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Facebook:セキュリティ改善策

プラットフォームの不正利用の発覚から始まったDeleteFacebook運動ですが、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏の善後策発表に合わせて早速実行されていますので、ご紹介します。

マークinFB

プライバシー管理が分かりやすく使いやすいく

そもそもどこにどうやって進んで良いかすら分かりにくかったプライバシー管理。今後はユーザーがプライバシー管理をしやすくできるよう、モバイルでのアカウント設定から一括管理できるようにしたり、「プライバシーセンター」という新機能を設けたり、「個人データ管理ツール」を導入したりするそうです。

1つの画面で管理

「設定とプライバシー」から「アカウント設定」に進み、各種の設定状況を確認できたり、「プライバシーセンター」の「プライバシー設定の確認」から、現在Facebookと紐付いている他アプリを確認・削除できたりできます。

設定とプライバシー

紐付くアプリ確認

確かに、身に覚えのないほど昔のアプリや知らないアプリと紐付いていたりしていますので、これを機にユーザーとして必ず確認しておくと良いでしょう。プライバシーセンターでは以下のことが確認設定可能です。

  • アカウントのセキュリティを強化する:二段階認証などで、アカウント保護対策を強化することができます。この機能を使うと、認識されていないデバイスから誰かがアカウントにログインしようとすると、それが利用者本人によるものかどうか確認が行われます。
  • 個人情報の管理:シェアした投稿をレビューし、必要に応じて削除することができます。シェアまたはリアクションした投稿、友達申請、Facebook上で検索した情報も対象になります。
  • 表示される広告を管理:Facebookがどの情報を参考にして広告表示を判断するかを管理することができます。広告設定では広告の仕組みとオプションについて説明しています。
  • 投稿やプロフィールの閲覧可能範囲を管理:Facebookでシェアするコンテンツのほか、投稿やプロフィールに含まれる情報を、どの範囲まで閲覧可能とするかを管理することができます。

引用)Facebookニュースルーム

「個人データ管理ツール」では、ユーザーが過去の投稿やコメント、検索履歴等の情報を確認管理できるもので、タイムラインやプロフィール表示から削除できるようになります。

ターゲティング広告機能の「パートナーカテゴリ」を終了

また、Facebookは米国現地時間3月28日にターゲティング広告の機能となる「パートナーカテゴリ」を終了すると発表しました。広告主がFacebookのターゲティング広告を行う際に、他の外部データプロバイダーから提供される情報を利用してターゲットユーザーを選別できたものですが、この外部データプロバイダーとの提携関係を無くしていくとのことです。
もちろんこれもプラットフォームの不正利用を今後未然に防ぐためのサードパーティー規制のひとつですね。

パートナーカテゴリは同社が2013年から提供している広告サービス。日本でも利用できる。Facebookが外部のデータプロバイダー(日本ではアクシオムジャパンとCCCマーケティング)と協業してFacebookユーザーの購買履歴からユーザーの好みを500以上のカテゴリーに分類したものを利用して、企業がターゲットを絞った広告を配信できるというものだ。
Facebookは「こうしたサービスは広告業界では一般的なものだが、終了することがFacebookユーザーのプライバシー強化に役立つと判断した」としている。

引用)ITmedia NEWS

これによって、広告主にとってはFacebookターゲティング広告の訴求力が落ちるため、出稿量が減るはずです。結果Facebookの広告収入は少なからず減少するでしょう。それでもFacebookにとっては良く働くと解釈し、この苦渋の選択をしたわけですね。

広告主にとっては、サードパーティが持つ大量のデータを購入できなくなることで、これまでよりユーザーへのリーチがしにくくなるかもしれません。しかしFacebookから大量のユーザーが流出(退会)して広告の効果が薄れていくよりは、長い目で見れば良い結果になると言えるかもしれません。

引用)Engadget 日本版

本気のFacebook

3月19日にプラットフォームの不正利用が発覚し、DeleteFacebook運動からMark Zuckerberg氏の発表、そして3月29日の今回の措置まで10日間です。めちゃくちゃ早いFacebookの対応と言いますか…とにかくFacebookの本気度が伝わってきます。

ビジネスにおいては、よく「ここが大事な分岐点だ」とか「瞬時で決断しなければならない局面」に遭遇します。私も小規模ながら「あの時の一瞬の判断が事業拡大に繋がった」等の経験がありますが、Facebookにとってはまさにこの3月下旬がそういう局面だったのかもしれません。これだけ大きくなった屋台骨を見直す判断というのはそうそう瞬時に出来るものではありませんが、それをやってのけたところにFacebookの真摯な取り組みを感じます。

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