Googleから今年5月にリリースされたばかりのHow-toとFAQの構造化データマークアップですが、まだHow-toの方は日本でのリッチリザルト化は見受けられません。日本へのマークアップ反映はまだのようです。一方でFAQの構造化データマークアップに関しては、迅速に反映されているようでして…それについてご紹介したいと思います。
これはアリなの?
私が確認した例ですと「自動車保険」で上位表示されているサイトページに以下のリッチリザルトが見受けられました。
「自動車保険」で検索した時のランクインページ内に「~とは?」という形で記載するのは、FAQの概念として正しいのか疑問に思いました。そして当該ページにはしっかりとFAQの構造化データがマークアップがされていました。
これはFAQという概念として正しいのでしょうか?
それとも、マークアップをした内容は機械的にGoogleに検知され表示されるのでしょうか?
FAQの構造化データマークアップの対象はサイトの固有サービスに関するものが対象かと思っておりましたが、一般的な要素も対象になるのか確認してみました。
感覚としては微妙だが、間違ってはいない?
Google DevelopersのFAQ構造化データページ(英語版)を読む限り、FAQコンテンツのガイドラインには以下の記載がありました。
- サイトページ内に回答された質問集がある場合にのみFAQ構造化データを活用してください。一定の質問に対してユーザーが代替回答が出来るページの場合は、Q&Aの構造化データを活用してください。以下例を挙げます。
正しい使い方:
- サイト運用者側がライティングしたFAQページであること。一般ユーザーが代替して回答することが出来ない状態であること。
- FAQ集がある製品サポートページ。一般ユーザーが代替して回答することが出来ない状態であること。
誤った使い方:
- 一定の質問に対してユーザーが回答できる掲示板。
- 一定の質問に対してユーザーが回答できる製品サポートページ。
- 1ページ内でユーザーが複数の質問や回答をできる製品ページ。
- FAQ構造化データを広告(宣伝)目的に活用しないこと。
- 各QuestionとそのAnswer記述内には記載事項の全文が含まれているようにしてください。リッチリザルト時に全て表示される場合があります。
- 質問と回答に次の内容が含まれている場合はリッチリザルト表示されないことがあります:猥褻、差別的、性的描写、暴力的描写、危険性、違法性、不快性の高いもの、嫌がらせ等の表現。
- FAQ構造化データの対象コンテンツは、対象ページでデフォルト表示されている(アコーディオンやタブ等で隠れていない)必要があります。
引用)FAQ|Search|Google Developersより意訳
この内容を確認する限り、FAQに関しては「よくある質問」という定義付けであれば問題ないのかもしれません。例として挙がっているのは「A product page(製品ページ)」や「A product support page(製品サポートページ)」となっていますので、固有サービスに関するFAQという印象を受けますが、一般的なFAQでも間違っているわけではないのかもしれません。
対象クエリとリッチリザルト化はGoogle側次第
本件のマークアップ方法が“間違っていない”という解釈で成立するのであれば、リッチリザルト化やその表示対象クエリはGoogle次第となります。ですので、今回のように一般的な言葉で、かつ(いわゆる)ビッグワードの場合、リッチリザルト化したサイトページにとっては非常に有効的ですね。後は“広告(宣伝)目的に活用しないこと”がどこまでの対象になるかの問題かもしれません。そう考えると、事業者ではないWikipediaはマークアップし放題ですね(笑)。
但し、FAQはまだまだ導入したての構造化データですので、これからの状況次第では(構造化データの)手動対応基準等が新しく設定されるかもしれません。海外では新しい検索デザインに合わせ、ファビコンに他社ブランドを使用してクリック率を上げようとする輩がいるくらいですので、何かしらの悪用者は出てくるかもしれません(私は善良なので思いつきもしませんが…w)。
とりあえず、サイトオーナーはガイドラインに準拠した上で積極的にFAQをマークアップしてみてはいかがでしょうか。その中で色々と見えてくるような気がします。