「人生、なるようになるさ。レールなんか敷かない」なんて考えている方に、ちょっと考え方の啓蒙を…と思い、ふわふわ持論をご案内させていただきます。これは売上計画にしても、スキルアップ計画にしても事業計画にしても、全てにおいて通用する考え方なのではないかな、と思っています。
どういうことか
例えば、目標(ゴール)を作るとします。それは事業計画でも結構ですし、目標とする売上でも結構ですし、自分自身の働き方やスキルアップでも結構です。そして、そのゴールに対して今は大きくかけ離れているとします。そうした時にどういう思考回路と考え方をもって臨むのが良いのでしょうか。
まず考えられるケースとして「今の自分の状況を捉えて、その先に到達するであろうゴールをなんとなく描いて、地に足を付けて進む!」という解釈がございます。この解釈であれば聞こえは良さそうです。でも、実はそれだとゴールには辿り着けない可能性が高くなるんです。なぜなら、今の状態を積み上げるように進んでいくうちに、日々の様々なハードルや障害、モチベーションの変化によって当初の設定ゴールに対してズレが生じてきたりするからなんです。または頑張っても頑張っても一向にゴールに向かって進んでいないなんてことも…。そしてゴールにたどり着けない理由が分からず何度も試行錯誤を繰り返してしまうという…。こうした積み上げ式の考え方だと、積み上がり方によって、そのまま流れやすい方向に進んでしまうのです。
対して、ゴールを作ったらそれに対して何が足りないか、不足分を洗い出すようにします。もちろんその不足分は簡単なものではないでしょう。だからこそ時間をどれくらいかけて「いつまでに」「何を」「どこまで」達成させればゴールに届くかを逆引き(逆算)して考えるんです。結果的に途中どんな障害やモチベーションの変化があろうとも、ゴールに向かうことができるのです。なんといっても不足分を埋めるための動きになるわけですから。
私が以前書いた「考え方」でも触れていますが、VISION(展望)があるからこそ、そこに向けたMISSION(課題)があるのと同じです。これをレールの敷かれた動き方と捉える方がおかしく、飽くまでも自分でゴールに向けたレールを敷くものだということです。
逆引きで難しいのは定性目標の場合
売上は分かりやすいです。目標を1億円だとしたら、いくら足りないかを定量的に捉え、それを行動計画としてKPI換算すれば良いわけですから。もっと言えば、目標をさらに1.2億円に設定して向かっていけば、着地数字としても1億円はより達成しやすくもなるでしょう。同じように事業計画も売上や数字によって拡張性は変わっていくものですから、同じような演算が当てはまると思います。
では、スキルアップや働き方等の定性的な指標をゴールとして捉えた時はどうでしょう。「一人前になりたい」とか「カジュアルな働き方をしたい」とか、そういうゴールを設定した場合の考え方です。この場合はマインドマップを作成しなければなりません。
「一人前とは何をもって一人前とするか」という(一種の)キーワードを作っていくわけです。「自分一人で○○を完遂できるようになる」とか「○人から相談を受けるようになる」とか「発案したプロジェクトを成功させる」とか「○○賞を獲る」とか…とにかく稚拙でも断片的なアイデアでも結構ですので、一人前から想起される事象を書き出していくのです。そして、それぞれの事象を「いつまでに」「どうやって」クリアしていくか計画(カレンダー)化していけば、自ずとゴールに向かうというわけです。
意外と分かっていない人が多い
ゴールが大きければ大きいほど…そして、抽象的であればあるほど…このゴールから逆算した考えは出来なかったり、見失いがちだったりします。ですので、是非これを機に、今一度ご自身の目標に向かって見直しを図ってみてはいかがでしょうか?意外と道筋は簡単だったりするかもしれませんよ(笑)。