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検索品質評価ガイドラインが刷新

Googleは米国現地時間11月16日、Search Central Blogを更新し、検索品質評価ガイドラインを刷新したと発表しました。前回の2022年12月15日の品質評価ガイドラインの刷新ではE-E-A-Tという言葉が話題になりましたが…今回はNeeds Met(どれだけニーズを満たしているか)という言葉が話題になりそうです。変更点を踏まえてご紹介します。
 

Search Central Blogでの発表内容

まず、Search Central Blogの内容を和訳してご紹介します。今回は“どれだけ検索ニーズを満たしているコンテンツページ(を紹介している)か”という点において、Needs Metの概念と尺度についてより明確で最新の表現方法にしたとのことです。一方で、評価原理や考え方が変わったとか新しくなったとかではないので、あくまでもガイドラインにおける説明のしかたや表現が変わったという程度です。

検索品質評価ガイドライン更新のお知らせ

11月16日より、検索品質評価ガイドラインが更新され、説明案内が簡素化されました。具体的には、“Needs Met(どれだけニーズを満たしているか)”評価基準の定義を簡略化し、様々な種類のWebページに対するガイダンスの追加、ショートフォーム動画などの新しいコンテンツ形式を含む最新の例の追加、時代遅れで冗長な例を削除し、フォーラムやディスカッションページの評価ガイドラインを拡充しました。これらはいずれも、ガイドラインの大きな変更や根本的な変更を伴うものではありません。

注意事項として、これらのガイドラインは、さまざまな検索ランキングシステムのパフォーマンスを検索評価者が評価するために使用するものであり、その評価がランキングに直接影響するものではありません。ただこのガイドラインは、Google検索を利用する際に、どのようなコンテンツが人々の役に立つかについての重要な考慮事項を共有
しています。Google検索で成功するために、有用で人間ファーストのコンテンツの作成方法についてのページでは、これらのコンセプトをまとめているので、クリエイターの皆さまがご自身のコンテンツを自己評価する際にお役立てください。

引用)Search Central Blogより和訳

変更点の示唆

検索品質評価ガイドラインの最後のページには変更点が記載されるようになっていますので、その部分を和訳します。2023年11月の刷新に伴う変更点の概要です。要はNeed Metにおける説明を明確化し、検索品質評価者が評価をする上でどこをどう見れば良いのか分かりやすくした、という感じです。

  • Needs Met尺度の定義を簡素化し、特定の種類のニーズメット評価に関する説明を追加しました。それに伴って応じる評価説明とその例を刷新しました。
  • 一般的な環境状況やビデオ形式に合わせて例を追加し、古くなって長ったらしい例を削除することで、最新の例にしました。
  • 全体的に細かな修正をしました(フォーラムページに向けた評価説明を拡張、各セクションを通して一貫性を保つための言語や例、説明表現の改善、誤文の校正等)。

引用)Search Quality Raters Guidelinesより一部和訳

どういう評価をしろと?

Google側としては、検索者の意図をどれくらい酌んだ検索結果になっているか、検索結果画面(Googleのほう)とその先のコンテンツページ(パブリッシャーのほう)の両方をチェックして、「このクエリの検索結果はイケてないよ」というのがあったら教えてほしい、というタスクを依頼しています。その中でのNeeds Metに関しては以下の評価軸で品質を判断してくれと言っています。特段新しい話ではなく、もともとあった評価軸と話ですが一応ご紹介しておきます。
 

  • Fully Meets(FullyM):完全なる合致性
    特別な評価カテゴリ。ユーザーが探しているのが1つの特定の検索結果であり、検索結果もそれに応えられていると判断できるクエリの評価軸。

  • Highly Meets(HM):高品質な合致性
    検索結果のコンテンツページが一般的で主要どころであり、一方でマイナーだけど合理的なコンテンツページも表示していて、検索意図に対して非常に役立つ検索結果を返していると判断できるクエリの評価。

  • Moderately Meets(MM):合致していると判断できる
    検索結果のコンテンツページが一般的で主要どころであり、一方でマイナーだけど合理的なコンテンツページも表示していて、検索意図に対して役立つ検索結果を返していると判断できるクエリの評価。

  • Slightly Meets(SM):ちょっと合致している
    検索結果のコンテンツページが一般的で主要どころではなく、役に立たないマイナーなコンテンツページも表示していて、検索意図に対してあまり役立たない検索結果を返していると思われるクエリの評価。

  • Fails to Meet(FailsM):全然合致していない
    検索結果のコンテンツページが全然一般的で主要どころではなく、役に立たないマイナーなコンテンツページも多い。例:クエリ意図を理解していない検索結果やたまたま検索上位にひっかかった全然違うコンテンツページが表示されている等

 

そして、以下の点において評価判断してくれと新しく明言し直しています。ただ、こちらも分かりやすく書き直しただけで、元来より意識されていた内容です。
 

Needs Met評価においては、それぞれの検索結果で評価をしてください。それぞれの検索結果には、表示ブロック内のコンテンツと、そこから進んだランディングページがまでが対象です。

引用)Search Quality Raters Guidelinesより一部和訳

 

つまり、リンク先のランディングページのNeeds Metを評価すること(表示ブロックに囚われず、純粋にランディングページで評価してくれとのこと)と、表示ブロック内容のNeeds Metを評価すること、の2つの切り口で評価してくれとのことでした。
表示ブロックというのは、協調スニペットやダイレクトアンサー枠等の各特殊コンテンツ結果ブロック(SCRB:Special Contents Result Block)も各Web検索結果ブロック(Web Search Result Blocks)も含まれています。要はSERPsの品質ですね。この辺に関しては、Search Quality Raters Guidelines内P.101~P.105の“Needs Met Rating Guideline”から“Landing Page Needs Met Ratings and Block Content Needs Met Ratings”の部分をご覧いただければ分かると思います。

サイト運用者側として注意すること

Googleが検索品質評価者に「検索結果画面で表示されているコンテンツページとその表示内容が検索心理を満たしているかチェックして」「コンテンツページが検索心理を満たしているかチェックして」と言っている限り、コンテンツページ制作運用者であるサイト運用者側は検索心理を満たすページにしたほうが良いに決まっています。そして、同時に検索結果に自分のコンテンツページがどう表示されているかもチェックする必要があります。検索者が読みたくなる検索結果への表示のされ方をしているかどうか、タイトルやURL、説明文、画像等は検索者のニーズを満たすような内容になっているか確認ください。

そして是非Search Consoleでクリック率も確認してみてください。既にGoogleはクリック率もシグナルのひとつとして扱っている可能性が大です(中の人もそういう言い方をしています)。クエリの種類にも寄りますが、上位表示されているならロングテールワードで3~10%、ビッグワードでも2~4%はクリック率が欲しいところです。

検索結果における表示のされ方とクリック率を検証し、及第点に満たないと判断したら変更するようにコンテンツを変えたり、コーディングをし直したりすると良いでしょう。Googleは検索結果内に表示されるブロックのクリック率を相対評価しているかもしれません。

やり方がよく分からない人はお近くのプロや専門家に聞いてみてください(私でも結構です笑)。

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