米国現地時間9月27日、大きめの順位変動が起こりました。Googleの20周年にちなんでバースデー・アップデートと呼ぶ人もいるようです(名前付けるの好きですよね…こういうのも全部フレッド・アップデートで良いと思いますが)。
何が起きたの?
8月1日のコアアルゴリズムアップデート以降、8月中旬、9月中旬と変動が断続的に続き、9月28日にも順位変動が起こりました。検索品質評価ガイドラインの刷新も相俟って、YMYLにおけるE-A-T要素が高まったと考えられています。もちろん、様々な要因やハミングバード(パンダもペンギンもRankBrainも)によるものなので、猫も杓子もE-A-Tとは言い切れませんが、私の見解としても大凡そういった印象を受けています。
どうやら日本時間9月28日付近にコアアルゴリズムのアップデートがあったようです。一応Googleの中の人は以下のように述べています。
Our core algorithm is updated all the time. For major updates, we’ll continue to share about those on @searchliaison, as we have been. We haven’t had a major update of that nature, but we did have a smaller one this week.
— Danny Sullivan(@dannysullivan) 2018年9月29日
引用)@dannysullivanより意訳
しかし、SeearchEngineROUNDTABLEによると、Googleが言うほど小さなアップデートではなく、意外と大きな影響をもったのではないかとの見解です。
正直私も自分の検証下にあるサイトにおいて大きな変動は見受けられませんでしたが、一部でやたら順位向上したサイトはいくつかございました。その中には、8月9月で順位下落したサイトが9月28日に戻ったケースもありましたし、Transactional Query系で自然な被リンクの多いサイトページの順位向上(外からなのでAhrefsでの判断になりますが)が目立ちました。
ちなみに私が考える今回のYMYLにおけるE-A-Tというのは、実体性があって(根拠が明確で人間感が見受けられる)、あちこちから推薦されており(自然な被リンクが多い)、インテントを充分に鑑みたコンテンツ(検索心理における背景と因果関係と提案がバランス良く提示されている)を充分にクリアしているようなサイトページが上位表示化されていると分析しています。
逆に順位下落したサイトのパターンは?
今回、色々調べていく中で個人的に「いやぁ…この手のサイトってめちゃくちゃ多いんだなぁ」と感じたのですが、以下の特徴のあるサイト群が順位下落した印象です。ちなみに決して以下の特徴に該当することが良くないのではなく、こういうことをやるサイトは得てしてSEOフレンドリーで無いケースが多いということです。因果関係ではなく相関性があるという程度の話です。
- 地方のクリニックをはじめ、YMYL系サイト
- 恐らくどこかの会社が制作した汎用的テンプレートを活用
- 施策キーワードを詰め込み過ぎている
- 自分の保有するサイト名を大事にしていない
- イメージファイルを取り除いたら何のサイトか全くわからない
- .xyzや.orgやその他海外等のTLDからの被リンクが不自然に多い
私はこれらのサイトページが検証下にあるわけではないので、これらの特徴を持つサイトが行っている何かしらのSEO施策のうち、どれが低評価に値するのかを確認したわけではありません。しかし、ここ最近で「こんなサイトが順位下落したんだけど…」という相談の大半がこのケースに合致しています。もしかしたら、件の某SEO会社が暗躍しているのかもしれませんが(笑)。
順位返り咲きのためには
私が知る限り、急な順位下落をしたサイトオーナーにとっては、あまりに急なので所有サイトの症状の劣悪さを実感できないでいるケースがほとんどです。だから「順位回復するコレっていうものないの?」って私に訊いてきます。正直勘弁してほしいのですが、はっきり言って「コレ」っていう魔法の回復策は無いです。むしろ、今まで良くこんなんで検索上位に居られたなぁ…と思えるくらいです。
そもそもこういったサイトは誰がどんな人のためにどうしていきたいかが見えないサイトだったりしています。またはチラシ要素の強いサイトページだったりしています。ですので、心底、検索心理のことを考え「きっとこういう情報があったら嬉しいだろうなぁ」という内容をひたすら打ち出していけば自ずと良くなります。なぜなら、そこまで考えて作ったコンテンツは情報設計上、内部リンクをしっかり作るでしょうし、サイト構造としての情報展開方法も自ずと好転してくるからです。にもかかわらずテンプレート等のカタチから入ってしまえば、ただのチラシや汎用情報の域を超えないのは当然でしょう。それでもTransactional Queryであればある程度(ロングテールキーワード)は検索上位に残ることが出来るとは思いますが、激戦市場のキーワードやビッグワードでは上位表示には値しないはずです。
ですので、8月9月で大幅な順位下落をしたサイトオーナーは、パッチワーク的な改善を考えるのではなくサイトの有り方から考え直し、これを機に本気で(お金なのか時間なのか)徹底管理して自分のサイトに向き合うことをオススメします。