1週間程前にFacebookがMessengerアプリを使ったデベロッパー向け(開発者向け)のプラットフォームを公開しました(参考:「Facebook、Messengerプラットフォームを公開|TechCrunch」、Software Development Kitはこちらから⇒「Messenger – Platform」)。そこで、この新しい試みに関する私のふわふわ解釈をご紹介させていただきます。
Messengerプラットフォームとは
上記で参考案内したTechCrunchでは以下のように書いています。
現在アプリストアはゴミで埋め尽され、高品質の製品を見つけるのは困難だ。Messengerプラットフォームは、選ばれた良質アプリを発見する方法を生み、デベロッパーのビジネス構築に必要な公開の場を提供するだろう。
FacebookのMessengerはご認識いただいていることを前提にお話しいたしますと、このMessengerプラットフォームを使ってアプリを開発することで、以下のようなことができるアプリが登場します(一部「しています」)。
(今後も予測できる)Messengerプラットフォーム機能例
ユーザー個人間で出来る機能
- 写真共有、動画共有
- GIFアニメーションの検索と共有
- 音声クリップ機能
- スタンプ機能
- オープンチャット
- ゲームデータ共有
企業からのアプローチ「Business on Messenger」として使用できる機能
- 商品購入(決済まで含めた購買行動が完結する)
- クーポン、オリジナル特典送付
- カスタマーサポート(顧客と企業の個別双方向性)
ちなみに、現在では以下↓のMessengerプラットフォーム用のアプリが配布予定となっています。
「Facebook Messenger | Facebookヘルプセンター」
とりあえずコミュニケーションを賑やかすアプリが多い印象ですね。
このプラットフォームとの向き合い方
要はFacebookが公開した開発キットを使って他の人や企業がアプリを作り、それをユーザーに提供できるようになるってことです。企業側としては、ユーザーとのコミュニケーションツールとしてイージーオーダー感覚で開発することで、完全オーダーメイドよりは楽に実現できるといった印象です。Facebookはこの開発キットを無料提供していますが、これによってFacebookのMessengerアプリの活性化や相乗効果が期待できます。もっと先に期待しているのはApp StoreやAndoroid Marketとは別の第3マーケットをFacebookが占有することかもしれません。
では、早速日本でこの開発キットを活用する企業が増加するでしょうか?新しいもの好きな私でも、今回は正直ちょっと静観をします。
どこまで第3者市場に頼るか
勿論FacebookはナンバーワンSNSと言っても過言ではありません。しかしながら、流行要素の強いSNSという切り口で申し上げますと”今は”という枕詞をどうしても付けたくなります。「最近アクティブユーザーが減ってきたように思う」「私の友人は皆利用頻度が減ってきている」という声もチラホラ耳に入ってきます。MessengerアプリはFacebookと切り離して考えるべきという見方もありますが、やはりあくまでもFacebookのMessengerアプリの拡張という印象も拭いきれません。
そんな思いもある中で、企業が末永くユーザーとコミュニケーションを取れる機能を、果たして第3者に依存して良いものでしょうか…これは常に付きまとう課題ですよね。短期的間口の拡大という意味ではSNSメディアを活用することは良いと思いますが、長期的に安定した間口とコミュニケーションを考えると、「細分化するSNS!?」でも述べている通り、企業サイトがその中に専用SNSやアプリを構築した方が良いのではないかと思ってしまいます。
ふわふわ解釈の結論として
その上で、私が考えるこのプラットフォームとの向き合い方としては、ゆくゆくは第3者のシステムや流行に依存しない自社専用のSNSやアプリを開発すべく、まずはMessengerプラットフォームを活用してテストマーケティング的にコミュニケーションを取ること。その上で、水面下でXcodeとその開発力に慣れておく人材を育成することが望ましいのかなと思いました。