Googleは米国現地時間9月22日、デベロッパーガイドを更新し、CSSで書き出された文字情報をインデックスしない(可能性が高い)ことを改めて明記しました。新しい内容ではありませんが、ドキュメントとして英語版だけ更新されていますので和訳しご紹介します。
- September 22:Clarified in the developer’s guide that Google Search currently may not index content inside CSS content properties as that isn’t part of the DOM.
- CSSコンテンツプロパティ内のコンテンツはDOMの一部ではないため、Google検索では現在インデックスされない可能性があることをデベロッパーガイドに明記しました。
引用)Latest documentation updatesより一部抜粋
どういうこと?
コーダーや開発者向けに、Google検索を考えたコーディングを促すデベロッパーガイドの公式ドキュメントがあります。この英語版のデベロッパーガイドが「Get started with Search:a developer’s guide」で、日本語版のデベロッパーガイドが「検索について:デベロッパー ガイド」です。どちらも同じ内容で記載しているのですが、この度、Googleが冒頭の内容を書き加えまして…それがまだ英語版の方にしか明記されていませんのでご紹介しておきます。
内容としては、ページ内の「ページの要素を文字で表現する(Google検索がページの内容を認識できるように以下のことをしろ、という箇条書きを紹介する要素)」セクション内にある箇条書き要素が1つ増えたということです。具体的には以下の要素です。
- Make sure your text content is accessible in the DOM. For example, content that is added via the CSS content property is not part of the DOM and Google Search ignores it at the moment. It’s fine to use the content property for decorative content; Google Search may not index this content.
- テキストコンテンツがDOM上でアクセスできるかご確認ください。たとえば、CSS contentプロパティを介して追加されたコンテンツはDOMに含まれていないため、現時点ではGoogle検索はそれを見ません。装飾的なコンテンツをcontentプロパティで使用しても問題ありませんが、Google検索ではそのコンテンツをインデックスできない場合があります。
DOMとはDocument Object Modelの略で、厳密な定義は色々細かいので割愛しますが、HTML構造全般を指すもの、という認識で結構です。あるページのHTMLに記載されている<body>内も<section>内も<div>内も<p>内も全てDOMです。基本的にHTML内のこのDOMに書かれている内容がブラウザ上に表示されるわけですが、実はCSSでもテキストを追加したりすることができます。よくある例として、項目に付加するタグや“NEW!”のような装飾ラベルはその典型と言えるでしょう。
そういったCSSで作成されるようなテキスト(≒DOMに含まれないテキスト)に関して、Googleは無視するよ、という内容です。CSSで指定している背景画像がGoogle検索にインデックスされないのと同じような感じですね。ですので、Googleに読み込んでほしいテキストコンテンツはしっかりHTMLのタグ内に記載しましょう、という意味です。
今一度デベロッパーガイドは確認しておきましょう
そもそもGoogle検索においてクロールフレンドリーなコーディングは非常に重要です。今回の変更があったとはいえ、デベロッパーガイドのこの1ページは最低でも読んでおいたほうが良いと思います。米国のSEOオフィスアワーを読むと、このデベロッパーガイドを確認しないでテキトーに質問している人が多いなぁ、と。質問しなければ分からないほど困窮するより、このページを読んでおいた方が遥かにビジネスに貢献できると思いますので是非目を通しておくようにしてください。
これはコーダーやフロント系エンジニアだけの話ではなく、SEOを勉強したい全ての人が対象だと思います。