営業の大事な立ち振る舞い

営業というか、取引先と直接コミュニケーションを取るビジネスマン全てに言える話ですが、YouTubeの【キーエンス】誰も話していないキーエンス営業の本質を拝見し、その中の内容にとても共感&勉強になりました。そこでそこから発展して私の持論を展開していますのでご紹介しておきたいと思います。

取引先と話す人(セールスパーソン)が持つべき心得

今回拝見したYouTubeの動画は、何気なく話している言葉の中に、かなり本質的な要素が見え隠れしています。動画が短いことも助けになるので勉強したい人は何度も閲覧し直したほうが良いでしょう。セールスパーソンにとって重要な要素はめちゃくちゃ多くありますが、そのぶん人によって感動するポイントや感心するポイントは様々です。私の場合、今回この動画を通して、セールスパーソンが持つべき心得として2つの大事な要素を見出しましたので、私の持論を乗せてその2つをご説明します。
 

社内へのフィードバック

動画内でも元キーエンスのトップセールスパーソンの方がおっしゃっています、“サービス開発力が大事”だと。そして、そのためには取引先のニーズを考える営業と工数を考える制作がどうやって対立しないで開発できるかが大事だと論じています。本当にその通りだと思います。しかし一方で、私は、この問題は大企業や規模の大きなサービスにおいて生じる課題であり、ベンチャーや零細企業でこの軋轢が生じているなら、その組織はオワコン(終わっているカンパニー笑)だと思うのです。

(これも私の持論ですが)ベンチャーや零細企業であれば、ますはひたすら工数をかけ、事業安定化まで死に物狂いで勉強と市場性を追求し、サービスを磨かなければなりません。工数は度外視です。そして安定してからようやくROIや工数設計を考慮していくものだと思っています。いきなり工数ばかり気にして何ができるでしょう。よっぽど市場性の高いサービスか天才的な事業でない限り、最初から工数を気にして成功する事業なんてないと思っています。だからスタートアップのメンバーは重宝されるし、同じ方向を見られる人間でなければならないのです。

そのうえで、私はやはり営業パーソンに求められるのは社内フィードバックだと思います。どれだけ潜在顧客や顕在顧客の需要を社内の人間に理解させられるかが重要だと思っています。それには「お客さんは皆言ってる」とか「私の感覚では」とかだけではなく、「私がコミュニケーションを取った〇社〇名の担当者のうち、〇名の担当者が」等と定量的に事実としてフィードバックする必要があります。そして最後に「私の肌感では…」程度で気持ちを添えるようにすると良いと思います。そうじゃないと、営業の1人の感覚でサービスの全体方向を決めてしまうリスクが生じるからです。

この営業による社内フィードバックを受け、制作者や開発者はサービスをブラッシュアップし、プロトタイプや構想ができた段階で再度サービスを営業にヒアリングします。営業はそれで市場性を確認しつつ、テスト営業してみて可能性を探り、またフィードバックをする…という工程を繰り返すべきだと思います。

ですので、営業は自社サービスを改善するためにニーズをしっかり把握するという使命も帯びているのです。そしてそれをフィードバックする責務があるのです。「こんな商品売れねーよ」と思いながら営業しているとしたら、社内フィードバックが下手という点において営業側にも責任があるのです。
 

潜在顧客に危機感を想像させる

これも当たり前の話なのですが、セールスパーソンは潜在顧客にその気にさせなければなりません。ということは、潜在顧客に「今のままではどうダメなのか? 競合他社はどうなのか?」という課題と危機感を想像させることが非常に重要になります。

危機意識やボトルネックを割り出して教え込むことが営業の役割であり、その解決策のひとつとして(他社にはない)自社サービスを分かりやすく提案すること、そして他社にはないサービスだからこそ値引き交渉を受けなくなるということを動画内では説明しています。

確かに、他社にはないサービスをただ紹介するだけでは「今までにない企画だからトライアルで出来ないか」という値引き交渉やスモールスタート交渉を受けやすいですよね。だからこそ危機感を持ってもらうことが必要なのだと思います。まずは危機意識を持ってもらうことで「このままではダメだ」と思ってもらい、ダメになっているボトルネックを提示し、ボトルネックの解消策を提示、最後にその解消策が自社サービスとなっていれば良いわけですね。もうちょっと分かりやすく以下にまとめます。
 

  1. 今のままだと良くない理由や課題・危機感を伝達
  2. 競合他社と比較した劣勢要素も示唆
  3. なぜ良くないか、原因がどこにあるかボトルネックを提示
  4. どう解消すれば良くなるのかを提示
  5. 解消策を提示
  6. 自社サービスを提案
  7. 他社サービスには無いことを示唆

 

これ…こうやって文章にすると簡単ですが、これを潜在顧客単位で紐解いていくって非常に大変なんですよね。だからと言ってどの企業にも通用するような課題を作っても、粒度が粗くなり危機感の醸成まで至らず…。ほど良い粒度という意味で、業界単位で作ることも良いですが、その場合は危機感というより「他社もやっていないこういうことをやると先んじられますよ」というセールスになります。そうすると危機感よりも先駆け感が出るので、先に述べた「今までにない企画だからトライアルで出来ないか」という値引き交渉に繋がってしまいます。

やはり1社1社で解像度を高くした危機感の想像をいかにさせられるかがポイントですし、本当に難しいことだと思います。だからこそこれが出来るセールスパーソンは“デキる営業”なんでしょうね。

営業だけの話ではない

今回はセールスパーソンきっかけの話として2つ程挙げさせていただきましたが、これは何も営業だけの話ではありません。特に2つ目は社内や上長に起案する時もそうですし、社内メンバーに周知しモチベーションを上げるためにも重宝する心得です。社内フィードバックにしても報連相という意味で重要な意味を成しますし、社会人であれば誰しも重要な心得ですね。

私は今回備忘録的にここに記載しておきましたが、何より私自身が真っ先に実践しながら取り組んでいき、より良いサービス提供に努めます!

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