• 検索順位への実感値とこれから

検索順位への実感値とこれから

一般検索からの流入数に影響するのはやはりビッグワードでの検索順位です。これは(認知度という概念を取り除けば)どのサイトでも同じことが言えるでしょう。実際色々なサイトで検証しても検索ボリュームの大きいキーワードでの順位の上下と流入数の増減は比例しています。また、順位変動が激しいので検索順位を特定できないと言っても、Google Search Consoleでの平均掲載順位で傾向はチェックできます。そんな中、今回は私が感じたSEOの各施策と検索順位への影響度を実感値レベルでご紹介したいと思います。但し、飽くまでも個人としての感想ですので、予めご留意ください。

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施策キーワードによって影響要素は異なる

これは飽くまでページ単位での場合ですが、施策キーワード(クエリ)のインテント(検索心理)や種類によって、検索順位に影響する要素は異なることが分かりました。以下に例を挙げます。

例1)サイトAにおける、特定のURLにおいて以下のキーワード順位を確認

  • 「○○ 英会話」:9位
  • 「■■ 英会話」:8位
  • 「○○ 英語」:23位

このページはサイトサービス紹介ページであり、従ってコンテンツテキストが少ない。自社サービスをひたすら謳っている。しかし、外部リンク数が非常に多い。

例2)サイトBにおける、特定のURLにおいて以下のキーワード順位を確認

  • 「○○ 英会話」:34位
  • 「■■ 英会話」:40位
  • 「○○ 英語」:10位

このページは一般的な情報紹介ページであり、従ってコンテンツテキストが多くページも長い。しかし、外部リンク数が少ない。

どうですか?
上記から「○○ 英会話」「■■ 英会話」に関するサイトページの順位状況と、「○○ 英語」に関するサイトページの順位状況は異なるということがお分かりいただけると思います。そして、この2分化されたキーワードにおいて、各検索結果のサイトページを見ていくと、それぞれのインテントが異なる(Googleがそう解釈している)ことが分かりました。

「英会話」という単語がキーワードに含まれると、ユーザーとしては「英会話が出来るようになるサービスを探している」検索心理が働いているようです。そして「英語」という単語が含まれるキーワードには「そういう英語について知りたい」という検索心理が働いているようです。少なくともGoogleはそう解釈しているようです。つまり、今回の例に関する部分だけで言えば、以下のような解釈になっていると分かります。

  • 「英会話」含有キーワードはTransactional Query:行動を起こしたいので、サービスの推薦力となる外部リンクの検索順位影響が強い
  • 「英語」含有キーワードはInformational Query:教えてほしいので、説明力となるコンテンツ質量の検索順位影響が強い

そしてそれを裏付けると言いますか、合点がいくような内容をGoogleのGary Illyes氏がツイートしています。

ツイート内容

「リンクとコンテンツとRankBrainがアルゴリズムトップ3ではないのか?」という問いに

トップ3なんて僕は挙げていない。ランキングへの影響元アルゴリズムはどのシグナルが重要になるかの判断結果とそのクエリ内容によって大きく変わってくると実際に言ったはずだ。

引用)Twitterより意訳

つまり、Googleは検索心理に基づいたサイトページを検索結果に表示するように働いており、その基準は常時ブラッシュアップされているのだと思います。しかも昨年からAI技術も革新的に進化しているようですので、精度はどんどん高まっていると推察できます。ちなみに、今回挙げたこの例に関しましても、明日には異なっているかもしれませんし、アルゴリズムは常に流動的であるということも理解しておいてください。

サイトの整理は正当な評価に役立つ

また、もうひとつの例もご紹介したいと思います。これは実際に私の方で施した結果の話です。以下にざっくりと例をご紹介します。

例3)サイトCとサイトDにおいて、以下のテクニカルなチューニングを実施

  • metaの整理
  • インデックスの整理
  • ディレクトリ構造の整理
  • 内部リンクの整理
  • 構造化データのマークアップ

結果、既に充分なコンテンツ質量があったサイトCは検索順位が上昇した。しかし一方で、充分なコンテンツ質量が無かったサイトDは検索順位は上昇しなかった。

これも興味深い例かと思います。

つまり、サイトCはもともと評価されるに値する程のサイト内容だったわけです。しかし、電脳的(Google的)にも使い勝手が悪かったのか、サイトの身丈に合った正当な評価(検索順位)を受けるには至らなかったのだと推察されます。それが今回、サイトチューニングをすることで、正当評価の発見性に繋がり、使い勝手も良くなることで検索順位が上昇したと仮説付けられます。

一方で、サイトDに関しては、もともと評価されるに値する程のサイト内容ではなかったわけです。だから、どんなに使い勝手を良くし、クロールしやすく…理解させやすくしたところで高評価は得られなかったというわけです。逆にコンテンツ質量さえ強化していけば、高評価を受けられる土台は整ったとも考えられます。ちなみに、コンテンツ質量とは、情報の質と量だけでなくそのサイトが持つサービス内容にも関わってきますので、短絡的にコンテンツ増加と考えない方が良いとは思います。

もっともっと市場を捉えていきましょう

以上が、私の感じる各施策と検索順位への影響度です。まぁ、これもブログで記載できる範囲ですので、詳細は別途ご相談ください(もちろんホワイトハットです)。個別のサイト課題と施策を考えるとパターンは無限化しますので、一概に言うことは出来ません。しかし、総じて言えるのはSEOには3C分析実現が大事ということです。テクニックとして必要なSEO施策はもちろん存在しますし、そういう部分はプロに相談すべきだと思います。しかし、そういった土台を作った上で、以下の3Cを行っていかないと外部リンクも増えませんし、結果的に検索順位も上昇しないでしょう。

SEOにおける3C分析

  • Company:自分のサイトが検索上位にあって、本当に社会的に適切か、または適切になるためにどうあるべきか戦略だてること
  • Competitor:検索上位サイトがどういう情報提供をしているか分析し、差別化を図るのか凌駕する質量を形成するか計画立てること
  • Customer:インテント分析し「こういう情報を待っているんだろうなぁ」とコンテンツ実践すること

3C分析はそもそものプロモーションの基本でもありますし、廃れることはありませんよね。
是非サイトオーナー様には実践していただきつつ、私もこの段階からご提案できるよう、さらなる邁進を続けていく所存です。

というわけで、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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