SEOはサイト着手すること

今回は個人的な見解の話です。
最近は、ブラックなSEO業者もあぶり出されつつあるようで、SNSでも悪質なSEO業者だと指摘されるケースも多く見受けられます。それはそれでSEOが健全になっている証拠かとも思いますし、非常に良いことです。しかし同時に、それはSEO発注元とホワイトなSEO業者の声が強いわけで、すなわちSNSにおける発信力が強い裏付けにもなっていると思います。逆に、SNSにおけるSEO業者側の現場の声があまり上がってきません。そこには、ホワイト/ブラックという線引き以外に、立場上の自粛もあるからではないかと感じてなりません。SEOを請け負っている側が声を荒げてもビジネス上の得は無いからではないでしょうか。そこで、SEO業者側の言い分として、私のような中途半端な立ち位置から言えることもあるかなと思い(笑)、ふわふわっと書いてみたいと思います。

ブラックかホワイトか

ふわふわ

SEO業者側のジレンマ?

最近は、SEO発注元とSEO業者がコンサルティング契約するケースも増えています。実際、私でも少数ながら請け負っていたりします。コンサルティングにおけるコミュニケーション業務内容は取引先によってまちまちですが、コンサルティング契約における原理的業務内容はある程度決まっているわけです。大概、PDCAを共に繰り返すファシリテーターのようなイメージですが、極々簡単に述べるなら、以下実務が挙げられます。

  • レポート及び施策因果関係の検証
  • 検証結果による次回施策の指示

要は、流入やセッションを分析していく中で、「どうやったら流入とコンバージョン、ユーザー満足度が増えるのか」を検証することで「新たな施策を仮説立て、その施策方法を明示する」という業務です。後は、コンサルティング契約における業務内容の範疇次第でどこまで細かく調査・指示するか、代行するか等が決まると思います。細かく調査・指示するというのは、コンテンツ内容の具体性だったり、市場におけるキーワード等のビッグデータ調査だったり、コーディングにおける作業コード明示だったり、多岐に渡るでしょう。実際、SEO業者によってその得意分野や不得意分野が分かれるわけで、だからこそSEO発注元はどこに得意分野を持つSEO業者を選定すべきか(自己責任として)悩むところだったりするわけです。

では、ここでSEO業者側の視点で捉えてみましょう。
どんなコンサルティング契約内容にせよ原則は同じでして、“客観分析して改善方法を指南する”わけですから、最終的にサイトページに手を入れて改善するのはSEO発注元になることがほとんどです。もちろんSEO発注元から制作会社に別途依頼をして改善するケースもあろうかと思いますが、いずれにせよ“SEO業者は言うところまでの業務”であることに変わりはありません。私の立場から考えると、実はここが一番もどかしいポイントなのだと思います。

最近では、作業代行まで行うSEO業者はほとんどいません。SEOを“知っている”制作会社が改善作業代行をするケースはあるかもしれませんが、SEO業者が作業代行まで請け負うと、SEOビジネス上の費用対工数において割に合わなくなってしまいます。そのため、作業代行まで行うSEO業者はほとんどいないはずです。

結果、SEO業者が改善内容を検証・指示したところで、最終的着手はSEO業者の手を離れてしまうわけです。つまり、やるかやらないかはSEO発注元の判断になるのです。逆に考えれば、どんなにすばらしい分析や検証、仮説を立てても、サイト改善着手しなければ意味が無くなってしまうわけです。

結果、以下のようなケースが多々起こります。

ごめんなさいね~。○○さん(SEO業者)は非常に良くやってくれていますし、コンサルティング内容には満足しているんですけど、こっちに(SEO発注元に)サイト改善をする工数が無くて…。で、先日上司に「結局SEO着手が出来ないなら、無駄に業者に費用を払うな」と言われちゃってね…。申し訳ないけど、契約を解除してほしいんです。

こうして契約が無くなるケースは未だに多く存在します。実際私も何件かこういうパターンで契約が無くなった取引先がありました。非常に残念です。勿体ないと思いますが、一方で、確かに改善できないなら検証しても意味ないので費用を削るべきだとも思います。しかし、SEOコンサルティングそのもので事業成立させているSEO業者にとっては、これほど辛いことはないのかもしれません。その結果、SEO業者側としては以下のように考えるのではないでしょうか。

くっそ~。せっかくここまで順調にコミュニケーションとビジネスを行ってきたのに、着手できないから解約なんて…。着手さえできれば…。いや、逆に着手させなくても効果さえ出てれば契約を続けることができるはず…。

こうなったら――。

この先にどういう施策が行われるか、もう容易に想像できますよね。こうしてブラックハットな施策が生まれてくるわけです。ですので、ブラックなSEO業者は勿論良くないのですが、若干同情の余地もあるのではないかと私は思ってしまいます。

ふわふわ

SEO発注時においてもよく考えて

では、私は何が言いたいのか、なにがいけないのか。この場合、いけないのはSEO業者であるのは当然ですが、SEO発注元も以下の内容を踏まえておけば、未然に防げるブラックSEOもあるのではないかということです。

  • 着手するまでがSEOであること。
  • 予め着手工数まで考えてSEOを計画すること。
  • 調査・分析が目的の場合、短期的取引である旨を業者に伝達すること。

私はSEO業者のコンサルティングは家庭教師と一緒だと思っていまして、いずれ当事者が自身で学習しSEOのPDCAループを出来るようにならなければなりません。ですので、それが企業対企業の場合は取引ゴールも考えておく必要があるのではないでしょうか。

とにかく言えることとしまして、マクロな観点で考えるなら、発注元も計画性を持って業者へ発注しないと、ブラックハットを生み出す要因のひとつとなってしまうこともある、ということですね。


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