先日ご案内しました「案内ロジック」に付随して、”SEOを考えた”コンテンツ強化支援についてちょっとご紹介したいと考えています。私が今考えているのは最終的に3パターン程あります。
クエリを分析していくこと
まず大前提として、施策キーワードを考えた時、そのキーワードがどんな種類のクエリであり、そこに含まれている検索心理(≒コンテキスト)を列挙していかなければなりません。「検索クエリの種類とサイト設計」でご紹介しておりますが、クエリには以下の種類とそれにおける私なりのあるべきコンテンツ内容が考えられます。
Navigational Query:(指名クエリ含む)見たいサイトが決まっている検索
これはコンテンツを強化するというよりもその公式性や安心感を謳えば良いと考えています。自社サービス名やサイト名等をしっかり明記する必要があります。たまにページによってサイト名が英語になっていたり日本語になっていたりするサイトがありますが、本当はあまり良くないです。サイト名が何でサービス名が何なのか、しっかりサイトを横串に捉えていく必要があります。
Transactional Query:行動を起こす前提の(どこかのサービスを利用する)検索
ここは取引をしたいユーザーが対象となっているクエリですので、公式性や安心感やもちろんのこと、サービス内容をしっかりと紹介する必要があります。そのためにユーザーが必要な知識をコンテンツとして説明することが重要です。(たとえ検索クエリ自体は専門的でも)何も知らないユーザーがしっかりと知識を得て、購入するくらいのコンテンツ量が目指すべきところだと思います。
例えば、私が生理用品の購入を誰かに依頼されたとしましょう。その人からは「一番良いのをメーカーサイト通販で買って」と言われたとしましょう。もちろん私は生理用品の知識ゼロです。何日目がどうとか昼とか夜とか全く分かりません。そんな私が最終的に「これだ!」と思って買うメーカーのサイトは…SEOでも強くなるはずです。
Informational Query:知りたかったり、悩みを解決したい時の検索
これは実は一番分かりやすいクエリだと思います。方向性を見出しやすいからです。つまり、そのクエリに関するあらゆる情報を広く深く伝えていけば良いわけです。その分手間が半端なくかかりますが、でも方向性は見えている分、前に進むのみです。「○○とは」「○○するためには」等、とにかく思いつく切り口とコンテキストをひたすらコンテンツとして作っていくわけです。ただポイントは情報の整理のしかた。ディレクトリと内部リンク構造。どういう切り口で深掘りした紹介のしかたが一番見やすいか、というのを考えながら情報を設計していく必要があります。
3つのコンテンツ強化パターン
さて、上記を踏まえてコンテンツを強化していくことが私のコンテンツ強化支援なのですが、大きく3つのパターンで結果的に強化することが多いです。
実際にはInformational Queryが施策キーワードであったり、もしくはInformational QueryかTransactional Queryか分からない施策キーワードがコンテンツ強化対象になることが多く、分析のしかたとしてはどちらも似ています。
1.ページ掘り起しパターン
該当サイトのコンテンツを分析してみると、一通り広くコンテンツ紹介されており、他サイトと比較しても情報の切り口としては充分なケースです。ただ、この場合は情報量が少なく、広く薄い情報展開であるパターンが多いです。ですので、テキストを追加していきます。
決して文字数を無駄に多くすることを目的とはしておらず、「この説明をする前にこの説明も必要じゃない?」とか「この説明が簡単すぎて深層理解はしづらいんじゃない?」という箇所に追記していきます。それによって、ただ広かっただけの情報に深度を与え、結果的に”どこよりも詳しく書いてあるサイト”を目指すわけです。
2.コンテンツページ追加パターン
これは、上記1.に加えコンテンツ不足を感じるケースです。そもそも切り口として不足している場合はページを新しく作り、ディレクトリから作成したり、ページを追加したりするパターンになります。今までお取引した中で最も多いパターンです。
各ページ単位ではしっかり記載されていますが、そもそも一定の情報だけ欠落していたり、深掘りするにも新しくページ展開した方が良い場合はこれに当たります。サイト全体の穴埋めをしていく印象ですね。
3.完全独立ディレクトリ追加パターン
1.も2.もクリアしており、情報設計としてはほぼ完璧ですが、コンテキストを考えていくと、共起語や同義語としての展開が弱かったり、実際にユーザーが検索する時の意外な流入クエリに対する準備が整っていない時に行うパターンです。
もちろん完璧な情報設計なんてありませんので、常時コンテンツ増強していかなければならないのですが、その人員体制は整っていても、こうした検索心理やコンテキストを捉えた情報が乏しかったら流入クエリ数の拡大は見込めません。ですので、不足分を補う形でコンテンツ強化するというよりも、更なる加速を見込む形でコンテンツ強化するという印象が強いです。
客観的な分析
いかがでしたでしょうか。
コンテンツ強化を支援するといっても「実際にどのように支援されるか分からない」というお声もよく頂戴しましたので、今回は結果例からお話させていただきました。でもこうしてご紹介するとお分かりいただけると思いますが、そもそも客観的に分析して何がどう足りないかを確認しておく必要があるわけです。
その上で、何をどう足していけば良いか分かるわけですから、その費用にいくらかけていくかという試算組みが成立していきます。とはいいましても、費用か分析かプランか、どういう手順で進めていくべきか判断が付きづらいと思いますので、やはりSEO全体費用の中で賄っていく形が好ましいと考えています。
迷ったら是非一度ご連絡ください。
以上、営業でした(笑)。