ちょいちょい顔を覗かせていた「Google for jobs」。これがいよいよ日本でも正式リリースとなったようです。Google Japan Blogにて1月23日に発表されていましたのでご紹介します。
サービス名は「しごと検索」
日本での本サービスの名称は「しごと検索」のようです。既に一度このブログでも説明しておりますので概要は割愛しますが、求人サイトや求人情報掲載サイトが求人案件部分を構造化データでマークアップすることにより、エンリッチリザルトとしてしごと検索枠に表示されます。
さっそくいくつかご相談はいただいておりますが、構造化データのマークアップに関しては、Google Developersをよくご覧ください。原則、構造化データのJobPostingの全てを完全に記載する必要がありますが、必須プロパティ(絶対記載すべきフィールド)と推奨プロパティ(記載するとより良いフィールド)がありますので、その対象項目も把握しておくと良いでしょう。対象プロパティの記載数が多ければ多いほど検索した時にひっかかりやすくなるはずです。ちなみに、マークアップに一部不具合が生じるとGoogle Search Consoleから警告連絡が来ますが、その内容も杓子定規に来るものだったりしますので警告内容をよく読むようお願いします。
しごと検索枠が表示されるクエリとされないクエリ
実際に検索してみると「しごと検索」が表示されるクエリとされないクエリがあるようです。単純に求人案件の検索だと分かりやすいクエリであれば表示されますが、例えば以下のようなケースもあります。
これは、単純に構造化データのマークアップ有無や対象求人案件の有無だけでなく、表示対象クエリが流動的であることも指しているでしょう。Google判断として検索ボリュームでしきい値を設けているのか、AIによるインテント解釈で定性的に対処しているのか分かりませんが、恐らく今後の対象クエリは構造化データのマークアップ済みサイトの拡大に伴って増加していくものと考えられます。
求人サイトにとってはマイナスかプラスか
間接効果を抜きにして直接効果のみで考えますと、今回の「しごと検索」の出現によって、求人サイトにとっては流入数を食い合うケースに繋がる懸念は生じます。検索者にとっては単純に視界に入る選択肢が増えるわけですからね。しかしコンバージョン(申込)件数で考えれば、最終的に辿り着くページは同じなので、「しごと検索」の影響で下がることはないかと思います。とは言いましても、比較検討はしやすくなりますので、好待遇かつキャッチーな求人案件であればあるほど、検討回数は伸びるでしょうから今回による増減は少なからず影響しそうです。
個人的には、むしろこの「しごと検索」によって、(ロゴ・アイコン表示による)サイトサービス(ブランド)認知のチャンスだと思いますし、より魅力的な待遇表記への見直しも図ることができると思います。特に案件紹介タイトルにはライティング能力が問われますね。
もちろん虚偽情報のマークアップは手動対応対象となりますのでご注意ください。