先日、こういった質問を受けました。「サービス別に展開するFAQがあった場合、サービス軸に区切ったディレクトリや内部リンクで個別FAQを展開すべきか、またはFAQの中でサービス別に区切ったディレクトリや内部リンクで個別FAQを展開すべきか」という内容です。詳細は後述しますが、この場合の判断軸について持論をご紹介したいと思います。
質問内容
「サービス別に展開するFAQがあった場合、サービス軸に区切ったディレクトリや内部リンクで個別FAQを展開すべきか、またはFAQの中でサービス別に区切ったディレクトリや内部リンクで個別FAQを展開すべきか」という内容は具体的に言うと以下2つのどちらのパターンで展開するのがSEOを考えた時に有利か、という質問です。
はい。こんな感じですね。おそらくWebサイトの改修やリニューアルをする際に、ディレクトリの親子関係をどう位置付けるのかを考えての質問だと思います。そして、ディレクトリ構造に合わせて内部リンク構造をどう設定するのか、でどういうのが効果的か分からなくなってしまっている感じなのかな、と。
困った時の考え方
いわゆる「クロスリンクする内容を、どう親子構造分けするか」というやつですね。SEO中級者が結構考え込むケースです。私の見解としましては「ユーザーに使いやすいほう」一択しかないのですが、それだけ言い放ってもなんかズルいと思われてしまいますので、実践ベースでポイントだけ解説します。要は以下のポイントを加味すれば自然と見えてくるかと思います。
- 内部リンクの集約度はページの重要度に繋がる
- 管理しやすいディレクトリの区切り方が好ましい
- 親となるページには施策キーワードが存在するか
- 親となるページにはページランク(ページパワー)を期待するか
- パンくずはどうあると使いやすいか
- 他のFAQをレコメンドして“横展開”できる仕組みか
- ユーザーはどちらからの導線のほうが使いやすいか
でも結局、最後のポイントが重要なんですよね。ユーザーの使いやすさを最優先すべきです。その他のポイントは飽くまでも「加味しておく」ことに過ぎないんです。
今回のケースの場合は
ということで、前述のポイントをもとに今回のケースを考えてみましょう。
まず、内部リンクの集約度がページの重要度に繋がるというのであれば、FAQトップページよりも各サービストップページのほうが重要性が高いので、①サービス軸で区切ったディレクトリと内部リンクにした方が良いですね。
次に、管理しやすいディレクトリの区切り方という点においては、②FAQの中でサービス別にディレクトリと内部リンクを区切った方が(同じFAQ要素なので)楽です。
親となるページには施策キーワードが存在するか、においては、FAQトップページは基本的に施策キーワードはなく、サービストップページのほうが存在する傾向が強いので、①サービス軸で区切ったディレクトリと内部リンクのパターンです。
親となるページにはページランク(ページパワー)を期待するか、においても同様に①サービス軸で区切ったディレクトリと内部リンクのパターンです。
パンくずはどうあると使いやすいか…これもどちらもありますが、自然性を考えると②で、FAQ集としてパンくず展開した方が分かりやすいと思います。
他のFAQをレコメンドして“横展開”できる仕組みか、という点においては、①でも②でもどちらのパターンでも問題ないかと思います。
そして最後に、ユーザーはどちらからの導線のほうが使いやすいか…これは①も②もあるでしょうが、基本的には②で展開しつつ、①でもフォローする感じが良いかと思います。
では、まとめます。
- 私の見解としましては「ユーザーに使いやすいほう」一択しかない
- ユーザーはどちらからの導線のほうが使いやすいか…これは①も②もあるでしょうが、基本的には②で展開しつつ、①でもフォローする感じが良い
- ページへのページランク集約やSEO施策対象ページという点では①寄りになる
というのが私の考えです。そして、これらをもとに今回の施策パターンを導き出すと以下です。
このようになりました。そして、図にすると①と②の複合パターンができました。
答えはひとつではないし、多角的に考えてみましょう
今回の各サービス軸とFAQ軸でWebサイト展開する場合においては上記が私の考えですが、もちろんWebサイトの事情によって様々な方法が考えられます。そして、この構造のアプローチ方法には定石もなければ一般的な正解もないと思います。様々なSEO目的や管理、運用、工数等の事情が入り組んだ中で作成していかなければならず、都度話し合いや検証を進めていく中で決定していくべきでしょう。パンくずを2つのパターンで作るケースだってありますので(詳しくは「海外SEO情報ブログ」をご参照ください)。
まぁ、是非「うちの場合はどうすれば良いの?」等がございましたら、いつでもお問い合わせください。