• Google I/O 2021の振り返り

Google I/O 2021の振り返り

先日のGoogle I/O 2021について、直接的にSEO業務に関連しそうなところは触れてきたのですが、米国現地時間5月27日にGoogleからSearch Central Blogでフォローアップ記事が上がっていましたので、こちらも和訳してご紹介しておこうかと思います。

スンダー・ピチャイ氏

動画説明のおさらい

今回の記事では、検索周りに関する情報として、見直すと良い動画をおさらいしてくれています。

Google I/O 2021での検索について

Google I/Oは年に一度開催されている開発者向けのイベントですが、今年はすべてバーチャルで開催しました。バーチャルか対面かに限らず、これまで開催したイベント同様、3日間に渡るイベントでは多くの情報が取り上げられました。ここでは、検索関連のニュースや発表の中から、皆さんにご興味を持っていただけそうなものをピックアップしてご紹介します。

基調講演では、Googleが人々が直面する重要な瞬間にどのように役立てるかが取り上げられました。CEOであるSundarは、Multitask Unified Models(MUM)と呼ばれる製品開発における新たな技術を発表し、MUMは複雑な情報を理解するために、既存のAIアーキテクチャをベースに設計されています。MUMは、情報をよりよく理解するために、多くの言語やタスクを横断的に学習することができます。この分野での進歩は、Webページ上だけでなくクエリの理解を深めるのにも役立ちます。これらの変更は今後徐々に反映されていくため、今すぐWebサイトをどうこう更新する必要はありません。他にも検索関連の将来的な新機能としてGoogle LensAR in SearchAbout this Resultなどが紹介されました。
SEO担当者や開発者の方には、こちらの検索の新機能について説明している動画をご覧いただくのがオススメです。この講演では、動画コンテンツで利用できる新しい2つの構造化データについて説明しています。構造化データのうち新しいデータの1つのClip記述は、動画を含むすべてのサイトで利用可能になり、もう1つのSeekToAction記述はベータ版です。これらの構造化データを利用することで、Google検索で動画の重要な瞬間を表示させることができます。

来るべきランキング変更に開発者が備えるために、Googleはページエクスペリエンス専用の技術的講演を開催し、デスクトップのGoogle検索結果にページエクスペリエンスをどのように使用するかについて発表しました。
講演の1つでは、GoogleはChrome Canary(Chromeの開発版)でフォロー機能を米国で実施することを発表しました。フォローとは、ChromeのFollowボタンをタップすることで、大手パブリッシャーから個人ブログまで、気になるWebサイトをフォローできるようにするための試験的な機能です。今回の講演では、聴衆の皆様が興味のあるWebサイトと、Web上のパブリッシャーサイトをフォローすることについて取り上げました。Googleがこの分野でWebパブリッシャーや開発者のコミュニティと一緒に開発してきた機能についても議論されました。

また、Core Web Vitalsに関するセッションもいくつか行われました:

Web上でより現代的なコンテンツを作成する方法については、「Webで刺さりやすいストーリー設計」をご覧ください。

バーチャルではありましたが、イベント中に他のSEO担当者と交流する機会もありました。これらは、I/O Adventureというバーチャルで新製品や機能を体験できるオンライン上の場所に「検索エリア」として設けられました。また、テクニカルSEOのプレゼンテーションや講演も開催され、Martin Splittが司会を務めるこれらの交流やQ&Aセッションには、世界中の人々が参加していたのが印象的でした。

引用)Search Central Blogより和訳

ページエクスペリエンスによるランキング評価はデスクトップにも適用

そうでした、そうでした。Core Web Vitalsを含むページエクスペリエンスがランキング要因になることにより、原則モバイルファーストインデックス(MFI)である以上ついつい忘れがちでしたが、デスクトップにもページエクスペリエンスの評価要素は組み込まれるとのことです。ちなみに、デスクトップのほうはいつ導入されるか、まだ言及されていません。

ページエクスペリエンスは、どんな形式の表示でも重要です。 6月中旬にモバイルでは開始しますが、デスクトップにもページエクスペリエンスによるランキング要因が反映されます。

引用)@searchliaisonより和訳

Search Engine Landによれば、このGoogleのプロダクトマネージャーであるJeffrey Jose氏は「準備が出来次第、改めてデスクトップ版の導入時期については発表する。また、その際のドキュメントやツールも案内する。」とのことです。

Googleは検索ユーザーを見ているに過ぎない

こういう発表を耳にするたびに、つくづく「Googleは検索ユーザーのことを思っているに過ぎない」と感じます。大体いずれのアップデートも「検索ユーザーにとってこの方が便利だから」で片づけられる話が多いです。ですので、アルゴリズムは「変更」というよりも「進化」という感じですかね。サイトオーナー側からすれば、Googleしか見ていないと「またアルゴリズムが変わった」等と嘆きやすいですが、検索ユーザーを見ていれば「まぁ、そうだろうね」等と腹落ちするケースの方が多いです。ですので、もうGoogleのアルゴリズムを推測で吹聴するより、検索ユーザーを見て「こっちのほうが便利だろ」軸でSEOをしていくほうが手っ取り早いです。

先日、久しぶりに「記事を書くのに施策キーワードの含有率を5%で考えると…」と言っている人がいて、思わず閉口してしまいました。SEOという言葉に対して身構えるあまり、ついついテクニックに走ってしまいがちですが、そういう時代はとっくに終わっています。今後はターゲットを見極めてWebサイトを構築していくように、熟考しながら検索ユーザーと向き合うことを強く推奨します。

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