• About this image機能

About this image機能

Googleが5月10日にThe Keywordで発表したSearch LabsSearch Generative ExperiencePerspectiveに続く5月10日付の最後の記事です。画像元に潜む情報が信頼できるかを確認できるAbout this image機能を実装すると発表しました。まずは米国英語圏でリリース予定とのことですが、Googleの発表内容を和訳してご紹介します。

About this resultのimageバージョン

既にサイトページのカタスタマイズ状況やドメイン状況、著者状況等が分かるAbout this result機能(この結果について)がありますが、About this imageは、これの画像バージョンみたいな感じです。画像の出どころやインデックスしはじめたタイミング等が分かるものですね。記事内容をまずは和訳します。

About this imageで画像の背景情報を把握する

あなたは、このような経験をしたことはありますか? Webサイトやフィード、友人からのメッセージで画像を見たとき「何かがおかしい、何かが間違っている」と感じたことがあると思います。その画像は正しい文脈で表示されているのか? 画像がいじられていたり、偽造されたりしていないか? この画像はどこから持って来たのか? このように、ある情報や画像が信頼できるかどうかを判断するとき、全容を把握することが重要です。
2022年のポインターの研究によると、62%の人が毎日または毎週、誤った情報に触れていると推察されています。そのため、私たちはGoogle検索で使いやすいツールや機能を構築し続け、ユーザーがオンラインで誤った情報を発見し、コンテンツを素早く評価し、見ているものの背景をより理解できるように取り組んでいます。しかし、画像のような視覚的なコンテンツを評価することも同様に重要です。
そのため、Googleでは情報リテラシーに関する継続的な取り組みを拡大することで、ビジュアルリテラシーを強化し、皆さまが画像の文脈や信頼性を迅速かつ容易に評価できるようにしていきます。今後数ヶ月のうちにAbout this imageという新しいツールを発表する予定です。最初は米国の英語圏で提供され、次のような重要な背景情報を確認できます:

  • この画像と類似した画像がGoogleに最初にインデックスされたのはいつか
  • その画像が最初にWeb上で登場した掲載場所
  • オンライン上で他のどこで掲載されているか(ニュースサイト、ソーシャルサイト、ファクトチェックサイトなど)

 

この例ではAbout this imageを使って、人々がより多くの背景情報を得る様子を示しています

 

画像に関するこのような背景情報があれば、その画像が信頼に値するかどうか、あるいはもう一度よく確認する必要があるかどうか、より深い洞察に繋がります。例えばAbout this imageを使えば、この月面着陸を演出した画像がAIで生成されたものであることを指摘するニュース記事があると知ることができます。
このツールは、Google画像検索結果で画像の上にある3点リーダーをクリックしたり、Googleレンズで画像やスクリーンショットを検索したり、Googleアプリでページを表示しているときに気になる画像を上にスワイプすることで、その画像の背景情報を見ることができます。今年の後半には、デスクトップとモバイルのChromeで画像を右クリックまたは長押しすることでも使用できるようになります。
また本日、AIが生成する画像に(AI生成であることを)マークアップすることで、Googleのプラットフォーム以外の場所でもその画像を見つけた際、画像の背景情報が分かるようになることも発表しました。クリエイターやパブリッシャーも同様のマークアップを追加できるようになり、Google検索で画像にAI生成であることを示すラベルが表示されるようになる予定です。Midjourney、Shutterstockなど、いくつかの画像パブリッシャーから、今後数ヶ月のうちにこれらの機能が提供される予定です。
 

AIで生成された画像のマークアップが表示される例

 

画像パブリッシャーのMidjourneyで、AIで生成されたとラベル付けされた画像の記述表示例

 

Google検索は、信頼性が高く、役に立ち、高品質な情報を提供するために、独自に構築されています。今回のこの2つの新機能は、ユーザーがオンラインで見つけた情報を理解し、変化し続けるWebに対応できるよう支援するための最新の方法です。例えば、About this imageを使えば、情報源やトピックに関する詳細な情報を素早く確認できるため、読んでいる情報が信頼できるかどうかを判断することができるようになります。今年3月には、Google検索で情報を確認するために使える5つの新しい方法を発表しました。ここ数年間でGoogleはオンライン上で信頼できるかを判断するために必要な情報をユーザーに提供するための継続的な取り組みの一環として、数多くの機能やツールをリリースしてきました。

Google検索を利用してオンライン上の情報をより迅速かつ簡単に理解できるよう、今後もアップデートを続けていきます。

引用)The Keywordより和訳

 

今回は画像情報やその背景に関する情報をGoogle画像検索結果だけでなく、Googleレンズやマルチサーチでも確認できるようになるとのことです。また、AIで生成したかどうかも判断できるようになりますし、また他のプラットフォームでもAIであることを記述することで、それをGoogle検索に反映したり、各プラットフォームでもAI生成画像であることを表記したりするようになるとのことです。これによって、ニュースや情報の文章の真贋を、画像評価から判断できるようになるかもしれません。フェイク画像もジャッジしやすくなるのではないでしょうか。

まずはしばらくは米国の英語圏が対象になりそうですね。日本への導入は今年の終わり頃か来年以降になりそうです。

AIが加速する文章判断と画像判断

今回の件を通して、非常に興味深いのは、AIの発展とそれによる制御がまるでウィルスとワクチンの関係みたいに感じることです。AIによって素晴らしい文章を作成することができるようになれば、それがAIか人間かをジャッジする“目”が必要になります。今回も同じくAI生成による素晴らしい画像を、それがAIかどうかジャッジする“目”——すなわちAbout this resultが必要になるというわけですね。

Google先生、大忙しです(笑)。

カテゴリー

新着記事

人気記事

過去記事