Googleウェブ検索でクリック率を上げるためのテクニック要素を備忘録的に記載しておきます。今回はDiscoverや画像検索、ニュース検索等は含めず、またリッチリザルト化やAMP、検索順位上昇の概念も含めない、純然たるウェブ検索結果のブルーリンクとして表示される部分のみに注視して考えます。
クリック率向上には面積とキーワード活用が鍵を握る
まず、クリック率が上がるとしたら、検索順位向上以外にどんな内容が好ましいでしょう?
それはもう物理的に検索結果画面を、より独占的にした方がクリックされやすいですよね。つまり、検索結果部分のスニペット表示を大きくするテクニックを考えましょう。また、検索ユーザーは検索クエリに関する情報を、自分の意図している回答通りに掲載していると予測されるWebサイトページをクリックしたいものです。
この2点から考えると以下の項目において、クリック率を上げるためのテクニックがありそうです。
- 構造化データのマークアップ:FAQやHow_to等
- 画像の設定:“max-image-preview:large”に
- ワンラインサイトリンク化:ページ内リンクの設定
- titleタグの改善:検索クエリを含有すること
- meta descriptionの徹底改善:文字数多めに検索クエリ群を散らして文言を設定すること
今思いつく限りで、上記5つのテクニックが役立つかもしれません。1~3は検索結果におけるスニペット面積を広げる施策、4~5はユーザー心理を突く施策、という感じに分けられます。以下ご説明します。
クリック率向上テクニック5選
構造化データのマークアップ:FAQやHow_to
これはスニペット面積を広げる施策です。まず、FAQの構造化データマークアップです。これは対象ページの最下部でも結構ですので、だいたい6組から10組程度のFAQを作成すると良いでしょう。質問は端的に、回答部分は200~300文字程度が良いと思います。そうすると検索結果スニペットに最大で6組以上のFAQ部分がアコーディオン形式で表示される可能性があります。
単純に自分のWebサイトページ情報の面積が増えるため、検索ユーザーの目に留まりやすいですよね。この表示のされ方をリッチスニペットと呼びます。同じようにHow_toの構造化データでも表示されやすいです。検索クエリに対するやり方や手順を画像や動画、箇条書き等で表現し、それらをマークアップすると、様々なパターンで表示される可能性があります。
現時点では、FAQ構造化データの方が検索結果がリッチスニペット化しやすいですし、コンテンツも設置しやすいかと思いますが、どちらが表示されるかGoogleに任せる前提で両方共作ってマークアップしておくとより効果的になるでしょう。ちなみに、リッチスニペット化は検索順位が上位、とりわけ1ページ以内の方が表示されやすくなりますので、検索ランキングの上昇は大前提になります。
画像の設定:“max-image-preview:large”に
検索クエリによっては時に画像が表示されることもあります。そこで、画像が表示された時にクリックしてもらいやすいよう、予めクリック率を促進しそうな画像をページ内最上部に設置し、以下のような情報をHTMLソースのhead内に記載すると良いでしょう。
こうすることで、画像が表示された際、一番大きなサイズになります。また、この設定はDiscoverやAMPページにも適用されます。詳細は「スニペットを制御する」よりご確認ください。
ワンラインサイトリンク化:ページ内リンクの設定
該当Webページ内に目次を作って、見出し単位でページ内移動させたりする記事をよく目にしますよね?
あのようにページ内リンクを設定することで、検索結果のスニペットにワンラインサイトリンク(1行で表示されるサイトリンク)で表示されることもあります。これは特別な設定ではなく、本当に目次とページ内リンクを設定するだけです。おそらくページ内の小テーマが多岐に渡るような内容において表示されるケースとなりますので、全てのページが対象とは限りませんが、説明的要素が含まれるようなWebページの場合は積極的に活用してみましょう。
titleタグの改善:検索クエリを含有すること
最も有効的かつ簡易な改善です。ご説明に関しては今さらですので割愛しますが、しっかりと検索クエリに該当する単語を使用した上で、ページ見出しを表していることも確認してください。サイトページによっては「キャンペーン中!」とか「月々2,980円~!」とか、まるでリスティング広告のタイトルのような文言を設定しているところもありますが、そもそもSEOとしての検索順位に悪影響しないという確信が持てれば、そういう手法もアリかもしれません。検索上位がそれで通用しているから…という理由で、各社同様のtitle設定をしている業界も珍しくありません。
meta descriptionの徹底改善:文字数多めに検索クエリ群を散らして文言を設定すること
最後にmeta descriptionです。「検索順位に影響するものではないから」と言ってまともに設定せず、そのせいでクリック率が上がらず嘆く…というサイト運用者も少なくありません。検索ユーザーはいちいちタップするのを面倒臭がります。だから、極力検索結果内から最小限のエネルギーで目的に辿り着きたいのです。そのためにはスニペットの説明文箇所を意外とよく読むものなのです。
ですから、流入してくるクエリを読み取って、それらを活用した文章を組み立てることで、検索クエリに潜む“期待する回答”を探り当てる努力をしてみてください。
下図は、当ブログ内のあるページの流入クエリです。「ウェブに関する主な指標」というキーワードに合致したページなのですが、これを見るとSearch Consoleを見て「ウェブに関する主な指標」という文言が気になっている様子が窺えます。
こういう流入クエリから検索心理を紐解くことで、「ウェブに関する主な指標をSearch Consoleを見て知った、という人。そんな人向けに詳細説明と各種項目説明をしています」みたいな文章をmeta descriptionに設定すると良いでしょう。こうしたスニペット表示ができれば、検索ニーズを拾い上げることに成功し、恐らく当ブログのこのページのクリック率は格段に上がるかと思います(やってませんけどw)。
ちなみに、私は過去、テストの一環として「詳細はクリックして確認してみてください」的な感じで、ティザー的(全貌を見せずに隠すような表現で)にmeta descriptionを設定したこともありましたが、クリック率に影響しませんでした。つまり、検索ニーズに対する答えをdescriptionに記載しようがしまいが、あまりクリックには関係しないようです。
是非クリック率を上げるPDCAを回してみては
私はもともとリスティング広告をひたすら行っていたので(15年ほど前ですがw)、タイトル説明文のクリエイティブPDCAを回すのは好きなのですが、一般検索におけるリザルト表示のPDCAを回すことはほとんどしてきませんでした。それは「クリック率≒検索順位」という断定的判断のもと、順位のみを追ってきたからだと思います。
しかし、今の検索ランキングにおけるアルゴリズムの精度を考えれば、ある程度上位達成した後はこういった表示形式に時間を割くのも重要でしょう。しっかりとコンテンツ基礎から組み上げたWebサイトページであれば、検索順位も上位安定させることができるわけですから。
まだこういう施策について多方面と話し合える機会は少ないですが、もう少し経てば、この辺に関しても真面目に向き合っていける日が来そうですね。