Googleが表示速度におけるユーザー体感度を定量的に計測し、検索ランキングシステムにも影響するCore Web Vitals。いくつものWeb Vitalsがある中で、Googleが特に重要視している3つの要素をCore Web Vitalsとしており、LCP(Largest Contentful Paint:主要コンテンツの抽画時間)、FID(First Input Delay:アクションに対する反応遅延)、CLS(Cumulative Layout Shift:レイアウトのズレ時間)があります。
この度、このCore Web Vitalsのうち、FIDがINP(Interaction to Next Paint:アクション後の次の抽画までの時間)に替わります。3月12日とのことでした。web.dev にてGoogleが発表しています。もともとFIDを意識していた人にとっては同じような内容だとご理解いただけると思いますが、一応計測方法が異なりますのでご紹介しておきたいと思います。
INPとは
INPとはInteraction to Next Paintの略で、要は当該サイトページを開いている状態で、ユーザーがアクションを起こした時にそれが反映されて次の抽画(Paint:見た目の変化、という感じの解釈)が起きるまでの時間を定量計測した度合いのことです。Googleが推奨している単位では200ミリ秒以下でPaitされることです。そして、ページ読み込みの75パーセンタイルを測定するしきい値としています。
引用)web.devより一部抜粋
- INPが200ミリ秒未満または200ミリ秒の場合は、ページの応答性が良好であることを意味します。
- INPが200ミリ秒超500ミリ秒以下であれば、ページの応答性に改善が必要です
- INPが500ミリ秒を超える場合は、ページの応答性が低いことを意味します。
引用)web.devより一部抜粋
尚、web.devでは下記のようにINPに関わるイメージを動画紹介してくれています。
今までと変わる?
反応速度という言い方で捉えてしまえば、FIDもINPも同じですが、INPの方が包括的な入力アクションを指している印象が強く、また行動後の反応という印象が強いですね。そもそも反応スピードが遅いサイトページもどうかと思いますが、私はとにかく表示速度を追求するほうが大事なのかなとは思います。反応に対する速度として遅いとしたら、例えばJavaScriptでインプットされた情報がデータベースを経由して排出されるアウトプットにかかる時間ということになるとは思いますが、このアウトプットまでのシステム面はフロントエンドではないので、SEOという点でどこまで工数をかけるか…が判断ポイントですね。それであれば、その工数でとにかく表示速度に注力しコーディングを最適化したほうが何かと良いような気もします。
いずれにしましてもCore Web Vitalsの3要素は3月12日から変わるということを理解しておくと良いでしょう。併せてGoogle Search Consoleでの[ウェブに関する主な指標]項目もチェックしておきましょう。