米国現地時間5月21日、Workplaceに新機能が実装されたとFacebookが発表しました。Workplaceの新しいビデオ通話機能や、VRを活用したOculus for Businessを広く利用可能にしました。
Workplaceについて
Workplaceとは以前ご説明した通り、ビジネス向けの企業内Facebookですね。イントラネット要素だけでなく、多くのコミュニケーション機能を備えたアプリケーションです。GoogleのG Suiteやdesknet’s、サイボウズの競合となるサービスですが、世界的規模から見ると、利用者数は順調のようです。
新機能について
まずWorkplaceルームをリリースしました。Google Meetみたいなものですね。これに関しては、既に同グループであるMessengerルームもロールアウトしていまして、ほぼ同じ機能を持っていると考えられます。
ルームを作成する際、他者の参加を避けるためにロックをかけたり、自発的なおしゃべりを促進するために参加を自由にしたり、もしくは不適切な参加者を削除することができます。
ただ、Messengerルームと大きく異なるのは、今回のWorkplaceルームには「Live Producer」という機能があることです。Live Producerとは、要はライブ配信です。これはデスクトップからのライブ配信機能で、配信予定の設定、画面共有、Q&A機能を使って配信対象者からの質問や投票を受け付けることができます。しかも、自動キャプション機能によって、ライブ配信時にリアルタイムで字幕をつけることもできるようです。但し、対象言語は英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語ですので、日本語はまだ入っていません。
さらに、VRヘッドセットである「Oculus Quest」を使うことで、Oculus for Businessも進みます。Oculus for Businessとは、医療業界や建築業界、その他様々な実体的ビジネスにおいて、VRを使ってテストしたり、シミュレーションを行ったり、トレーニングをしたりできるアプリケーションです。未構築の建物内をシミュレーションすることも出来ますし、医療現場における手術等のバーチャル体験もできるわけです。このビジネスに使えるアプリケーションに関しても、Workplace内のサービス機能として一式備わっており、より安全な環境化で利用できます。
競合激化の兆し
新型コロナ禍の影響で、リモートワークやWeb会議が増えたためか、今後の働き方においてもWeb会議のアプリケーションは需要が増えてきそうです。そして、会社間でもスムーズにコミュニケーションが取れるようにするため、数多くあるアプリケーションでも、いつか1強に絞られることになるかもしれません。リーダー戦略を取るか、チャレンジャー戦略を取るか、それともニッチャー戦略を取るか…いずれにしてもWeb会議のアプリケーションサービスが群雄割拠になりました。GoogleやFacebook等の大手企業が提供するサービスか、それともZoom等に代表される専用企業が提供するサービスか、今後この業界も目が離せません。