Googleが現地時間2017年3月14日に検索品質評価ガイドラインをアップデートしました。検索結果の最適性を評価する専用人員からのフィードバックを反映させるため、2015年11月に公開後、2016年3月に改訂していますので、一般公開後2度目の改訂というわけです。
何が改訂されたの?
Googleが品質評価として検閲者に課した項目の中に、以下2点が追記されています。
- Promotion of Hate or Violence(私は「誹謗・暴力を促す内容」と訳しました)
- Upsetting-Offensive Flag(私は「お騒がせ過激記事」と訳しました)
どちらも文脈や(今流行のw)忖度も含まれたりしますので、なかなかアルゴリズムで機械的に抽出しづらい内容だと思います。それでもGoogleは該当メディアの傾向を探ってアルゴリズムを開発することが目的なのか、ガイドラインに追記しているわけです。
誹謗・暴力を促す部分に関しては以下のようなことが記載されています。
こういったケースは、ガイドラインの記載情報に基づいて、あなたの価値観にジャッジを委ねます。
引用)Google品質評価ガイドライン(英文)より意訳
また、お騒がせ過激記事部分に関しては以下のようなことが記載されています。
たとえ検索ユーザーの意図を満たす内容だとしても、あなたの価値観でお騒がせ過激虚偽記事だと思ったら、該当ページにフラグを立てておいて(印を付けておいて)ください。
引用)Google品質評価ガイドライン(英文)より意訳
その背景と意図は?
日本でWELQ騒動に始まった日本語検索品質改良がありましたように、海外でもFacebookが偽記事対策をする程の騒動がございました。
そういった内容ももちろん踏まえていると思いますし、現在常時増加するインターネットメディアにおいては個人攻撃をするためだけのサイト等も多く見受けられます。ただ、残念ながら今のGoogleのアルゴリズム技術では、記載コンテンツの真贋は判別できていませんし、非常に難しいシグナルとなってしまいます。そういった誹謗中傷記事や過激な虚偽情報等でも検索上位にきてしまうことだってあるわけです。ですので、そういったコンテンツページを駆逐するために、まずは人の目で判断して(RankBrain等を駆使した)アルゴリズム開発を行おうとしているのではないかと考えられます。
Googleは検索エンジンを極めて人道的且つ品行方正に機能させようとしていますね。僭越ながら本当に立派だと思います。しかしながら、とりあえず今は、情報の提供側も受容側も使い方を間違えないようにミクロレベルで対処していくしかないですね。