SEO的サイト制作手順

先日同僚がサイト制作に伴いサイトマップから考える機会がありまして、横で見ながらSEOを加味したあるべきサイト制作手順をまとめ直してみましたので、ここでご紹介させていただきます。
また、SEOを追求していくとどうしても事業展開やビジョン、サービス内容に言及せざるを得なくなったりします。企業サイトがコンテンツとしてユーザーに情報を紹介する際、そのユーザーのためのコンテンツとサービスにズレが生じてしまうこともあるからです。

あらためてアウトラインを知る

もう一度おさらい

何度もこの話に触れているということは…それだけ重要であり、現場ではこのタイミングでこの話題が尽きないという証拠でもあります。なので、改めてここで手順をまとめることで、再度おさらいしていただきたいというふうに考えています。

ふわふわ

以下に全体の流れを書き記してみました。その上で、個々にご説明させていただきます。尚、薄いピンク地の項目はインターネットとは関係なく、市場分析上の要素で、薄い青地の項目はSEO上の要素という形で分けさせていただいています。大きく分けて準備材料と実行プランになります。

SEOのためのサイト制作手順

 

準備材料

調査・分析資料として必ずまとめておくプロセスです。これらはサイトを制作する上での材料となります。これらを綺麗にエクセル等でまとめておくことが出来ればサイト制作がスムーズになりますので、必要材料としてご理解ください。

事業プラン、市場性

これはサービスを推進していく上でマーケティング上の分析のことです。そのサービスの優位性やこれからを考えた時、どこまでユーザー(社会貢献)が出来るサービスか、大義やコンセプト等、様々な根幹ビジョンを明確化しておきことが必要になります。インターネットというよりは商品開発等における考え方ですね。

ターゲット、サービス、競合会社

いわゆる3Cです。ターゲットとなるユーザー(Customer)を考察し、サービス(Company)の強みを見直し、競合他社(Competitior)との差別化を明確にしておくことです。ここは最終的なコンテンツ生成や実制作時に再度確認することになるため、必ず複数人以上で遂行する際は共有しておいた方が良いです。

バイイングシステムを考察

ユーザー動態理論における行動を起こすまでの動きを把握しておくことです。私は一部独自見解を入れて、AICEAS(Attention、Interest、Comparison、Examination、Action、Sympathy)という風に考えています。Searchは既にあちこちの動態心理内で働いているため、今更これらの流れに独立して組み込むことは難しいと考えています。ユーザーが何で気付きを得て、興味を示し、どうやって比較検討を行い、行動後どうやって共感していくのか、この心理と各段階でのユーザーとのコミュニケーションポイントを考察した上で、インターネットや自分のサイトの働きを仮説立てることで、ユーザー動線を作成していくことができるのです。

戦略キーワード策定

以上が明確化したらいよいよSEOのお話になります。気付きになるための最大且つ最適な検索クエリを戦略キーワードとします。ここでいう最大とは検索数が多いという認識で結構です。また、最適というのはその中でも最も自分達のサービスに合致する潜在顧客”数”が含まれている検索クエリと思ってください。そして、その戦略キーワードで検索した時、検索結果に出てくるサイトを分析することで、「この検索ユーザーはこういうサイトを求めているんでしょ?」という(Googleが仮説付けている)ニーズが何となく分かるはずです。そのニーズが戦略キーワードとして捉えて間違いがないか確認する必要があります。さらに、その戦略キーワードが情報収集型クエリ(Informational Query)か取引型クエリ(Transactional Query)か、はたまたそのいずれでもないかを確認しておきます。これも後々サイトマップを作成する上で重要になってきます(「検索クエリの種類とサイト設計」参照)。

サジェスト、関連ワード、流入ワード

次に「キーワードとサイト設計」を参考に、戦略キーワードから成るサジェストワード、関連ワードを抽出します。既に(リニューアルする前の、もしくは似たような)サイトを運用していたのであれば、そのサイトの流入ワードも確認しておきます。大体この段階ではどのワードも興味を示すための足掛かりとなる可能性が高く、行動を起こさせるポテンシャルは充分に秘めている検索クエリになるはずです。

戦略派生ワード策定

上記の検索クエリをまとめたら、全ての検索数を算出し、またそれらをグルーピング化していきます。検索心理の傾向が見えてくるはずです。その傾向の最たる例となる検索クエリが戦略派生ワードとなります。もちろん、最終的に自分たちのサービスに合致する検索クエリでなくては意味がありません。そして戦略キーワード策定時と同様にそのキーワードの検索結果のサイトを分析することで、ニーズと戦略性を検証します。

ロングテールワード策定

戦略派生ワードの中に含有されているはずですので、先に述べたグルーピング化にしっかりと含まれていることを確認してください。このワード群はコンテンツを作る時に役立ちます。私がコンテンツテキスト内におけるキーワードの含有性を確認する時は、この中から必ず確認するようにしています。最終的にこのロングテールワードの策定はコンテンツ設計において作るページ数やディレクトリ内の展開を考える時に参考になりますので、まとめておくと良いでしょう。ここが大事なプロセスである理由は”比較検討する検索クエリが多く含まれている”ことです。これらキーワードの検索結果のサイトもよく確認し、差別化を図れるようなコンテンツ設計やtitle等も視野に入れておくことをオススメします。

ふわふわ

実行プラン

いよいよアウトプットする実行プランに入ります。前述の準備材料をどれくらい蓄えたかによって以降のプロセスの困難さが変わりますのでご注意ください。

ディレクトリ構造/マップの作成

戦略ワード、戦略派生ワード、ロングテールワードとそのグルーピング化が出来ていますので、それに則したディレクトリマップを作成します。ディレクトリ構造としての階層決めやテーマ性を加味しつつ、申込や行動を起こさせる動線を仮説立てておくことが重要です。要は申込や行動には直接的に結びつきづらい”捨てディレクトリ”等を明確化しておくことです。もちろんそういった”捨てディレクトリ”は内部リンク構造で補っていくものですが、ディレクトリ構造やディレクトリマップを作成する上ではまだそこまで考えずに、ディレクトリの重要度やポイントとなるディレクトリを把握しておく程度にとどめておきましょう。

コンテンツワードの肉付け

ここで、ディレクトリに合わせてコンテンツとなるキーワードをどう入れていくかを考察していきます。先ほど述べたグルーピング化した各キーワードをディレクトリ毎にメモしていきます。そうすることで、ディレクトリに含まれてくる必要コンテンツ量が分かってきますので、自ずとページ数も見えてくるという手筈です。この時、施策ワードの抜け漏れを確認しておくことです。後から抜けた施策ワードを組み込むことは面倒ですので、今のうちに充分に施策ワードを入れていくと良いと思います。

サイトマップの作成

そして、ついにサイトマップの作成です。前項プロセスであるキーワードとコンテンツの肉付けが出来ていれば、ページ数も分かるしサイトマップも簡単に作成できると思います。運営者情報や各約款ページや会員ページ等も色々あると思いますので、全て記載したサイトマップを作成します。ここまで来ていれば間違うこともないですし、階層構造が深くなりすぎないように注意さえしておければ大丈夫だと思います。また、この際に前述の”捨てディレクトリ”を拾うための内部リンク構造やユーザーへの期待動線も設置し、ちゃんと辿れるような設計ができているか検証しましょう。

UIの策定、ページ構成の策定

User Interface、いわゆる表示様式や操作感の取り決めですね。ページ構成案にもなります。前項のサイトマップとページ数と内部リンク構造が分かれば、グローバルナビの配置や内容、サイドバーやフッター等の内容も見えてくるはずです。どうしても優先させたい動線やユーザーに見せたいコンテンツは何かを考えなくてはなりません。また、Googleは「Above the fold内に検索ユーザーが欲する情報があるか」というアルゴリズムを走らせているため、しっかりとコンテンツの広がりが案内できるビジュアルと内部リンク構造が重要になります。
ちなみに、レスポンシブウェブデザインにする際は、ここでそれを加味したカラム構造や情報の順序を考えなければなりません。「PCなら分かりやすいけど、スマホだと分かりづらい」なんて言われないように、どちらのデバイスからも順序立てた情報が紹介できるように設計する必要があります。これを同時に見据えた上でのページ構成を行わなければなりませんので、必ず注意しましょう。

デザイン、フォント、トンマナ

最後にデザインです。色味やフォントサイズ、フォント形式、トーン&マナー(口調やテキストのルール付け)等、これらはこれらでルールブックみたいにして作成しておくと複数人で管理する場合は楽です。この時にブランドイメージや競合比較、コンセプト等、準備材料時に作成したプロセスから導き出す要素は多くありますので、改めて準備材料資料を読み返すと良いと思います。
また、ここは最終的にセンスが問われるものですので、デザイナーや制作会社の手腕の見せどころだと思います。

ふわふわ

おわりに

さていかがでしたでしょうか?要はプラモデルと同じです。私は昔作ったことがあるのですが、プラモデルって、本気でやると組み立てるまでの工程(中性洗剤で洗ったり、やすりで削ったり)~組み立ててからの工程(パテで埋めたり、塗装したり)がめちゃくちゃ大変なんですよね…(笑)。簡単なやつでも完成までに1ヶ月以上かかったりします。
説明書を読みながら1つ1つの項目を片付けていくプロセスはまさにサイト制作に似ています(笑)。根気が必要なんです。私でしたら、(スケジュール次第ですが)準備材料を揃えるのに1ヶ月間、実行プランに3週間は欲しいところでございます。でもなかなか、このプロセスを理解してもらうことが難しく、実際にはそんなに時間が取れないのが現実ですよね(笑)。

しかしながら、ここまで入念に組み上げたサイトは愛着のあるものになり、PDCAも回しやすく、自信を持って世の中に送り出すことが出来ると思うんです。ですので、もし時間があって入念さを求められているのであれば、是非実施してみることをオススメします。