先日、𝕏はスパムアカウントに対する取り締まり強化に乗り出したばかりですが、今回はElon Musk氏自らが、𝕏の精度向上に向け、発信していましたのでご紹介します。
どんな内容
まずはMusk氏のポストをご覧ください。
𝕏 algorithm update coming soon with more bangers and less clickbait!
— Elon Musk (@elonmusk) April 10, 2024
引用)@elonmuskより和訳
𝕏のタイムライン(TL)に表示されるメカニズム(アルゴリズム)をアップデートし、より親和性や関連性、興味深いコンテンツのポストを流すようにし、クリックベイト(広告でもポストでも、扇情的なキャッチで不当に表示回数を増やそうとする、いわゆる“釣り”ってやつ)なコンテンツのポストを減らすと宣言しています。そして、「𝕏で高いROASを実現した広告例の声を耳にした」というポストを引用する形で、以下のようにもポストしています。
Our advertising relevance has greatly improved https://t.co/fKoeQd8As1
— Elon Musk (@elonmusk) April 12, 2024
引用)@elonmuskより和訳
こうMusk氏がポストする意図として、Meta社の広告のROAS(Return On Advertising Spend:広告の費用対効果)が不評である背景がありそうです。実際に「Metaの広告費の高騰に対するROASの低下は以前から顕著でしたが、また悪化しているようです。MetaがMetaピクセルを使用して広告ターゲティングを自動化しだしているのも、この問題の一因かと思われます。Cookie活用精度の減少によってMetaピクセルの精度も落ちてきています。そして、広告主はMetaでの広告の関連性とリーチを自分たちで管理できなくなります。そんな昨今、多くの広告主が𝕏への出稿に流れているのは驚くことではありません。」というポストがあり、それを引用してMusk氏は以下のようにポストしています。
Advertise on 𝕏 https://t.co/z1ZLcjInDt
— Elon Musk (@elonmusk) April 12, 2024
引用)@elonmuskより和訳
Meta広告(Facebook、Instagram等)の広告費が高くなり、伴ってROASが見合わなくなっているとのこと、さらにMetaはMetaピクセルのターゲティング手法を変更したことで広告と閲覧者の親和性が下がってきていると言われています。MetaピクセルとはWebサイト内でのユーザー行動を計測するJavaScriptのコードのことで、ターゲティングに向けてこの精度が落ちているにも関わらず自動化してしまっているので、よりマッチ度も下がってきているようです。
Metaに関する悪い評判にかこつけて、Musk氏は「うちは精度を上げていますよ!是非広告は𝕏で!」と畳みかけている印象ですね。
どうなる!?𝕏のマネタイズ
Musk氏のやり方や方法は𝕏社内外共に賛否あるようですし、𝕏 Premiumをはじめとした青バッジの戦略においても奏功しているかどうかは分かりませんが、スパムアカウントの排除やタイムラインの親和性、広告表示の親和性等を強化することで、より一層、広告主が広告を検討しやすいように整備している印象を受けます。青バッジの件はどうか分かりませんが、少なくともスパムアカウントの排除や親和性向上に関しては前向きだとは思います(ブラジルではアカウントの強制停止が法律に違反するとのことで、ちょっと揉めているようですがw)。
私個人としては𝕏への出稿に関しては賛成なんですけどね。リーチ力はあると思っていますし。ただ、CRMは合うと思いますが、CPAが合うかどうかが微妙です。エンゲージメント指数の定量化に関してもまだまだ怪しい気がします(フォロー?いいね?…うーん、って感じです)。
ですので、リーチに関して言えば、下手にDSP広告を出稿するよりは𝕏の方が好感触な気がしますが…業種によりますかね。
まぁ、𝕏がどれだけ良質なアカウントや広告配信になるかは一朝一夕では分かりませんので、長期的に検証していくと良いと思います。