これからのSNSはどうなっていくべきなんだろう…と日々無駄に考えている私ですが、やはり企業のご担当者様からも同様のお話をされることがよくあります。常にSNSもメディアも企業も変化していく中で、これからのSNSはどうなっていくのか。今回はそんなふわふわしたテーマに持論を重ねてみたいと思います。
まず、今のSNSを知る必要がありますね。「【2015年保存版】ソーシャルメディアのデータまとめ一覧」という記事がございましたので、まずはこちらを通して今のSNSをご案内したいと思います。一部ピックアップしてご紹介します。
ソーシャルメディアのユーザー数
国内
ユーザー数:2,400万人(2014年11月)
月間アクティブ率:53.1%
海外
月間アクティブユーザー(MAU):13億5000万人(2014年10月)
日間アクティブユーザー(DAU):8億6400万人
日間モバイルアクティブユーザー:7億300万人
国内
ユーザー数:1,980万人(2014年6月)
月間アクティブ率:60.5%
海外
月間アクティブユーザー:2億8400万人(2014年10月)
モバイルユーザー:全体の80%
Google+
月間アクティブ率:23.9%(※)
海外
登録ユーザー数:11億5000万人(2014年2月)
うちアクティブ率:35%
※ 筆者注:Gmail取得者にアカウントが付与されるため、アクティブ率は低めです。
月間アクティブ率とは、ここでは1ヶ月に最低1回サービスを利用するユーザーの割合と定義づけられています。
意外とFacebookユーザーは少ないような気がしていますし、アクティブ率も想像以上に低い気がしています。このページではもっと詳細な情報やメディアも記載されていますので、是非上記リンクからご覧ください。
さて、実は私、先日Google+で知り合った方々とオフ会なるものを開かせていただきました。ある共通の趣味(猫)から集まった7名で、皆さんの年齢は私よりも上でした。実際に利用しているユーザーの方のほうがよっぽどGoogle+のことをご存知でしたし、皆さん良識ある立派な肩書の方々でしたので、本当に楽しい飲み会でした。
その際、私は気になっていたことを質問してみました。「なぜFacebookではなくGoogle+をよく使っているのか」ということです。そこにいた方々は口を揃えて仰っていたのですが、「人には色々な顔やコミュニティがある。職場のコミュニティや趣味のコミュニティ、学生の頃の友人コミュニティや夫婦付き合いをするコミュニティなど。Facebookはその全てが(ユーザーの心理的に)一緒くたに感じてしまい、ましてや過去にわだかまりがあった人さえも”知り合いかも”とレコメンドされるのが、煩わしく感じる。自分のライフスタイルの中のある一面だけでコミュニケーションが取れ、最終ログインも表示されず、ニックネームでアカウントを取得できるGoogle+には、見栄や体裁など考えずに楽しめる利点がある。」とのことでした。
なるほど、大人の考え方ですね。下世話な出会いや誹謗中傷が他と比べると少なく、(私の個人見解として)Google+ユーザーの年齢層が高く感じるのも頷けます。Googleが「1番になれないならSNSサービスをやめる!」と言い出さない限り、Google+の需要はありそうですね(笑)。
SNSのこれから
さて、これだけFacebookが台頭しながらも”盛者必衰”を誰もが感じているSNSですが、果たして今後どうなっていくのでしょうか。
私の考えとしては「SNSも細分化されていく」という見解です。つまりSNSのメディアが多チャンネル化していくのではないかと考えているのです。ユーザーは居心地が悪くなったらそのSNSへのログインを減らします。同時に海外含め日々新しいSNSメディアは出ては消え、出ては消え…という状況です。つい先日までGoogle+を推していたAKBは今や755を推しています。もしかしたら、先に述べたように、ユーザー自身の顔(コミュニティ)に合わせて、”いつも一緒にいる親友はLINE、趣味はGoogle+、仕事関係はFacebook、自己主張はTwitter”というように、自分のコミュニティに合わせてメディアを使い分けるのかもしれませんね。
実はそう考えると今後企業が施策すべきSNS戦略(エンゲージメント・ゾーン戦略)において見えてくることがあるのです。
ユーザーが自分のコミュニティに合わせてメディアを使い分けるというのであれば、もっと言うと”嗜好性に合わせてメディアを変える”ということに繋がります。例えば”転職のことならこのメディアを使ってユーザーコミュニケーションをとりたい”、”不動産のことならこのメディアを使ってユーザーコミュニケーションをとりたい”等です。
つまり、企業サイトがメディア化し、C2C(Consumer To Consumer)コミュニケーションができる場を提供してあげられるようになれば自ずとエンゲージメント・ゾーンが最適化させるのでは…と考えているのです!私が以前勤めていた会社の社長がよく口にしていましたが「企業がメディア化し、人がコンテンツ化する時代が来る」と思うのです。SEOにおいても「コメントも含めたページ全体のコンテンツが品質評価される」という記事がある通り、Googlebotに対してオープンなサイトであれば、当該企業利用者の声として品質も担保できるかもしれません。もちろん、管理・監視体制の強化等は必要ですが、もしC2Cを生むようなシステムを企業サイトに導入できたとすれば、SEOや発信情報の増量化施策のような労働集約型のサイト運営ではなく、ユーザーの疑問もユーザーが答えてくれるようになるかもしれません。ただし、(不当なものを除く)クレームを増加させないためにも当該企業サイトは事業サービスの見直しや改善もしていく必要が出てくるでしょう。
この企業サイトのC2C化が進めば、ユーザーのAction⇒Share⇒Sympathy(新たなAttention&Interest)サイクルを達成できるようになるかもしれませんし、何より第3者メディアの衰退を気にしなくて済むようになります。
以上、好き勝手述べさせていただきましたが、実現のためには企業サイトはコーポレートサイトとサービスサイトを分ける必要が出てきますし、活性化のカギは1業種1社の早い者勝ちになってしまいます。C2Cシステムも掲示板なのかコミュニティなのか等、見積次第では金額が跳ね上がりますので、どうしてもご興味があるという場合は別途ご連絡くださいませ(笑)。ちゃんと具体的にお見積りいたします。