プレミアムフライデー

2月24日、ついにプレミアムフライデーがスタートしました。一応、ビジネスブログですので私もふわふわっと触れておこうと思います。

乾杯

プレミアムフライデーとは

経産省と経団連が主導で大企業に呼びかけ、官民一体となって、毎月最終金曜日には15時を目処に業務を終了させ退社(会社を出ること)を促すキャンペーンです。月末の金曜日には早めに仕事を終わらせることで消費の拡大を狙い、景気向上を目的としています。

インテージによる事前調査では、プレミアムフライデーを実施することが決まっているのは2.5%、実施しないことが決まっているのは20.9%ということもあり、まだ始まったばかりとはいえ、各企業の創意工夫が求められている印象を受けます。

実際どんな声があがっているのか

私の耳に入っている限りでは以下のような愚痴や不満の声があるようです。

週休3日制への布石になる

いずれ週休3日制にしたい、なりたいという意思も見え隠れしていると聞きますが、まぁ現実的ではないかなと思います。もしこのキャンペーンの延長上に週休3日制を期待しているのであれば、あと2ステップくらい段階が必要ですかね。月末の金曜だけ半ドン(午後半休)にするだけでは週休3日制の可能性を探るには不十分なキャンペーンでしょう。

結局有給消化であったら意味がない

これは企業によって様々な対応を示しているようですが、有給消化を推奨しているケースが多いようです。確かに有給消化をしづらいという職場環境であれば、今回のキャンペーンによって多少は有給を消化しやすいかもしれません。しかし、有給消化に関して精神的なハードルを感じない職場環境であれば、わざわざ中途半端に有給を消化させるのではなく、ちゃんと日数単位で消化したいと思います。ですので今回のキャンペーンが現場では受け入れがたい反応になるのも頷けます。

15時に退社しても同僚と呑みに行くなら結局仕事だ

仕事モードが終了し、個人消費時間になるからこそのプレミアムなはずなのに、職場の同僚や上司と飲みにいくのであれば、それは仕事と同じだという解釈もあるようです。たとえプレミアムフライデーを推奨している企業とはいえ、それでも帰りづらい社員もいると思います。そこで上司が誘って一緒に帰るようにすればみんな帰宅しやすくなるという計らいで、15時から会社の部署内で飲みに行くというケースもあるようです。しかし、それが逆に重荷になっているということも…。これに関しては毎月行っていく中で、そのうち無くなるケースだと思いますので、あんまり悲観的にならないでも良いのでは、とは思います。

主婦は夫の帰りが早くなるので迷惑

「亭主元気で留守がいい」典型ですが…こんなことを言う妻と一緒になってしまった夫は家に帰らないようにするしかないでしょう(笑)。月イチで始められる趣味を見つけてください(笑)。

月末や金曜日なんて仕事的に無理がある

営業や顧客商売にとって、月末は重要な時期ですので月末の金曜日に半休できるはずもない、という意見もあります。一応翌月の第1週の金曜日にも振り替え出来たりしますが、いずれにしても金曜日はキツいという職業や業種の方もいらっしゃるようです。

プレミアムならもっと色々やってくれ

土日の1泊2日に金曜も足して2.5日旅を推奨したりする中で、プレミアムフライデー特別価格を設置している旅行や飲食等のサービスも多くあります。また、ソフトバンクのように既に様々な働き方改革を推し図っているケースもあります。

同社では、2月24日から全社 約16,000人規模でプレミアムフライデーをスタートし、4月からは毎月1万円の「Smart & Fun!支援金」を全社員に支給するほか、働き方改革として「スーパーフレックスタイム制」や在宅勤務制度を拡充・拡大する方針とのこと。

引用)ソフトバンクグループ株式会社

しかし「プレミアムなのであれば、もうちょっと消費者(≒社員)に嬉しい還元が国からも欲しい」という声もチラホラ。これに関しては企業側が個別に何か制度を設けていく方が現実的だと思いますので、引き続き企業側の創意工夫に期待ですね。

求められる企業側のCSR

何をやっても社員個人や評論家は好き放題言うものですし、否定したがる人が多いのも仕方がありません。でも私個人としては、せっかくなのでこの波に合わせてソフトバンクグループのように企業が色々な策や制度を凝らしていけば良いと思うのです。ですので、今回のキャンペーンの実施そのものには賛成です。確かにパンチ力には欠けますが、働き方を考える良い機会を醸成出来たのではないでしょうか。

実際2月24日のワイドショーやニュース番組にあったように、テレビで夕方から飲み始めている会社員を取材したりしても妙に押しつけがましいだけです。むしろ、ここは各企業が個別に社員の働き方を考える良い機会だと思います。結局は社会貢献や従業員の保護というCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の一環です。妙なタイミングで思い出したように会社の制度を変えるより、このプレミアムフライデーを機に働きやすさや職場環境改善等を打ち出すには絶好のチャンスではないでしょうか。

こうした動きによって、ビジネスマンの働き方や働く姿勢が少しずつカジュアルになっていくのは、色々考えても良いことだと私は思っています。後は各企業の経営陣次第ですね。

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