先日、日本航空(JAL)がワーケーション制度を導入しました。テレワークやノマドといった働き方におけるバズワードが多い中、この「ワーケーション」がどこまで浸透していくのか、ちょっとだけ今後注目かもしれません。
ワーケーションとは
ワーケーション(workation)とは仕事(work)と休暇(vacation)を組み合わせた海外発信の造語です。旅行先などでリゾート気分で仕事をする働き方で、この制度は有給扱いにはなりません。つまり、特別な要件が無いにも関わらず旅行先で仕事ができるというもので、リフレッシュしながら仕事効率を上げていくということが目的です。観光しながらだったり家族で出掛けながらだったりすることで、体面上は仕事でも、過ごし方がバケーションになります。
JALではもともとテレワーク制度もありましたが、実質SOHO(在宅勤務)の短期版のようになっており、今回このワーケーション制度を国内でもイチ早く導入させたようです。
働き方の流行になるのか
気になるワーケーションの制度勝手についてですが、「仕事が命」という人にはリフレッシュにはなるかと思います。しかし、そもそも仕事が命なわけですので、何かあった時のフットワークを考えるとこういう人には不向きかもしれません。また、旅行好きな人にとっては仕事とプライベートの良い中和制度になりそうですが、「旅行している時は仕事を忘れたい」「半休するようなもので、結局どちらも中途半端に終わっちゃいそう」という考えになってしまい、これまた不向きかもしれません。
実際にこんな課題も考えられるようです。
引用)STUDY HACKER
ちなみに、こういう精神的な懸念点以外に私が真っ先に思うことは情報セキュリティの問題ですかね。制度を導入した企業の保養所を使用するならまだしも、ワーケーションするからには自分が行きたいところを選択するわけです。旅行先での仕事というのは精神的にも油断してしまうので、行った先でパソコンを開き情報漏えいに繋がったり、何かを盗難・紛失してしまって回収までに時間が掛かったり、セキュリティ面で様々な不安が残ります。
こういった様々なリスクを考えながら旅行しても…「旅行した気にならない」で帰ってくる印象を払拭できませんね(笑)。旅行疲れも加算した結果、リフレッシュになるのかストレスになるのか微妙なことろです。
大事なのは制度が“ある”ということ
以上の懸念点から、私は日本ではワーケーションが流行しないのではないかと考えています。でも、大事なのはプレミアムフライデーと同じで、そういう制度が“ある”ということではないでしょうか(笑)。
ワーケーション制度があれば、5年に1回くらいは使っても良いかもしれません。なぜなら“周りが喜ぶ”からです。「恋人と出勤日が違うので休日が合わない」「仕事人間のせいで時間的に家族を旅行にも連れていけない」という人には周りの人間(恋人や家族)が喜ぶのではないでしょうか。つまり流行しなくても、この制度があるだけで当人以外の周囲の人間が喜ぶという…(笑)。なので、この制度は存在することに意味があるのです。
制度が導入されている会社に勤めている方は是非身内にも報告するようにしましょう。間違ってもゲスな考えはしないように…(笑)。