最近ビジネスシーンにおいて注目されがちで、私自身も昨今の働き方や仕事に関して悩む人を見ているととても感じるのが「メタ認知能力」です。これは、私の経験値による感想ですが、メタ認知能力が欠落していると考え方がこもりがちになり、周囲に押しつぶされそうな感情に陥り、また仕事におけるコミュニケーション能力や優しさ、機転が利かなくなります。もちろん業務効率も落ち、周囲に対して孤立した感情が沸いてしまいます。
というわけでメタ認知能力について、私なりの解釈と磨き方についてふわふわっとご紹介します(私のブログなので好き勝手書かせていただきますよw)。
そもそもメタ認知とは?
メタ認知とは心理学用語なのですが、そもそもメタ(meta)とは、「超」とか「高次」という意味合いが含まれていますので、直訳すると高次認知――つまり認知を超えた形で認知すること。もっと分かりやすく言いますと、「認知していることを認知すること」「認知状況を客観的に俯瞰視して捉えていること」です。
そして、その環境において、自分が認知・理解している状況がどの範囲まで及んでいるのか、その位置や量、段階をどこまで理解しているかがメタ認知能力ということになります。
メタ認知能力が高いとどうなるのか?その逆は?
飽くまでも仕事における私の解釈となりますが、メタ認知能力(自分の認知状況や理解状況を理解)が付くことで、以下のような仕事の捉え方ができるようになったり、環境を左右する側に立てるようになったりします。
メタ認知能力が高い人の傾向
- 自分の今行っている仕事がどこから来て、どこに流れていくのか分かる
- 結果、全体像が見える
- 全体像が見えるから、仕事の相関性や因果関係を深く理解することができる
- 因果関係が理解できるから、予期せぬことが起きても冷静に対処できる
- 自分の仕事の先にいる人に対して親切に依頼できる
- 自分の仕事のゴールを「業務をやること」にせず、「目的となる効果や反響」を意識するようになる
- ひとつのことだけに固執することでスケジュールを守れなかったり、仕事の抜け漏れが生じたりすることがなくなる
- 自分の勉強や学習において何が不足しているか分かる
- 勉強の仕方が分かる
- 解決策が課題に対する具体的な改善方法になる
- 「業務効率」という言葉は結果論だと分かる
- スキルアップをゴールにせず、スキルアップした先の目的まで見据えることができるようになる
- 自分のこれまでの能力に自分に自信がつく
- これからのことに謙虚になれる
- 「悩む」より「考える」
逆に言うと、メタ認知能力が低い人は以下のような傾向が見受けられます。
メタ認知能力が低い人の傾向
- 自分の仕事の必要性を考えられない
- 自分の仕事しか見えず、周囲に気を配れない
- 何のために今の業務をやっているのか分からず、倦怠感が増す
- 周りが見えないため、自分の業務に支障が出たりミスしたりした時に慌てふためく
- 自分の仕事の先にいる人に対して乱暴な依頼や提供をする
- 自分の仕事のゴールが納期遵守だけになっている
- スケジュールを守れなかったり、仕事の抜け漏れが生じたりしている
- 自分に何が足りないのかさえ分からない
- 勉強の仕方が分からない
- 解決策が課題を裏返しただけである(例:「○○ができないから○○ができるようになる」)
- 「業務効率」という言葉を追って、ただただ急ぐ
- 「スキルアップ」とひたすら呪文を唱えるだけ
- 自分のこれまでの能力に自信が持てていない
- これからのことに好奇心を持てず、保守的になりがち
- 「考える」より「悩む」
面白いですよね。良くも悪くも、周りに当てはまる人は結構多いのではないでしょうか。得てしてマルチタスクができる人ってメタ認知能力が高い印象ですよね。
メタ認知能力の磨き方は?
まずはとにかく知識を身に付けることが一番分かりやすいですよね。知識を身に付けるためにはひたすら本を読むこと。ビジネスに関する本なんて、しょせんマインドやスキルアップも含めた自己啓発か、職種業種の知識かの2種類にしか分けられないので、その2軸に則してバランス良く本を読めば良いだけです。一番簡単です。本を読む習慣がない人に、私が個人的に勧めるのは、アプリではなく書籍で(アプリだといつでも簡単に読めるが故に読もうとしない。書籍だと持ち歩くのに重いし読み終わった後もその戦果として棚に置けるのでモチベーションが上がる)、且つ経費ではなく身銭で購入する(読まないと損する)ことですかね。
また、直接「メタ認知」に関する書籍を購入するのも良いかもしれません(Amazonでのメタ認知関連商品はこちら)。
上記以外で、私なりに解釈するメタ認知能力の磨き方をいかにご紹介します。
- 社内外問わず仕事で関連する人と仕事じゃない形でコミュニケーションを取る(仲良くなる)
- 職務経歴書を書いてみる
- 筋トレする
- 時間前行動をする
- 「ながら」行動をする
いまいちピンとこないですかね…(笑)。解説します。
まず、1.に関しては、色々な人と会って、色々な人の考え方を学び、また自分が仕事で関わる人を知ることで、どういう仕事をすると品質が上がるか学べるようになります。社内だけでは、どうしてもポジショントークも生じてしまいますので、私個人としては極力社外の人と会うことをオススメします。どんな立場の人がどういうことを求めているのか、その人にとっての働き甲斐とは何か、等を知ることで、自分ができるアウトプットや社会貢献、意義について考えるきっかけに繋がるのです。まぁ、何より楽しいんですけどね、こういうのが。
「どうせ」みたいな形で他人とのコミュニケーションに対して保守的になったりネガティブになったりして恐れるよりも、「たぶん」みたいな形で積極的に他人に働きかけると世界が広がっていきますよ。私の場合は、ただの客としてよく行くアパレルブランドの店員さんと公私で仲良くなったり、趣味で知り合った人と飲みに行ったり、積極的に繋がろうとしています。そして、今ではパイプラインにおいてとても幸せに感じています。
2.に関しては、私は超絶オススメします。転職活動をしろというよりは、とにかく今までの自分の仕事の結果をどこまで職務経歴書にかけるかです。職務経歴書には今まで自分が行ってきたインプットとアウトプット、そしてそこから次の会社に何をもたらす人材であるかを回顧録と合わせて明確に書くことです。
それをい考えて記載することは非常に難しいのです。目線は飽くまでも読み手に合わせなければなりません。自分目線で書いた職務経歴書はただの職歴に過ぎません。職務経歴書は自分を形成する要素です。最悪なのは「○○プロジェクトの立ち上げに従事。○○を学んだ」等という意味のない文章です。これって、少し手伝っただけでも通用してしまう書き方ですよね。なのでこういう書き方ではなく、しっかりと細かくどこからどこまでをどう行い、その時の課題や解決策まで全て記載し、最後にアイデンティティとしてどんな要素をイン/アウトプットしたのかまで記載する必要があります。
こういう風に書ける人はメタ認知能力の高い人です。つまり、「職務経歴書をしっかりと書けること=メタ認知能力の研鑽」に繋がるのです。
3.はカンタンです。これやっていると根明(ネアカ)になります。ポジティブ人間になれます。本当です。筋トレマニアに根暗はいませんよね?
確か科学的にも立証されているかと思いますが、筋トレをするとメンタルが強くなるのです。そして、メンタルが強いと物事を冷静に判断できるようになるのです。物事を冷静に捉えられるようになるということは、全体を俯瞰的に見ることができる――つまり、メタ認知能力が上がります。
4.は生活に余裕が生まれます。いつも納期ギリギリ、ミーティング時間ギリギリ、出社時間ギリギリに来る人を見てみてください。メタ認知能力低そうじゃありませんか?
ギリギリでスタートするマインドの人は用意周到に物事を捉えられないので、結果的に考え方が行き当たりばったりになります。そんな人がソリューション能力で高くなるわけないですよね。当然全体を見れないので、メタ認知能力は向上しません。
5.はマルチタスクや脳の働かせ方、キャパシティを広げます。歯を磨きながら…ゴミを捨てにいくついでに…等、生活や生活導線において、いつも2つ以上のことを同時に詰め込むことを意識してみてください。追い込むほどマルチタスクにしても脳がヤラれてしまいますので、ほどほどにすると良いと思いますが、常に2つ以上のことを行う癖がついていると、結果的に業務効率も上がり学習能力も向上しやすいです。
ぜひ意識してみましょう
メタ認知能力…めちゃくちゃ重要な感じしませんか?
ぜひ、身に覚えのある人は意識してみてください。でも、このメタ認知能力に関して「メタ認知能力を上げる、メタ認知能力を上げる」とまた呪文みたいに唱え続けて、何も研磨しなければ意味がありません。メタ認知能力もまた結果論です。ただの単語に過ぎません。
具体的な磨き方の第一歩を踏み出し、自分や周囲を幸せにする働き方を心がけましょう♪