Googleは米国現地時間5月25日に、Search Labsへのアクセスを開始(初期段階版の利用を開始)しました。その内容に合わせて「Google検索をジェネレーティブAIによって便利にする3つの方法」についてThe Keywordでも説明されていましたので、和訳してご紹介します。
Today we’re starting to open up access to Search Labs, where you can try early generative AI experiments from Google. Opt in by tapping the Labs icon on the latest versions of your Google app or desktop Chrome, or join the waitlist at https://t.co/zD6OCpRPH8. pic.twitter.com/NERBdmNPTW
— Google (@Google) May 25, 2023
引用)@Googleより和訳
ジェネレーティブAIを搭載したGoogle検索のすばらしさ
今回の記事ではジェネレーティブAIと連動したGoogle検索をすることによって得られる検索体験を紹介してくれています。例は具体的ですが、体験は抽象的なのでいまいち分かりづらいです(笑)。まぁ本当に具体的に知りたければ、英語圏でアクセスして試すか、Twitter等で海外の利用者のツイートを探すか、日本語版登場を待つかするしか無さそうですね。
ジェネレーティブAIがGoogle検索を支援する3つの新しい方法
Google検索で新しいジェネレーティブAI機能へのアクセスを開放し始めています。ここでは、その機能を試すための3つの方法をご紹介します。
本日より、Google検索の初期実験版にアクセスするための新しいプログラムであるSearch Labsへのアクセスを開始します。すでにlabs.google.com/searchでウェイトリストに登録されている方は、SGE(Search Generative Experience)、Code Tips、Add to SheetsなどのSearch Labs等の初期実験版を米国で開始できるようになった際にメールでお知らせします。また、これらの実験に参加したい場合は、最新版のGoogleアプリ(Android、iOS)またはデスクトップ版のChromeでLabsアイコンをタップしてサインアップするだけです。また、Labsのサイトにアクセスすれば、ウェイトリストの状況を確認することもできます。
新しいジェネレーティブAIを搭載した検索体験は、検索の手間を省き、トピックをより速く理解し、新しい視点や洞察を発見し、より簡単に目的と達成できるよう支援します。何度も検索をして自分で情報を繋ぎ合わせていくのではなく、Google検索がその作業を代行してくれるというわけです。
ここでは、新しいジェネレーティブAI機能を使って、次のような検索をよりシンプルにする3つの方法を紹介します:
1. 新しいトピックや複雑なトピックを簡単に把握する
例えば「ウクレレを習うほうが良いか、ギターを習うほうが良いか」というように、普通はもっと色々細分化してそれぞれの角度で考える必要があるような意思決定をしようとしているとします。そんな時もGoogle検索なら、AIを利用したスナップショットが提供されるため、どのような要素を考慮すべきかの判断をしやすくなります。もう1つ例を挙げるなら、起業についてもっと知りたいと思った時「フリーランスになる前に法人化するメリット」と調べてみてください。すぐに状況を理解でき、その上で他記事へのリンクでこのトピックについてもっと深く掘り下げることができるようになるでしょう。
2. 具体的な質問に対するヒントが見つかる
具体的な検索をしたい場合、Web上にある様々なコンテンツを見ていかないと、なかなか有益な情報に辿り着けないこともあります。例えば、クローゼットの奥でお気に入りの古いセーターを見つけたものの、すぐに洗濯する必要があると思った場合「ウールのセーターについた古いコーヒーのシミを取るには?」と具体的に検索してみてください。また、海外旅行の準備をしている時に、パスポートが期限切れだと分かった場合「パスポートを早く更新するにはどうしたら良いですか?」と検索してみましょう。このような具体的な質問に対する回答だけを抽出し、対処すべき選択肢を得られることで、Web上の情報を集約して次のステップに進むことができます。
3. 様々な商品と、買い物をする際の注意点を発見できる
例えば、賃貸の部屋の模様替えに、貼っても簡単に剥がせる壁紙を探しているとします。「キッチン用の貼って剥がせる壁紙」と検索すれば、剥がすのが簡単かどうかなどの重要な要素を知ることができ、価格、顧客からの評価、購入へのリンクなど、複数の選択肢のリストが表示されます。また「プールパーティー用のBluetoothスピーカー」と検索してみると、防水性やバッテリー寿命など、その環境で重要な考慮すべき事項がわかり、多くの選択肢から比較することができます。
さらに詳しく知りたい場合は、スナップショットのすぐ下に、「次の質問をする」または「次のステップの提案を選択する」というオプションが表示され、そのまま会話モードに移行することができるようになっています。
今回の初期実験版は、Google検索にジェネレーティブAIを搭載する第一段階であり、今後も多くのアップデートや改良を加えていく予定です。Googleは、より自然で直感的な検索を可能にする方法を再考し続け、これらの新しい機能を試しその過程でフィードバックもいただけることを楽しみにしています。
Bingを超えるか
既にBing検索ではジェネレーティブAI(GPT)と連動した検索が出来ています。Googleは大きく出遅れています。日本でいえばまだBardが利用できるようになった程度で、ジェネレーティブAIを使った検索利用の見通しは見えておらず、ようやく本国での初期の初期版を利用できる状態です。そんな状態で、Opne AIと連携しているBingを超える検索体験は与えられるのでしょうか?
私はそれでもやはりGoogleはBingを超えた検索体験を与えられると思います。経験と実績とバックグラウンドと持ち得る最新のビッグデータ処理の仕組みが違うのではないかな、と。初期の半年の遅れが向こう5年間の遅れには繋がらないですよね。では、むしろGoogleのジェネレーティブAIのほうが半年早かったら…? いずれにしても今までのGoogleを脅かす存在となっているから面白おかしくOpen AIやBingを捉えているだけで、あと半年~1年もすればほぼ同じ処理能力になるのではないか、と私は思っています。そうなった時により市場やユーザーを確保しているほうに軍配が上がるのではないでしょうか?
とにかく日本語版でAIを使ったGoogle検索が利用できる日を楽しみにしています。