• Googleの事実確認大会

Googleの事実確認大会

2021年最後の記事は…Googleによる事実確認(ファクトチェック)大会において、日本人学生が優勝したことを踏まえた記事のご紹介です。Googleはこんな面白いタスクフォースもやっているんです、というお話しです。息抜きに是非ご覧くださいませ。

ファクトチェック大会で日本人学生が優勝した件について

まずは、米国現地時間12月9日にThe KeywordにてGoogleが発表した内容についてご紹介させていただきます。以下、和訳記事をご覧くださいませ。ファクトチェック大会というのは「Google News Initiative(GNI) 2021 APAC University Verification Challenge」という大会です。

ファクトチェックが趣味の日本人学生たちをご紹介

リオン、マサタカ、コウヤの3人は、ただの日本の法学部に通う大学3年生ではありません。彼らは上智大学で授業を受けていない時は、ネット上の情報をファクトチェックすることに勤しんでいます。彼らはファクトチェックを得意としており、Google News Initiative(GNI) 2021 APAC University Verification Challengeで、世界(アジア全域)13ヶ国、全267チームを抑えて1位に輝きました。
「ソーシャルメディア上の情報を鵜呑みにして、後でそれが偽りの情報だと知った経験が何度もあります。だから、ファクトチェックがいかに大切かを理解しています。」とはリオンさん。リオンさんは、友人のコウヤさんとマサタカさんを誘って、第1回「大学対抗ファクトチェック・チャレンジ」に参加し、みんなで自分たちの力を試すことにしました。
このチャレンジは、GNIと地元のファクトチェック団体が主催する半年間のキャンペーンで、アジア全域の大学生の意識を高め、ファクトチェックの基礎知識を身につけるために開催されました。4月2日(国際ファクトチェッキングデー)に、日本語を含む7ヶ国語でスタートしました。
このチャレンジでは、ファクトチェックの専門家によるライブワークショップを通じて、学生のスキルが試されるとともに、逆画像検索やソーシャルメディアのタイムスタンプなどのファクトチェックツールを紹介し、学生たちのスキルの育成まで図るものです。実在のファクトチェック・チャレンジでは、学生は制限時間内にチームメイトと一緒にクイズを解かなければなりませんでした。この課題では、細部へのこだわりや細心の注意と最適なチームワーク力が求められ、ラウンドを重ねるごとに難易度が上がっていきます。各国・各地域の優勝チームは決勝ラウンドに進み、全チームが対等に戦えるよう同時通訳付きで戦いました。1位と2位は日本のチーム、3位は韓国の学生たちでした。
最終的に、リオン、マサタカ、コウヤの3人は、自分たちが1位になったことに驚きを隠せませんでした。課題は難しく、こんなに早くファクトチェックの検証ができるとは思っていなかったようです。しかし、日頃練習してきたことが実を結び、このスキルは他の人がネット情報を利用する際にも役に立つと内容でした。
コウヤは「人は、自分が信じたい情報だけを見たり信じたりしがちです。ですので、あらゆる角度から情報を見ることが大切なのです。」と述べています。マサタカも「新聞やテレビが必ずしも正しいとは限りませんが、様々なメディアを利用することで、偏った見方をしないようにしましょう。」と補足しています。
ファクトチェックは、事実に基づいた正確な報道をするためのジャーナリストの仕事の一部として、長い間存在してきました。しかし、情報がオンラインで簡単にアクセスでき、共有できる環境では、私たち全員がジャーナリスティックな考え方を取り入れることで利益を得ることにつながるのです。GNIの大学対抗ファクトチェック・チャレンジを通じて、私たちは地域全体の次世代に、自信を持ってインターネットにアプローチするためのツールを提供したいと考えています。2021年大会が無事成功し、各地域の大学生は、次なる2022年のラウンドに備えて研鑽を始めています!

引用)The Keywordより和訳

GNIと地元ファクトチェック団体が主催して始まった第1回「大学対抗ファクトチェック・チャレンジ」において、見事日本人学生が1,2フィニッシュをしたようです。ファクトチェックを最適に行う手段をGoogle側から説明・案内し、また学生たちの独自アプローチによって、最も早く正確に事実確認ができたチームが優勝という流れのようです。アジア中心の13ヶ国、全267チームの学生が集まったというのも、マニアックな割に(失礼w)意外と多い参加者だったのかなと思います。

ファクトチェック大会ってどんな内容?

ちなみにその「大学対抗ファクトチェック・チャレンジ」って何?という話につきまして、参考までに以下ご紹介しておきます。

まずは「大学対抗ファクトチェック・チャレンジ」における大会概要のページを和訳したものを以下に記載しておきます。そして、実際に出題された内容がYouTubeに上がっていまして、それは全部で6問あります。1問につき「ヒントと出題の動画」「回答の動画」の2話構成となっており、全12話分あります。6問分を一部抜粋してご紹介します。

「大学対抗ファクトチェック・チャレンジ」要綱

Google News Initiativeは、国際ファクトチェックデーを記念して、アジア全域でUniversity Verification Challengeを開始します。このチャレンジは、学生の意識を高め、ファクトチェックに関する知識を向上させるもので、7言語(英語、インドネシア語、ヒンディー語、日本語、韓国語、北京語、タイ語)で2週間にわたって実施されます。
学生は3人1組のチームとして登録し、参加することができます。チャレンジの後、学生やジャーナリストは地域内の多言語で実施されるワークショップを通じて、ファクトチェックスキルを向上することができるでしょう。
出題される課題とその後のワークショップは、アジア各地のパートナー企業と共同で実施し、未来のジャーナリストやファクトチェッカーに向けて、公開前にコンテンツを検証することの重要性を伝えるべく力を合わせて協力していきます。
GNI大学ファクトチェックチャレンジの募集期間は2021年4月1日~9日です。出題は2021年4月12日~23日の間に実施される予定です。

このチャレンジの仕組みやその他の質問

1)チームはこの課題を完了するだけで、証明書をもらえるのか?
いいえ。これは、ファクトチェックに関する基本的な知識を楽しく身につけるためのチャレンジです。課題ではなく、友人と一緒に楽しめるアクティビティとしてお考えください。

2)私はファクトチェックの初心者です。このチャレンジは難しいですか?
そんなことはありません。簡単な問題で構成された、シンプルなファクトチェックのチャレンジです。ファクトチェックに慣れていない初心者のためのものですので、誰でもチャレンジできます。

3)このチャレンジはどのように行われるのですか?
2週間にわたり、毎週月、水、金曜日に6つのクイズがYouTubeで生配信されます。詳細は、チーム登録後、チームリーダーのメールに送られます。各問題のビデオは、ファクトチェックツールの使い方を説明する短いチュートリアルで構成されています。ビデオの最後には、問題と提出フォームが表示されます。1日以内に、問題動画に記載されているリンクから回答を送信してください。問題の解答は、翌日、YouTubeで配信します。詳細はメールにてお知らせします。

4)このチャレンジに特別なルールはありますか?
アマチュアのファクトチェッカー向けなので、学生のみとさせていただいています。プロのファクトチェッカーやジャーナリストが、検証に不慣れな学生と対戦するのはフェアではないでしょう。それ以外は、時間内に答案を提出することを忘れないでください。私たちは教授ではないので、皆様のチームを採点することはありません。チャレンジの最後に、提出された回答をもとに、チームの総合的な成績をお知らせします。
私たちと同じオタクなら、ファクトチェックは本当に病みつきになりますから、リラックスしてお楽しみください。

5)もっと難しい課題を出してほしいです。このチャレンジの他に何かありますか?
今回のチャレンジが終わった後も、知識を磨くためのワークショップを開催予定です。しばらく夏休みを取ったあと、ワークショップを終え熟練した皆さんにとってよりエキサイティングなプログラムを用意して戻ってくる予定です。このWebサイトで定期的に詳細をお知らせします。

6)一人で参加しても大丈夫ですか?
お断りすることはありませんが、チームで参加されることをおすすめします。一人で問題をこなすのはとても寂しいですからね。もし、チームメンバーが3人揃わないのであれば、大親友である1人との2名チームでも問題ございません。

7)賞品はあるのでしょうか?
いいえ、残念ながらありません。ただ、名探偵に一歩近づいたという実感は得られるでしょう。

引用)APAC Trusted Media Summit 2021より和訳

出題された課題

  1. ドナルド・トランプ前米国大統領は、偶然にも気まずい場面に遭遇したのか、それとも彼が意図的にやったことか?肯定または否定してください。また、あなたが行ったファクトチェック手段を説明しなさい。
    ※ 補足:ツイートの内容は以下です。トランプ前大統領の背景にある教会の掲示板に書かれている内容が、トランプ前大統領を皮肉っているというツイートです。実際の解答は「誤り(そもそもの画像が偽って作られたもの)」であり、教会の掲示板の言葉は元々の正しい画像から意図的に編集されています。)
    ツイート内容:
    『トランプ前大統領は彼自身がまさに体現している、聖書マタイによる福音書7章15節「偽預言者を警戒しなさい。彼らは羊の皮を身にまとってあなたがたのところに来るが、その内側は貪欲な狼である。」という一節の横に気づかないように立っている。まるで神の思し召しであるかのように、トランプはいつも自分の愚かさと無能さの肯定に成功している。』
     

  2. 「シンプソンズ・イン・ザ・ストランド(ロンドンで最も古い伝統的なイギリス料理レストランの1つ)」の近くにある薬局の名前を言ってください、 – ストランド通りの3軒隣りで同じ道側にある薬局です。あなたが解答を得るために行った手段を説明しなさい。
     

  3. これらの投稿のうち、どれが最初にネットに掲載されたかを調べてください。
    • is.gd/pandatime
    • is.gd/ramostime
    • is.gd/tatotime

    解決策(答えを得るために行った手順)を説明してください。
     

  4. あなたはこの写真の持ち主に連絡を取りたいと思っています。彼の電話番号を見つけることができますか?
    写真はこちら – is.gd/src_check
    解決策(答えを得るために行った手順)を説明してください。
     

  5. Google検索オペレータを使って、「コロナウイルスワクチン接種」に言及しているオーストラリア政府により発行されたPDF文書を検索してください。解決策(答えを得るために行った手順)を説明してください。
     

  6. このビデオの場所を確認できるストリートビューを見つけることができますか?
    動画はこちら – is.gd/geocheck
    ストリートビューのスクリーンショットを投稿してください。
     

    引用)GNI Asia University Verification Challenge【YouTube】より抜粋・和訳

楽しそうなGoogleの活動

いかがでしたか?
Googleによる学生向け(未来のファクトチェッカーやジャーナリスト向け)に開催したイベント、楽しそうですよね。どういう経緯で事実確認をするに至ったか、チャレンジするのは面白いですよね。単純に撮影時刻の時点でソレがあったかをどうやって証明するか、Googleのプロダクトを使って多角的に友達を検証して答えを導くなんて…面白いじゃありませんか!
こういう非営利的なGoogleの活動も称賛されるべきですし、私が学生の頃(25年前…)にこんなものがあったらと思うと…うらやましいですね。

そんなことを考えながら未来の検索像について想像しつつ、2021年を締めたいと思います。
今年も当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございました。

では、皆様良いお年をお迎えくださいませ。


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