• 「しごと検索」の影響度

「しごと検索」の影響度

Googleウェブマスター向け公式ブログでも「しごと検索」に関する構造化データのマークアップ注意点を再喚起していましたが、ちょうど私のほうでも、「しごと検索」枠登場による一般検索へのCTR影響度を検証したデータがございましたので、ご紹介したいと思います。

Google for Jobs

マークアップのしかたを間違えてはいけない

Googleウェブマスター向け公式ブログでもマークアップ方法についてや、求人情報に関わる運用方法をアドバイスしてくれています。

  • 期限切れの求人情報を削除する
  • 求人の詳細ページに構造化データを配置する
  • 求人情報の詳細と構造化データ内の情報を一致させる

引用)Googleウェブマスター向け公式ブログ

その中でも、私が見ていて最も多い記載がtitleフィールドの設定です。titleフィールドにまるでキャッチコピーのような仕事内容を記載することは非推奨です。あまりにも酷ければ構造化データの手動対応を受けますが、今のところは間違ったtitleフィールドを設定しても、表示されなくなる可能性が生じる程度のようです。

構造化データのtitleフィールドに、給与や会社情報、キャッチコピーなどを詰め込んでいるケースです。タイトルには「ソフトウェア エンジニア」のように職務の名称のみを指定してください。求人情報のタイトルではありません。

引用)Googleウェブマスター向け公式ブログ

これ、Googleのガイドラインにも記載されています。

実際の例を挙げると、以下のような表示になってしまうtitleフィールドが間違いです。

記載ミス

正確にtitleフィールドに記載したところで、Googleのピックアップミスによって、表示が異なってしまうケースもあるようですが、上記例に関しては私の方で調べても記載方法が間違っていました。まぁ、分かっていてわざとやっているのか、分かっていないのかは第3者から見ても判断できませんが、Googleがガイドラインとしてしっかり表記している以上、恐らく「他のサイトでもそういうキャッチーなやり方をしているし、そっちの方がクリックされやすいだろうから、やっています」等と考えている(いわゆる前者パターンな)のがオチでしょう…。これで、後から「表示されねー!Googleのせいだ!」等とわめき出したら笑えますね。

実際に「しごと検索」による一般検索結果へのクリック率(CTR)への影響は?

一定期間において、あるクエリの検索結果に「しごと検索」枠が2位と3位の間に表示されていました。そして当該サイトが2位と3位を行ったり来たりしていました。そこで、2位の時のCTRと3位の時のCTRを比較してみました。比較した結果、一般的な2位の時のCTRと3位の時のCTRであれば、「しごと検索」枠の影響は受けていないと仮説付けできます。逆にあまりにもCTRがかけ離れていたら、それは「しごと検索」枠へクリックが流れているという仮説が成立します。そして、調査結果が以下です。

サンプルデータ

2位はその日の平均順位が2.0位~2.5位であると仮定し、3位以下はその日の平均順位が2.6位~であると仮定。結果、検証期間中(2019年3月1日~4月23日)で、2位だったのは37日間、3位だったのは17日間。その各期間のCTRを検証した結果は以下となり、1.55ptの差しかありませんでした。

  • 2位の時のCTR:10.24%
  • 3位の時のCTR:8.69%

つまり、一般的な検索順位におけるCTRの変数であり、「しごと検索」枠によるCTRへの影響度は考えにくいですね。当然「しごと検索」枠が無かった時間帯や表示位置がズレた時間帯もあったとは思いますが、それらを踏まえても、このCTRの差は単純に検索順位の差と言えるかと思います。

まだまだ検証期間は短いので信憑性を高めるためにも、今後注視していきたいと思いますが、検索上位のデベロッパーにとって「しごと検索」はまだ脅威的な存在では無さそうです。ただし、「しごと検索」枠の効果が薄いのであれば、Google側もリッチ表示にする等して何かしらの手は打つかと思いますので、逆にそれはそれで脅威に感じてしまいますが…。

いずれにしましても、引き続き求人系サイトページの運用ご担当者様は注力してみてください。

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