ちょっと前にバズワード的に取り上げられた「グロースハック」という言葉。今さらですが、私の戦友が転職をした先の肩書が「グロースハック」という部署でしたので、せっかくの機会ですし、グロースハックについてご説明・ご紹介したいと思います。
グロースハックとは
Growth(成長)をHack(切り拓いて進む)ことですが、IT業界の発展に伴って、(ITベンチャーの聖地でもある)シリコンバレーを中心に2012年~2013頃から流行り出した言葉(海外と日本では時期が異なるため)です。従来からある言葉で類似しているものと言えば…R&D(Research and Development)が近いでしょうか。マーケティング(3Cや4P等の戦略)やブランディング(CI、知的財産等の戦略を含む)だけでなく、ガバナンスやエンドユーザーの声等、あらゆるコミュニケーションを鑑み、全体のサービスを発展させていくことです。マーケティング予算や広告予算を持たないイメージが強いですが、確かに“予算”という概念は無く、費用は必要に応じて“捻出”するという形式が多いです。ですので、費用対効果ありきで予め費用を与えられるのではなく、要件に合わせて都度稟議を上げる印象だと考えられます。
このグロースハックを行う人達のことをグロースハッカーと言い、若干抽象的ではありますが、今までのいずれの業務組織にも属さない新しい業務概念です。
ウェブサイトにおけるグロースハックとは
グロースハックはIT業界中心に活用されている言葉ですが、決してIT専門用語ではございません。ですので、一応ウェブサイト運用者に当てはめて考えると以下のような業務が関連付けられます。
- サイトのアクセスを上げる(サイトの認知度を上げる)
- サイトの使い勝手やユーザー体験を良くする
- サイトの受け入れられやすさを良くする
- サイトガバナンスを構築・維持する
- ユーザーストレスを無くし、カスタマージャーニーを最適化する
- ユーザーのアクション(コンバージョン)を最大化する
要は、多角的検証によってサイト全体の最適化と最大化を行う仕事ですね。
今まで無かった仕事だと言えば無かったでしょうし、大企業になって業務が細分化すればするほど全体を見る担当がいなかったので、新しくも重要な業務であると言えます。
ただ私が思いますに、SEOという仕事やSEO担当者という業務は、今でこそまだ検索順位や一般検索からの流入最大化に注力していますが、今後を考えるとSEOプランナーがグロースハッカーになっていく日も近いのではと…。そして、いつかSEO会社がグロースハック会社という業種に変わっていくような…(笑)。
いや、色々な意味で今は考えるのを止めておきましょう(笑)。