2020年11月に実装されたTwitterのフリート機能ですが、不人気のため廃止となるようです(笑)。Twitterが公式ブログで発表しました。8月3日までですので、実質約9ヶ月の稼働でしょうか…。音声コミュニケーションの可能性の問題なのか、Twitterユーザー特性の問題なのか。
公式ブログより
Twitterの公式ブログでは以下のような記事が発表されていますので、和訳してご紹介します。
さようなら、フリート
私たちは、人々がちょっとした間に、思ったことを気軽に共有できる刹那的な手法としてフリートを構築しました。そんなフリートによって、より多くの人々がTwitterでの会話に楽しく参加できるようになることを願っていました。しかし、フリート機能を公開して以降、期待したほどフリートに参加する人が伸びませんでした。このため、8月3日をもちまして、Twitterのフリート機能を廃止します。
- フリート機能から私たちが学んだことを活かして、巷で起こっている話題に集まって会話できる別の方法を模索していきます。以下、私たちが学んだことと次に行うべきことをご紹介します:
- フリートは、ツイートとして残るのをためらうような人に向けて対応すべく構築されたのですが、実際にフリート機能を使う人は、ほとんどが既に自分でツイートしている上で、さらに他人と直接会話するために活用されていると分かりました。ですので、私たちとしては、Twitterに残るのをためらう人に対応すべく、他の方法を色々探求していく予定です。そして、すでにツイートしている人達に対しては、もっと良くなる方法を探していきます。
- ほとんどのフリートの使い方が、Twitterでの会話に追加する形で、写真やビデオをすぐ共有できるメディアとしての働きになっていました。ですので、間もなく、フルスクリーンカメラやテキストフォーマットのオプション、GIFスタンプ等のようなフリートの構成機能を、ツイートのほうの構成やカメラ機能に組み込み、アップデートのテストをする予定です。
- タイムラインの上部は引き続き現在何が起こっているかを強調表示するのに最適な箇所ですので、フォローしている誰かがライブ音声会話していると分かるスペース機能が表示されます。
- 先月計画通りに終了したフリート広告のテストは、フルスクリーンの垂直フォーマット広告として初めて調査したものの1つでした。こういった広告がTwitterでどう機能できるかを知るべく、引き続き検証内容の詳細を調べています。
私たちはTwitterを発展させるべく、より劇的且つ大胆なことにトライして、従来の会話を良くしていこうと考えています。フリート機能のようなアップデートの多くはそのための投資であり、うまくいかないことも多いです。私たちはより厳格に、機能を評価していくでしょうし、他のどこに好機と焦点があるか分かっています。アプローチを進化させ、時には機能を衰退させたりしていかなければ、大きなチャンスは掴めません。私たちは、Twitterを使う人々により良いサービスを提供すべく、色々なことに耳を傾け、フィードバックを受け止めることで新しい手法を作り続けます。
引用)Twitter Blogより和訳
要は、ツイートしない人にもっとアクティブになってもらう一環としてフリート機能を導入したにも関わらず、実際にはツイートしている人のプラスアルファ機能に過ぎなかった、ということです。ですので、フリート機能を廃止しつつ、以下の方向性で進めていくとのことです。
- 改めて、ツイートしない人のアクティブ化施策は考え直す。
- フリートの機能は良かったので、それはツイートの機能に活かせるようにしていく。
- タイムライン上部はスペースの表示枠として使っていく。
- フルスクリーンの縦型広告はもうちょっと検証していく。
ただパクる機能では発展しないのかも
私はフリート機能に期待していたのですが、確かに言われてみれば分かりますね…。そもそもツイートしていない人はフリートもしないってことですね。逆にTwitterやツイートは「残るもの」というのが良いのかもしれませんし、わざわざ24時間で消えるフリートを活用するほどの投稿は無いのかもしれません。拡散を希望して目立つところに配置したとしても、そもそも24時間で消えちゃうわけですし、その辺の特性はInstagram全体の機能性におけるストーリー機能とは違うんでしょうね。
Instagramのストーリー機能をそのままTwitterで行ってもメディア特性を加味しないとうまくいかないということの良例なのかもしれません。「どんな」プラットフォーム側による提供機能なのか、もしっかりと捉えてリリースしていくのが大事ということですね。そういう意味では、(音声SNSを真似た)Twitterスペースには頑張ってもらいたいところです。
何事にも、「それは誰がやるか」が大事ということで…(笑)。