ちょうど1年前のGoogle I/O 2021の際も触れたAbout This Result機能。そもそもその前身となるファクトチェックの在り方についてもご紹介し、その後、2021年10月にAbout This Result機能の更新もありました。これはまだ日本では導入されておらず、検索結果に表示される各スニペット付近にある3点リーダーから情報元や他サイテーション状況、関連する話題等、検索結果のWebサイトページ単位で深掘りして確認することができる機能です。今までは、英語圏のWeb版のみでの実装でしたが、この度、英語圏のGoogleアプリでも実装されるようになり、しかもアプリで開いている訪問後のWebサイト下部にも機能表示されるようになると、今回のGoogle I/Oのタイミングで発表されましたのでご紹介します。
機能名は「About the source」
Googleは今までは本機能のことを「About This Result」と呼んでいましたが、しれっと「About the source」という名称に変更され説明しています。今までは検索結果の各スニペット部分で訪問前にWebサイトの情報を確認するのみでしたが、サイト訪問後にもGoogleアプリ機能を使って当該Webサイトの調査を出来るようになっています。
信頼できる情報でサイトの全体像を把握する
インターネットを安全に利用する方法について考える際、データの保護やパスワードの更新、個人情報の管理などをイメージされるかもしれません。しかし、オンライン上の安全性においてもう1つ重要なのは、自分が見つけたWebサイトの情報に対して信用することです。
情報の質、つまり信頼できる情報源から適切な情報を得ることは、Google検索にあるべき重要な原則であり、Googleはここに常時投資しています。またGoogleは、並行して皆様が目にした情報の信頼性をご自身で評価できるツールも提供しています。
Webサイト上の信頼できる情報
昨年発表したツールの1つである、「About this Result」は、現在16億回以上利用されています。このツールは、英語圏での検索結果にそれぞれ表示され、Webサイトを訪問する前に、そのWebサイトに関する重要な情報を確認するのに役立ちます。このツールは、今年後半にはさらに多くの言語で利用できるようになる予定です。
一方Googleでは、検索結果上のページだけではなく、たとえ訪問するWebページを決めている場合であっても、オンライン上のどこにいても情報を評価できるツールを提供したいと考えています。そこで、ユーザーがWeb上で検索を行う際、情報にさらにアクセスしやすくなるよう、今回「About this Result」に新たな変更を加えます。
近日、GoogleアプリでWebページを表示している時に、ページ下に出てくる「About the source」というタブをタップするだけで、そのページの概要や他のユーザーからの評価など、そのページに関する情報が表示されるようになる予定です。
例えば、自然保護活動について調べている時に、熱帯雨林保護団体の見慣れないWebサイトに辿り着いたとします。寄付をする前に、その団体を信用して支援できるかどうかを確認したいと思うでしょう。今回のアップデートにより、Webサイトを閲覧している最中であっても、その団体の情報を確認できるようになりました。
こういった情報は、どのWebサイトでも確認することができ、iOSとAndroidのGoogleアプリで近日公開予定です。
Googleとしましては、この機能により、検索時の文脈に関する安心感が増すだけでなく、安全に検索を行うことができるようになることを願っています。
引用)The Keywordより和訳
今回非常に大きなアップデートとして“検索結果時”だけではなく“Webサイトに訪問した後”というのが凄いですね。もはや検索エンジンの改良だけではなく、第3者としての立ち位置を本当に上手に活用した内容になっています。まずはChromeで、とかWeb版ではなく、Googleアプリで実装開始されるあたりも考えると、かなり大きな機能着手なのかなと思います(よりハンドリングしやすいプラットフォームにすることでテスト導入のリスクを最低限にしようとしている感じ?)。
この機能に伴ってWebサイトオーナー側で行うことは?
このAbout the sourceの導入に向けてWebサイト側が直接的に行うようなことはありません。しかし、今後このAbout the sourceとしてGoogleが検証するのはWebサイトに関するWikipediaやWebサイト内筆者プロフィール、その筆者についてのサイテーション(Web内で言及されている内容や噂)、他Webサイトからの評価や評判、ニュース、関連情報等です。つまりブランドとしての認知や理解、イメージ、価値等の定性的なものが第3者言及されているコンテンツが重要になります。
つまり、Webサイトやそこから発生しているサービス等の品質やブランディング等が非常に重要になってくるわけです。そしてそれは、インターネットコミュニケーションだけではなく、リアルやO2O等、色々なコミュニケーションポイント(≒コンタクトポイント、タッチポイント)でサービス側がどう関わっていくかが重要ですね。
そうなると今後、変なブランディングシンジケートが出来てきそうな…。
直接的に片っ端からサイテーションしてもらって、1サイテーションいくら…みたいなビジネスや、良質な評判を有料で掲載する比較サイトビジネスとか…。
変な評判をでっち上げて「消したければお金よこせ」とか…。
いやいや、これ以上言うのはやめておきましょう…クワバワ、クワバラ。