• SEO業者への発注基準のひとつとして

SEO業者への発注基準のひとつとして

SEOにおいて考える時、まず最初に「サイトをどうしたいのか」という要件が必要です。もう数年前までのように「○○というキーワードで検索1位を」云々という人はおらず、どういう市場に対してどうアプローチをしていくべきか、までしっかり見定めてからご相談いただくケースも多くなってきています。しかし、その時点でSEO会社に相談するのはまだ少し早い印象を受けます。実際、その時点でソリューションを提供してくれるSEO会社は多くありません。SEO会社は自身のプランを体良く当て込んで営業してくるだけです。ですので、SEO発注側がもうちょっとだけブレイクダウンできればと思い、今回の記事にしておきます。

賑わい

要件を四象限化してみる

SEO戦略――いわゆる一般検索アプローチにおいて、市場と訴求方法を見定めたら、次に自身のサイトを見つめると良いでしょう。そうすると四象限のポートフォリオに分けられるかと思います。軸は以下の2つです。

  • 拾い上げたいニーズと応対 ⇔ サービスの啓蒙と訴求
  • サイトのマイナスをゼロにしたい(省察) ⇔ より良くしたい(強化拡大)

これらをポートフォリオ化するとそれぞれの局面において、どういう方法が考えられるかを(半ば強引に)まとめてみました。それが下図です。

SEO四象限

商談を進めていると、どうしても「いわゆるテクニックのSEO」とか「いわゆるコンテンツマーケティング」とか「いわゆるキーワードマップ」とか、様々な“なんとなく語”が飛び交います(笑)。その結果、「テクニック面や技術面に強いSEO会社」とか「コンテンツマーケティングに強いSEO会社」とか「キーワード選定に強いSEO会社」とか、よく分からないSEO会社の選出与件が生まれてしまいます。

非常にうまくまとめられているアユダンテ社のコラムをご覧いただけると分かる通り、細かく施策単位で要件を落とし込むことができるのがSEO発注側のミッションですが、ここまで要件を定義できればそのままインハウスで戦略立て出来る組織も多いはず。かと言って前述の“なんとなく語”の要件定義では抽象的すぎる――そんな時にこの図をご参考いただければと思いました。

特に私が以前から声を大にして話している「サービス戦略」。これはSEOを行う上でも非常に重要なのですが…なかなか理解を得られません(笑)。まぁ、そもそもどうしようも無い部分として解釈されている人も多いので理解を得られにくいことも承知していますが…。

ちなみに上図における各4つの手法において重要な要件も並べておきましたのでご参考ください。

キーワード戦略において重要な要件

  • ターゲット分析:ユーザー像をイメージできなければ何も始まりません
  • インテント検証:ターゲット分析同様、クエリの検索意図を仮説付け
  • ツール活用:検索クエリ数は膨大なので何かしらのツールを使えれば便利
  • ビッグデータ解析:膨大な検索クエリをマイニングしたりデータドリブンできる能力

 

コーディングテクニックにおいて重要な要件

  • W3C順守:自己流のコーダーは危険、汎用性が効かない
  • ファイル扱い理解:CSSの扱い方や画像、HTML、JavaScript等を理解していること
  • サイト構造理解:内部リンクや導線設計、ディレクトリやURLを理解していること
  • 構造化データ理解:最新でGoogleがリッチリザルト対応する構造化データを把握していること

 

コンテンツ戦略において重要な要件

  • ニーズ分析:前述のインテント検証同様ユーザーの共感を得る内容であること
  • 情報設計能力:ユーザーの動態変容に合わせて情報をストーリー化できること
  • UIデザイン能力:視覚的に分かりやすく清潔であること
  • ライティング能力:分かりやすく、惹きつける文章であること

 

サービス戦略において重要な要件

  • 3C分析:ターゲットと競合を比較し、自身のサービスが最適か
  • 4P分析:商圏や販促方法等、競合と比較して自身のサービスが最適か
  • 他社定性比較:顧客満足度等、サービスに伴う目に見えないケアは良いか
  • 他社定量比較:案件や品数等、目に見える形で最大化されているか

これらを踏まえて、それに見合ったソリューションを提供してくれるSEO会社であったら発注したいですよね。

何かの参考に

もう一度繰り返しますと、「抽象的すぎる依頼要件もどうかと思うが、SEO施策単位で強みのあるSEO会社を選定できる程SEO手法を理解しているわけではない」人がSEO業者を選定する際にお役立ていただければと思います。

・・・というわけで、あんまりSEOのネタも無いので書いてみました(笑)。

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