私が以前予測していた通り、Googleが検索順位における3つの要素はリンクとコンテンツとRankBrainということは分かりました(「SEO Japanブログ」参照)が、私なりにこの内容について具体的に考えてみたいと思います。何となくどういうことかというのをふわふわ書いてみます。
Googleは200以上ものアルゴリズムと数万に及ぶランキングシグナルを持つと言われています。200以上のアルゴリズムというのはGoogle側から明言されていますが、これは数年前から変わっていない言い方でして、実際には500以上あるかもしれませんし、201かもしれません(笑)。私の予想では1,000近くあるのではないか、と…。ランキングシグナルというのは、そのアルゴリズムから発せられる信号のようなもので、検索順位を決定付ける要素、つまりランキング要素のことです。Google側ではそのうち3つの重要な要素がリンクとコンテンツとRankBrainだとのことでしたが、これがアルゴリズムのことなのかシグナルのことなのかはよく分かりません。RankBrainがアルゴリズムなので、アルゴリズムと解釈するケースもあれば、コンテンツ評価やリンク評価のアルゴリズムは複数あるはずですので、飽くまでもシグナルだと解釈するケースもあろうかと思います。ですので、ここでは微妙に「ランキング要素」という言い方にしておきましょう(笑)。
リンク
リンクには内部と外部がありますし、クローラビリティ(クロールしやすさ)やファインダビリティ(見つけやすさ)という判断のリンクもあれば、ページランク(≒リンクパワー、リンクジュース)という判断のリンクもあります。外部リンクに関しては、以下のような期待効果が考えられます。
実際にSearch Consoleの「サイトへのリンク」を片っ端から確認していきましょう。そして、アクセス解析ツールのリファラから確認してみましょう。そうすると、自分のサイトがどういう外部リンクプロファイルになっていて、過不足しているリンク形態をイメージすることができます。
また、内部リンクに関してはSearch Consoleの「内部リンク」から、内部リンク集約具合とディレクトリ階層(浅さ)が比例していると、サイト構造としては美しいと考えられます。同じく、Google検索で「site:ドメイン」から確認した時に、検索結果順のURLと内部リンク集約順が比例していると、これも美しいと考えられます。もちろん例外はございますし、絶対的に比例することも難しいとは思いますが、内部リンク構造を検証する一助にはなります。
コンテンツ
コンテンツの品質を今さらご説明する必要もなかろうかと思いますが、敢えて再度申しますと“検索クエリに紐づく検索心理(インテント)をどこまで汲み取れているコンテンツか”が重要になると思います。これを確認するためには、検索クエリの種類はもちろんのこと、施策キーワードの関連ワードやサジェストワードを全て確認して、施策キーワードに含まれるあらゆる検索心理を踏まえてコンテンツ(主にテキスト)を生成していくことが重要です。
以前YMYLやEATについてご紹介しましたが、これと検索心理を読み解くのは非常に似ている…と言いますか、根本原理は同じだと思います。ユーザーの信頼を得られて、タメになると自負できるコンテンツや、他人に教えたくなるようなコンテンツは良質なコンテンツであることを裏付けるはずです。
あと、面白い事例としまして、どこのサイトでも画像で説明しているようなコンテンツ内容を、私が運用している個人サイトではアニメーションGIFを使って説明してみました。結果被リンクが増え、検索順位が向上していました。ちょっとしたアイデアひとつで、テキストじゃなくとも良質なコンテンツは作れるということを実感した事例でした。
RankBrain
簡単に言ってしまえば、人工知能アルゴリズムのことですが、何を自動学習するかという点においていまいちピンとこない感じです。でも、以下のような考え方で捉えると、なんとなく見えてくるのではないでしょうか。
ビッグデータの分析とリアルタイム活用
- 検索クエリの把握、検索心理の把握
- 新単語の把握
- 情報鮮度の把握
- 検索結果からのクリック率の把握
- サイテーション(言及)やレピュテーション(評判)の把握
つまり、常時変化・増加し続ける情報を捉えるのがRankBrainなのではないか、と(「海外SEO情報ブログ」参照)。検索クエリの把握と検索心理の把握、新単語の把握、情報鮮度の把握は改めてお話しする必要もないかと思います。流行や時流によって検索クエリも変わりますし、検索クエリに対して求める検索結果も変わりますからね。
ここで私の超個人的な見解として述べたいのは「検索結果からのクリック率がランキングに影響する」ということです。「えっ?」という方もいらっしゃると思います。ですので、飽くまでも私の超個人的な見解です。
Googleは「クリック率をランキング要素に取り入れていない」と明言しています。確かにそうだと思います。でも「クリック率に合わせて、ユーザーが求めている検索結果をより良くするようにしている」ことも明言しています。検索結果の品質向上のためです。
ということは「クリック率が高ければ上位表示されてくる」はずではないでしょうか?
「クリック率に合わせてサイトカテゴリを操作することに過ぎない」のであれば、検索結果のサイト種別次第なのかもしれません。しかしクリック率によって検索順位が変動するのは事実ですから間接的にランキングに影響しているのだと私は考えています。
あと、言及や評判に関しては、ローカル検索の仕組みでいうところの知名度と同じ考えが当てはまります。他のサイトでリンクされずとも、そのサイトについて書かれていれば、知名度は上がるはずですし、そのサイト前後の文章がポジティブな内容であればランキング要素としては加算されるはずです。逆にネガティブな書き方をされていればランキング要素としては下がるかもしれません。この辺のGoogleの文章理解力に関してはまさにRankBrainの本領発揮要素だと思うのです。評判についても同じ考え方です。ですので、リンクだけが外部からのランキング要素とは限らないということになります。
うーん…やはりSEOにはサイトの最適化だけでなく、地道な事業サービス改善も必要ですね。
是非チャレンジ♪
以上のような感じで3大ランキング要素を紐解いてご紹介してきました。もちろん従来から存在する各種タグの設定や細かな情報設計等、目に見えるテクニカルな要素やその他のアルゴリズムも非常に重要です。でも、ひと通り改善し尽した感があるサイト運用者の方は、是非今回のこの3つの要素改善に本格的に取り組まれてみてはいかがでしょうか。終わりのない改善なだけに楽しいかもしれませんよ(笑)。