• GSCで正規URLを採用

GSCで正規URLを採用

Google Search Consoleでの検索パフォーマンスでの解析レポートについて、今まではURL単位でデータ化されていましたが、今後はcanonicalを踏まえた上で正規URL単位で解析していくとGoogle Webmaster Central Blogで発表されておりましたので、その英文を意訳してご紹介します。

検索パフォーマンスデータについて

英文ブログの意訳

canonicalによってURLを正規化し、サイト集客面でもサイト分析面でもより精度を高めていきましょう、という話です。

今のGoogle Search Consoleの検索パフォーマンスレポートは、Google検索でユーザーに参照された全てのURLページを検知して算出されています。
これによって、かなり特定されたデータまで確認することが出来ますが、一方で、プロパティ管理をより複雑化してしまいます。例えば、Webサイトのモバイル版とデスクトップ版を違うプロパティとして管理していた場合、両方のプロパティを確認しながら、共通ページを間引いてデータ算出したりしなければなりません。

こういった面倒を回避し、データを統一するために、Google Search Consoleでは直接的に来訪したURLページよりもcanonicalによって参照されたURLを検索パフォーマンスレポートとして採用するようにします。この変更によって、以下いくつかの利点があります。

  • 全ての検索測定基準をひとつのコンテンツページで1つのURL(canonicalを当てられたURL)に統合します。これによってプロパティ内で1つのコンテンツページは1つのURLだけになります。
  • AMPやモバイル版でプロパティを振り分けてデータ確認していた利用者でも、全て(canonicalで統一されている限り)1つのプロパティ内に統合して確認できます。
  • AMPとモバイルフレンドリーレポートのユーザビリティが向上しました。これらのレポートは現時点ではcanonicalページのプロパティ上で問題が表示されますが、Google検索によって参照された実際のURLが登録されたプロパティ上にインプレッションも表示されるようになります。この変更により、インプレッションと問題は同じプロパティ上で確認することができます。

いつから実装されるのか

2019年の4月10日から、全てのパフォーマンスデータの移行を予定しています。データをシームレスに移行させるため、2018年1月からのデータを統合対象として扱っていく予定です。また、移行に伴う影響と不具合を想定して、古いバージョンも新しいバージョンも数週間は確認出来るよう移行期間を設けます。

API利用者向けに:Search ConsoleのAPIは2019年4月10日に変更されます。

データへの影響度はどれくらい?

  • 個別のURL単位だと、canonicalではない(複製された)URLから、canonicalされたURLへのトラフィックの動きが確認できるでしょう。
  • プロパティ単位だと、代わりのプロパティ(例えばモバイル版のサイトなど)から“canonicalされたプロパティ”へのデータに移行されていく様子が分かるでしょう。Search Console上の従来のプロパティはおそらく一気にゼロにはなりません。なぜならcanonicalはページ単位で検知されていくわけで、プロパティ上で行われるわけではなく、またモバイル版プロパティでもcanonical対象のページがあるかもしれないためです。とは言っても、ほとんどのユーザーにとっては、1つのプロパティにほぼ全てのプロパティ単位のデータが移行することになると思います。AMPのトラフィックはほとんどの場合、一気にゼロになります(セルフcanonicalページを除く)。
  • 端末別、(AMPのような)検索での見え方別、国別など様々な条件別データによるソートに関しては、トラフィックの重要な情報を失うことなく引き続き可能です。

以下でトラフィックの動きの具体例を確認できます。

移行準備について

  • 複数所有しているプロパティのユーザーアクセス権を変更する必要があるか、例えば新しいユーザー権利としてcanonicalプロパティを追加する必要があるのか、または今あるcanonical対応ではないプロパティのユーザーアクセス権を引き継ぐ必要があるのかどうか、考察ください。
  • この移行に適応できるよう、既に作成しているカスタムレポートを修正しておきましょう。
  • canonical化されたURLかどうかを確認する場合は、URL検査ツールを利用ください。
  • 今のデータをもとに算出されたデータを保存しておきたい場合は、今のパフォーマンスレポートからデータエクスポートしておくか、Search Console APIを使ってデータのダウンロードをしましょう。

まとめ

今回の移行に関して、最初は少し戸惑いを覚えるかもしれません、しかしそれ以上に、今後サイトのトラフィックデータ検証がしやすくなると自負しています。疑問点やご不明点があれば、Webマスターヘルプフォーラムへ連絡ください。

引用)Search Consoleヘルプ

レスポンシブには無関係…とは限らない

元のページでは実際の具体的な見え方までご紹介してくれていましたが、ここでは割愛しています。

今回の変更によって、Search Console上での項目名が異なる等ではなく、検索パフォーマンスの数値がcanonical元の数字が合算されて算出されるため、正規URLとしてのcanonical済プロパティの数値が向上して見えるだけだと予測されます。しかも、これはモバイルがセパレートタイプでcanonical設定したものやAMPのページが主な対象になるでしょう。ですので、AMP設定が無いレスポンシブやダイナミックセービングのサイトにとっては無関係な話かもしれません。

しかし、モバイルやAMPに限らず、canonical設定は様々な局面で行っているはずです(例えばパラメータ付URLによる重複を排除するための自己参照canonical等)。そういったものも統合されるはずですので、検索パフォーマンスの数値は下がるかもしれません(実際は合算されるので下がるはずはありませんが、多少の変動は予測されます)。

もし4月10日以降で数値に変動が起こった場合、今回のcanonicalによるデータ統一を疑っても良いでしょう。その場合は変動前後の流入ページをダウンロードして比較すると分かると思います。Google Search Consoleでレポーティングしている人にとっては少しナーバスな話かもしれないので、ご注意ください。

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