Metaでは、昨年の7月に発表したLlama 2から約9ヶ月。米国現地時間4月19日に、生成AIの大規模言語モデルであるLlama 3(Meta Llama 3)を発表しました。既に日本語版のリリースも公開されていますので、一部ご紹介しながら解説していきたいと思います。
Llama 3について
Metaの大規模言語モデルはオープンソース化していますが、この度、満を持して…一方でアジャイル開発的な感じで、Llama 3の発表に乗り出しました。昨今の生成AI系はスピード勝負で市場やユーザー占有率が変わるので、とにかく各社必死にリリースしている印象を受けます。とはいえ、今回のMeta Llama 3は自負が凄いです(笑)。
そして、アジャイル形式で開発を続けつつ、この度キリの良い最高品質のところでリリースしたとのことです。今後は、多言語化やマルチモーダル(テキストや画像や動画、音声等を一度に理解&処理する能力)化、複雑な長文処理、数式やコード等のパフォーマンスにも注力していくとのことです(この辺はGoogle側Geminiが得意領域としている印象でしたが…宣戦布告ですね)。
今回のLlama 3によってAIアシスタントとなるMeta AIもグローバルに展開しています。Meta AIはFacebook、Instagram、WhatsApp、Messengerに実装されましたが、対象は英語圏の一部の国で、日本は対象に入っていません。
Meta AIの使い方は簡単です。各SNSでやり取りする相手にMeta AIを選んで会話するだけです。また、www.meta.ai にアクセスして使うこともできます。しかし、いずれも英語圏の一部の国々が対象ですので、私たち日本では利用できません。
また、画像生成にかける時間と品質も飛躍的に向上したとのことです。Meta AIのImagine機能を使えば、リアルタイムでテキスト情報から画像生成してくれるとのことです(従来の7倍のスピードアップに成功したとのことです)。利用できるのは米国のベータ版で、WhatsAppとMeta AIのウェブ版だけのようです。
Metaはオープンソースで勝負
Open AIやGoogleと違い、Metaの大規模言語モデルはオープンソース化することで、他の開発者からのフィードバックや積極的利用も促進しています。まだ英語圏の一部の国が対象ですので、日本語における精度やGPT、Geminiとの比較はできませんが、これもこれで楽しみな生成AIですね。
GPT、Geminiの競争に割って入ることができるのか…乞うご期待です。