人からのコメントが占めているわけです。

ここでは分かりやすくするために特殊な例を挙げましたが、つまり、私は何が言いたいかと申しますと、ここにビジネス機会損失が生じているような気がしているんです。

ふわふわ

無理やりキーワード化する悪い癖

サイト運営を行う場合、どうしてもそのサイトのテーマにおけるプロになろうとするわけですから専門知識が増えていきます。そうなるとその人にとって、その専門知識が当たり前になってしまい、一般的な人の知識レベルが分からなくなってしまうことがあるんですよね。また、企業サイトを運営する場合では、ある意味”俗人的な検索クエリ”になるわけですので、それを施策キーワードとして捉えることが難しくなったりもします。サイトガバナンス上のコンプライアンスとしても難しくなったりもします。

そこでご提案

「よくある質問(FAQ)」コーナーを作って施策すれば良いのかな、と…。
ポイントとしては”ざっくり質問”と”がっつり回答”ですね。”ざっくり質問”と言うのは、再三申し上げている一般的な方の検索心理と検索クエリを読み取った言い回しや言葉を使った言葉。その分”がっつり回答”として、専門的な要素を解説も踏まえて長々と記載すれば良いんです。これによって、企業サイトとしてのガバナンスやコンプライアンス上の流れとは別のカテゴリとして展開していくことが可能になるかもしれません。

しかしながら、この”ざっくり質問”というのを探すのが難しく、そこは第3者や専門的知識の乏しい人に相談することが望ましいと思いますし、様々なFAQサイトやSNS等から分析して導き出すことが良いでしょう。テーマに則した口語体要素の強い3単語くらいを組み合わせてみるのもアリです。どうしてもアプローチの仕方が分からないという方はいつでもご相談くださいませ。実際にお取引先の企業サイトに導入したところ、(サイトの規模にもよりますが)全体の流入数の10%~40%までアクセスが向上した実績もございます。

さらに申し上げますと、こういったFAQに流入する検索ユーザーは決して求めていないターゲットではなく、そこに確実に需要と知的欲求が働いています。したがって、そのFAQページによって解決したユーザーは該当サイトのファンにもつながりやすいです(事実のこのFAQページからのセッションあたりのPV数は通常のセッションあたりのPV数の倍近くまで伸びます)。

是非気になった方はお試しくださいませ。ただし、うまいやり方があるので慎重に。