米国現地時間4月8日、Googleは新しいアルゴリズムを導入したことをSearch Central Blogにて発表しました。「商品レビューアップデート(Product Reviews Update)」という名称です。まだ英語圏だけの導入のようですが、ここではまず和訳文をご紹介します。
商品レビューアップデート
要は、何かしらの商品を第3者としてレビュー(評価/解説)している場合、根も葉もない虚偽な内容であったり、意図的に陥れるような攻撃的な内容であったりした場合、ランキングが下落します。逆に言えば、根拠があって権威的な人物による科学的なレビューであれば、ユーザーからの信用も得るわけで、ランキングに好影響が期待できます。これを判断するアルゴリズムが、今回導入された商品レビューアップデート(Product Reviews Update)です。
Googleの製品レビューアップデートについてクリエイターが知るべきこと
Google検索では、テストや実験、レビューの過程を通じて、できる限り有益で役に立つ情報を提供できるよう努めています。その結果、多くの製品をまとめただけの薄っぺらいコンテンツ等ではなく、綿密な調査に基づいた製品レビューがユーザーに称賛されやすいと理解しています。そこで、ランキングシステムを改善、商品レビューアップデートと呼ぶアルゴリズムを導入し、良質なコンテンツがより良く評価されるような設計を施しました。
このアップデートは本日より開始され、現在は英語圏でのレビューのみが対象となります。これにより、製品レビューの分野で豊富な情報を作成しているWebサイトを優遇できるようになると考えています。
これは通常のコアアップデートとは異なるアップデートではあるものの、コアアップデートのために質の高いコンテンツを制作する際の案内事項は、今回のアップデートにも活用できます。充分に思慮深い分析や独自の調査を行い、そのテーマに精通した専門家や愛好家によって書かれたコンテンツをユーザーに提供することが重要です。
レビューコンテンツを作成する方のために、考慮すべき自問要素をまとめています。以下:
- 必要に応じて商品に関する専門的な知識を駆使しているか
- 商品の物理的な特徴や使用方法について、メーカー提供以外の独自手法で表現できているか
- 商品の様々な性能を定量的/物理的に評価できているか
- 競合商品との違いをしっかり説明できているか
- 商品の比較検討にあたって、特定の用途や状況に適した商品説明ができているか
- 明確な研究に基づいて対象商品の長所と短所を説明できているか
- 商品が旧モデルやリリースからどう変更したかを説明しつつ、その改良点や課題点を提供するなど、ユーザーが購入決定するための判断軸を作れているか
- 対象商品分野における重要な意思決定要素が明示されていて、その分野での商品パフォーマンスを説明できているか。例えば自動車分野のレビューでは、燃費や安全性、操作性が重要な意思決定要素なので、その部分の性能や機能を評価したり、説明したりするべきです。
- メーカー側からの説明以外で、商品の作りやそれによるユーザーへの影響度を的確に表現できているか
ここでご紹介した案内事項が皆様のお役に立つことを願っています。また、ショッピング関連情報の情報提供の仕方についての概要は、買い物客に適切な商品情報を提供する記事をご覧ください。その他ツールやヘルプページ、フォーラムなど、Google Search Centralで提供されている様々なリソースでも、優れたコンテンツの作成に関するアドバイスを見つけることができます。
引用)Search Central Blogより和訳
いよいよレビューにもメス
商品に関するレビューはまさに玉石混交です。Amazonのレビューなんかは競合同士による足の引っ張り合いの温床になり、専用のツールがリリースされるほどでした。実際Amazonのレビューは商品購入の判断軸にもなりますし、以下のようにインデックスもされています。
対象Webサイトは商品レビューをしているWebサイト全てになるでしょう。例えば個人ブログで商品紹介しているものもあれば、レビュー専用サイトもそうかと思います。私の印象では、Webサイト単位でどうこう判断するのは難しいアルゴリズムだと思いますので、あくまでも商品レビューしているページ単位(パッセージランキングを考えればコンテンツ単位?)で発動するアルゴリズムかと思います。あくまでも私の印象です。とはいえ、悪質なレビューばかりしているWebサイトには手動対応(通称ペナルティ)が起こるかもしれませんし、そういう意味では対象Webサイトの信用性やE-A-Tにも関わるのではないでしょうか。また、先のAmazonもそうですが、UGCもランキングの評価対象である以上、ユーザーコメントを上げているWebサイトもプラットフォームの立場として厳しく取り締まっていかなければならないでしょう。
つまり、Webサイトのオーナーが自ら商品レビューしているのであれば、Googleが掲げている自問要素を客観的視点でクリアしていかなければなりませんし、商品レビューを収集しているWebサイトであればそのコメント評価に対しても何かしら講じていかなければならないかもしれません。
まだ日本に導入しているわけではありませんが、日本にも導入されることが“自然”だと思いますので、商品レビューをしているWebサイトオーナーはいまのうちに対象ページを回顧しておくと良いと思います。