本ブログで変な外部リンクになっちゃったり、有料リンク例だったりをご紹介してきましたが、今一度Googleが禁止しているリンクプログラムへの参加についてご説明しておこうと思います。
不自然なリンクとは
不自然なリンクと言っても、それはSEO業界での微妙な言い回しとなっていまして、殆どは有料リンクのことを指します。厳密に言いますと、外部リンクという言葉はサイト外から受けているリンクです。その中でも不自然なリンクとは、自然にリンクされているとは思えないものです。もちろん、内部リンク(サイト内で回遊するリンク)においても不自然なリンクはありますが、今回は外部リンクだけに焦点を絞ります。例えば、訳のわからないリンク集のサイトページからリンクされていたり、キャッシュや検索結果を悪用した海外のサイトページからの外部リンクも不自然なリンクとなるわけです。しかし、Google側は流石にこういった外部リンクは無効化している(はず)ですので、たとえそれが不自然であってもとりわけ気にする程ではないでしょう。そして残るのが有料リンクです。人工リンクと呼んだりもしますが、リンク自体だいたい人工的に行いますので、有料リンクという言い方の方が分かりやすいでしょう。また、自作自演するリンクも不自然なリンクと言えます。
自作自演リンクについては以下のGoogle金谷氏のツイートが良い例です。
でもそれより驚いたのは、サテライトサイトからリンクを送ろう!みたいな項目が割と多くの書籍で見つけられた事。あの書き方だと大丈夫なんだ、と思う方いらっしゃるかもですが、リンク送る意図で作成されたサテライトサイトはガイドライン違反になる可能性が高いと思います。お気をつけて。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya(@jumpingknee) 2018年8月16日
Googleはこれらをすべてリンクプログラムという言い方をしています。このリンクプログラムに該当する行為はGoogleのガイドライン違反となります。ガイドライン違反というのは、罰金が生じるわけでも法的に罰を受けるわけでもありませんが、Googleの検索結果に出てこなくなります。Googleによる罰は手動対応(≒ペナルティ)でして、一部の検索キーワードで検索順位をはるか下に落とされます。酷い場合はGoogleの検索結果から存在を消されます。これは、サイト単位だったりページ単位だったりもします。たまに「自動ペナルティ」という訳のわからない言葉を使う人もいますが、そもそもペナルティが手動対応のことを指しているので、「自動手動対応」などと言う言葉は存在しません。そもそもGoogleはペナルティという単語を使っていません。おそらく「自動ペナルティ」という言葉を使うシチュエーションがあるとすれば、何かしらの低評価をアルゴリズム上受けただけに過ぎないでしょう。私はこの「自動ペナルティ」という言葉を使う人とまともに話したいとは思えません。
そして、Googleから手動対応を受けた場合は、Google Search Consoleで表示されたり、連絡が来るはずですのでそれで判断できるはずです。
リンクプログラム
さて、そのリンクプログラムですが、Googleでは以下の該当例を挙げています。
- PageRankを転送するリンクの売買。これには、リンク、またはリンクを含む投稿に対する金銭のやり取り、リンクに対する物品やサービスのやり取り、商品について書いてリンクすることと引き換えに「無料」で商品を送ることなどが含まれます。
- 過剰なリンク交換、または相互リンクのみを目的としてパートナーページを作成すること。
- アンカーテキストリンクにキーワードを豊富に使用した、大規模なアーティクルマーケティングキャンペーンやゲスト投稿キャンペーン。
- 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成すること。
- PageRankを転送するテキスト広告。
- PageRankを転送するリンクを含む記事に対して支払いが行われるアドバトリアルやネイティブ広告。
- 他のサイトに配布される記事やプレスリリース内の最適化されたアンカーテキストリンク。次に例を示します。
市場には多くの婚約指輪が流通しています。結婚式を開くなら、最高の指輪を選ぶべきです。また、花やウェディング ドレスを購入する必要もあります。 - 質の低いディレクトリやブックマークサイトのリンク。
- さまざまなサイトに分散するウィジェットに埋め込まれたリンク。例:
このページにアクセスしたユーザー: 1,472
車両保険 - さまざまなサイトのフッターに分散して幅広く埋め込まれたリンク。
- フォーラムでのコメントにおいて、投稿や署名の中に含まれる作為的なリンク。例:
ありがとう!とても参考になりました。
ポール
ポールのピザ サンディエゴのピザ サンディエゴで一番のピザ
PageRank(ページランク)というのは、Googleが使う言葉で、要はリンクパワーを流すことです。大事なのは箇条書き内で1番最初のところです。“金銭及び金銭に該当する交換条件の外部リンク”が良くないわけです。つまり、発リンク者と被リンク者における損得勘定で成立する外部リンクが良くないわけです。そう考えると以下のツイートも合点がいくと思います。
スポンサーの見返りにリンクを送る、ような感じでしたらそのリンク自体は違反である可能性は高いといえますね。逆に言うと、検索結果でのパフォーマンスを上げるためにお金を払ってリンクしてもらうようなものであれば違反になると思います。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya(@jumpingknee) 2018年8月16日
ですので、プレスリリースにもリンクにはrel=“nofollow”を入れるべきですし、昔のブログ特性等を使ったトラックバックキャンペーン等でもrel=“nofollow”が必要です。「いやいや、rel=“nofollow”なんて言っても媒体側は理解してくれないよ」と思う方はGoogleのクローラーロボットが来ないURLを使用し、そこからリダイレクトできるような中間ページを作成し、リンク先とすれば良いわけです。そうすれば媒体側に負担をかけることなく、不自然なリンクを回避できます。
- robots.txtファイルによって検索エンジンからブロックされる中間ページにリンクをリダイレクトする
SEOを考えずにサイト運用する人が陥りがち
さて、以上のようにご紹介してきましたが、上記のリンクプログラムに抵触することをしてしまう人には共通点があるように思えます。それは「SEOを考えなくても良いコンテンツ記事を書いていけば自ずと評価されるでしょ」という持論を持つ人です。もちろん否定はしません。それはそれで良い考えだと思います。個人的に「構造化データのマークアップやGoogleにしっかりと理解してもらえるようなコーディングは大事だと思うけど」という気持ちはありますが、極論すれば良いコンテンツを作り続ければ良いので、間違っていないと思います。
しかし、そういう人に限って、ちょっと聞きかじった外部リンクの増やし方を間違って解釈してしまう傾向があります。今回、Googleの金谷氏はそういったケースに警鐘を鳴らす意味でツイートされています。
ブラックハットSEOの定義は人によって違うようですが、そういった情報を鵜呑みにしてしまって再審査リクエストで後悔する方々がどれだけいることか。表に出ない情報なのでないことになってるのかもしれませんが、ホワイト vs ブラックとか言う問題ではなくて、人に推奨するのは本当にやめて頂きたい。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya(@jumpingknee) 2018年8月16日
何かきっかけとなる出来事があったのかと推察されます。私が言えることとしましては、世の中には様々なSEO業者がいますので、サイトオーナーがサイト運営においてお金を使う場合は自己責任で発注しましょう。